マンゴー
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「菴摩羅」はこの項目へ転送されています。仏教用語については「阿摩羅識」をご覧ください。

マンゴー
マンゴー
保全状況評価[1]
DATA DEFICIENT
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))

分類

:植物界 Plantae
:被子植物門 Magnoliophyta
:双子葉植物綱 Magnoliopsida
:ムクロジ目 Sapindales
:ウルシ科 Anacardiaceae
:マンゴー属 Mangifera
:マンゴー M. indica

学名
Mangifera indica L. (1753)[2]
和名
マンゴー
英名
Mango

マンゴー(檬果・芒果、: Mango、学名: Mangifera indica)は、ウルシ科マンゴー属の果樹、またその果実。別名で、菴羅(あんら)、菴摩羅(あんまら)ともいう[3]。マンゴーの栽培は古く、紀元前インドで始まっており、仏教では、聖なる樹[注 1]とされ、ヒンドゥー教では、マンゴーは万物を支配する神「プラジャーパティ」の化身とされている。

リンネの『植物の種』(1753年) で記載された植物の一つである[4]
名称

日本語のマンゴーは、英語の mango から、さらには、ポルトガル語の manga、マレー語(現代マレーシア語インドネシア語でも同じ)の mangga、タミル語の ???????? (m??k?y マーンカーイ) から伝わった。

漢字表記の「芒果(現代中国語でmangguo)」は、マレー語の mangga もしくは他の東南アジアの言語からの直接の音写である。

仏典の菴羅・奄羅・菴摩羅・菴没羅などは、サンスクリットの ?mra(アームラ)の音写である。ただし、同じウルシ科のアムラタマゴノキ (Spondias pinnata) を意味する amra(アムラ)との混同が見られる。
植物学上の特徴と分布マンゴーの花

原産地はインドからインドシナ半島周辺と推定されている。そのうち、単胚性(一つの種から一個体繁殖する)の種類はインドのアッサム地方からチッタゴン高原(ミャンマー国境付近)辺りと考えられ、多胚性(一つの種から複数の個体が繁殖する)の種類はマレー半島辺りと考えられている。インドでは4000年以上前から栽培が始まっており、仏教の経典にもその名が見られる。現在では500以上の品種が栽培されている。インド・メキシコフィリピンタイオーストラリア台湾が主な生産国で、日本では沖縄県宮崎県鹿児島県和歌山県熊本県で主にハウス栽培されている。

マンゴーの木は常緑高木で、樹高は40メートル以上に達する。開花と結実時期は地域により差がある。枝の先端に萌黄色の複総状花序を多数付ける。花は総状花序と呼ばれる小さな花が房状で咲く状態になり、開花後に強烈な腐敗臭を放つ。この腐敗臭により受粉を助けるクロバエ科などのハエを引寄せている。マンゴーの原産地の熱帯地域は、ミツバチにとって気温が高すぎるため、マンゴーは受粉昆虫としてハエを選んだと考えられている(日本のハウス栽培では受粉を助ける昆虫としてミツバチをビニールハウス内に飼っている)。果実は系統によって長さ3-25センチ、幅1.5-15センチと大きさに開きがあり、その形は広卵形とも勾玉形とも評される。果皮緑色から黄色、桃紅色などと変異に富むが、果肉黄橙色をしていて多汁。果皮は強靱(きょうじん)でやや厚く、熟すと皮が容易に剥けるようになる。未熟果は非常に酸味が強いが、完熟すると濃厚な甘みを帯び、松脂に喩えられる独得の芳香を放つ。
マンゴーとかぶれ

マンゴーはウルシオールに似た「マンゴール」という接触性皮膚炎(かゆみ)の原因となる物質が含まれており、高率にかぶれを引き起こすため注意が必要である。痒みを伴う湿疹などのかぶれ症状は食べてから数日経って発症・悪化する場合があり、ヘルペスなどと誤診されることもある。
食材としての利用マンゴープリン

マンゴー(生)100 gあたりの栄養価
エネルギー250 kJ (60 kcal)

炭水化物14.98 g
糖類13.66 g
食物繊維1.6 g

脂肪0.38 g
飽和脂肪酸0.092 g
一価不飽和0.14 g
多価不飽和0.071 g

タンパク質0.82 g
トリプトファン0.013 g
トレオニン0.031 g
イソロイシン0.029 g
ロイシン0.05 g
リシン0.066 g
メチオニン0.008 g
フェニルアラニン0.027 g
チロシン0.016 g
バリン0.042 g
アルギニン0.031 g
ヒスチジン0.019 g
アラニン0.082 g
アスパラギン酸0.068 g
グルタミン酸0.096 g
グリシン0.034 g
プロリン0.029 g
セリン0.035 g

ビタミン
ビタミンA相当量β-カロテンルテイン
ゼアキサンチン(7%) 54 μg(6%)640 μg23 μg
チアミン (B1)(2%) 0.028 mg
リボフラビン (B2)(3%) 0.038 mg
ナイアシン (B3)(4%) 0.669 mg
パントテン酸 (B5)(4%) 0.197 mg
ビタミンB6(9%) 0.119 mg
ビタミンB12(0%) 0 μg
コリン(2%) 7.6 mg
ビタミンC(44%) 36.4 mg
ビタミンD(0%) 0 IU
ビタミンE(6%) 0.9 mg
ビタミンK(4%) 4.2 μg

ミネラル
ナトリウム(0%) 1 mg
カリウム(4%) 168 mg
カルシウム(1%) 11 mg
マグネシウム(3%) 10 mg
リン(2%) 14 mg
鉄分(1%) 0.16 mg
亜鉛(1%) 0.09 mg
マンガン(3%) 0.063 mg


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