マルメロ
[Wikipedia|▼Menu]

マルメロ
Cydonia oblonga
木になったマルメロ
分類

:植物界 Plantae
階級なし:被子植物 angiosperms
階級なし:真正双子葉類 eudicots
:バラ目 Rosales
:バラ科 Rosaceae
亜科:シモツケ亜科 Spiraeoideae[1]
:ナシ連 Pyreae[1]
亜連:ナシ亜連 Pyrinae[1]
:マルメロ属 Cydonia
:マルメロ C. oblonga

学名
Cydonia oblonga Mill. (1768)[2]
和名
マルメロ
セイヨウカリン
英名
quince

マルメロ(榲?[3][4]・木瓜[3]: marmelo、学名: Cydonia oblonga)は、バラ目バラ科マルメロ属に分類される落葉高木の1。マルメロ属はマルメロの1属1種で構成されている。

ポルトガル語本来ではマルメロは果実の名で、樹はマルメレイロ (marmeleiro) という。英語名はクインス (quince)。別名「セイヨウカリン」[5]。果実はバラ科のカリンによく似ており[6]、栽培が盛んな長野県諏訪市など一部の地域では「かりん」と呼ばれる[7]。また、「木瓜」の字を当てられることもある[5]。しかし、セイヨウカリンカリンボケ(木瓜)はいずれも別属である。なお、マルメロはヨーロッパ原産でもない。

ただしカリン属 (Pseudocydonia) とは、カナメモチ属 (Photinia) と共に非常に近縁である[1][8]。そのほか、セイヨウカリン属 (Mespilius)、ボケ属 (Chaenomeles)、リンゴ属 (Malus)、ナシ属 (Pyrus) などとも、詳細な系統関係は不明ではあるがバラ科の中では比較的近く、同じナシ亜連に含まれる。

花言葉は「幸福」「魅惑」[9]
特徴

中央アジア原産[4]。日本へは、江戸時代にポルトガル船によって長崎へ伝来した[10]。マルメロは、カリンよりもやや涼しい場所が栽培適地である[10]。日本では主に長野県で栽培される[4]

樹皮は灰褐色で縦筋があり滑らかで、成木になると次第に鱗片状に剥がれるが、まだら模様にはならない[4]。一年枝は赤褐色で、灰色の毛に覆われる[4]。葉は互生、長さは7 - 12センチメートル (cm) 、幅6 - 9 cmで白い細かな毛で覆われている。

花期は春(4 - 5月)で[4]カリンよりも遅く、葉が出た後に花が咲き、大きさは5 cm、色は白っぽいピンクで5枚の花弁がある[7]

果実偽果で、熟した果実は明るい黄橙色で洋ナシ型をしており[6]、長さ7 - 12 cm、幅6 - 9 cmである[注 1]。果実はカリンに似るが、未熟な果実は緑色で、表面は灰色から白色の軟毛で覆われている[4]

冬芽は円錐形や卵形で、枝と同色である[4]。枝先に仮頂芽がつき、枝には側芽が互生する[4]。葉痕は三角形で、維管束痕が3個つく[4]



果実

果実(表面には綿毛が密生する)


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:26 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef