マルハニチロ株式会社
Maruha Nichiro Corporation
種類株式会社
機関設計監査役会設置会社[1]
市場情報東証プライム 1333
マルハニチロ株式会社(英:Maruha Nichiro Corporation)は、東京都江東区に本社を有する日本の大手食品会社。
概要大手のマルハ(旧・大洋漁業)と1906年に新潟県三条市で創業の北洋漁業・水産加工大手のニチロ(旧・日魯漁業)を起源とする[3]。2007年に両社が経営統合し、2008年の事業再編を経て、2014年4月1日の合併により誕生した。2014年の合併の理由については、2007年の経営統合・事業再編に伴い事業別に子会社を再編したものの、一部に重複事業が残るほか、投資資金の配分などで統合効果を出しにくいと判断したものと報じられている[4]。
現在の法人格としてはグループの水産部門であったマルハニチロ水産(旧・マルハ)のものを引き継いでおり、これに純粋持株会社であったマルハニチロホールディングス(マルハニチロHD、旧マルハグループ本社)と、マルハニチロHD傘下の事業子会社であるマルハニチロ食品(旧・ニチロ)など4社の合計6社が合併する形となっている。このときの経営統合にあたっては、マルハニチロ水産を存続会社とする6社合併と、マルハニチロHDとの間でのテクニカル上場という手法をとっているが、これは元々事業子会社のみの合併を行う予定だったものが、合併方式の検討の過程において事業持株会社体制への転換を行うことになったためと、マルハニチロ水産の各種許認可(主に船舶関係の許認可)を継続させることで事業活動に関する影響を最小限にするためとされている[5]。マルハニチロ水産は旧・マルハ時代の2004年3月まで上場企業であった(マルハグループ本社設立時に株式移転により上場廃止)ことから、実質的に再上場ということになる。 2008年4月の事業再編でマルハニチロ食品が発足した時には、旧・ニチロの「あけぼの」と旧・マルハの「マルハ」の2つのブランドが存在した。 2014年4月にマルハニチロ水産へ統合・商号変更された際に、旧・アクリフーズから「アクリ」ブランドも引き継がれた。その際、パッケージ左上のシンボルマークの上に表示されていた旧アクリフーズのスローガン「だいじな人に食べさせたい」は廃止されてシンボルマークのみとなり、2015年3月発売の新製品・リニューアル品からパッケージ右上に「マルハニチロ」ロゴも表示された。 このような経緯から、事業再編や合併を経た後でも「あけぼの」・「マルハ」・「アクリ」の3ブランドが継続されていたが、2018年3月5日の社名ロゴ変更の際、現在の商品ブランド体系の再構築に着手。レトルト食品やカップゼリーなどの一部商品に限られていた「マルハニチロ」ブランドに、同年秋の新商品・リニューアル品から順次移行し、1年後を目標に「マルハニチロ」ブランドに統一することを明らかにした[6]。 そして、同年8月1日に発売された冷凍食品「王様のソテーピラフ シーフードと香り立つバター」が、社名ロゴ変更後の「マルハニチロ」ブランドにおける最初の商品となり[7]、翌月には既存の「あけぼの」ブランドの一部商品が、2019年3月には「アクリ」ブランドの一部商品がそれぞれリニューアルに伴い「マルハニチロ」ブランドへ移行した[8]。商品パッケージへは、「基本タイプ」と呼ばれるシンボルとロゴタイプを横並びで表記した社名ロゴではなく、旧社名ロゴ同様にシンボルの下にロゴタイプを配した「展開タイプ」と呼ばれる社名ロゴが用いられている[6]。旧社名ロゴの商品パッケージへの表記に関しては、「MARUHA」と「NICHIRO」を2行のロゴタイプで表記されていたロゴが用いられていた。 (旧)株式会社マルハニチロホールディングス (旧)株式会社マルハニチロ食品 (旧)株式会社マルハニチロ畜産
ブランド
主な拠点・工場
新石巻工場:宮城県石巻市須江字畳石前1-6
白鷹工場:山形県西置賜郡白鷹町大字鮎貝2888-2
大江工場:山形県西村山郡大江町大字小見字左南38
宇都宮工場:栃木県宇都宮市清原工業団地8-1
群馬工場:群馬県邑楽郡大泉町吉田1201
広島工場:広島県広島市中区江波沖町6-1(撤退表明[9])
下関工場:山口県下関市東大和町2-17-33
沿革
Maruha Nichiro Holdings, Inc.
種類株式会社
市場情報東証1部 1334
2004年4月1日 - 2014年3月27日
略称マルハニチロ、マルハニチロHD
本社所在地 日本
〒135-8603
東京都江東区豊洲三丁目2番20号
設立2004年(平成16年)4月1日
(株式会社マルハグループ本社)
業種水産・農林業
事業内容水産事業、食品事業、倉庫物流事業、事務管理請負事業等を子会社、関連会社を通じておこなう。
代表者久代敏男(代表取締役社長)
資本金310億円
(2013年3月31日現在)
売上高連結:8,097億89百万円
単独:133億42百万円
(2013年3月期)
純利益連結:54億48百万円
単独:3億17百万円
(2013年3月31日現在)
純資産連結:826億79百万円
単独:763億71百万円
(2013年3月31日現在)
総資産連結:4,629億25百万円
単独:2,925億96百万円
(2013年3月31日現在)
従業員数連結:12,335人
単独:115人
(2013年3月31日現在)
決算期3月31日
主要子会社(株)マルハニチロ水産 100 %
(株)マルハニチロ食品 100 %
(株)マルハニチロ畜産 100 %
(株)マルハニチロ物流 100 %
(株)マルハニチロマネジメント 100 %
特記事項:2014年の合併前の状況
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Maruha Nichiro Foods, Inc.
種類株式会社
市場情報非上場
本社所在地 日本
〒135-8605
東京都江東区豊洲三丁目2番20号
豊洲フロント
設立1914年(大正3年)3月12日
(日魯漁業株式会社)(創業:1906年(明治39年))
業種食料品
事業内容冷凍食品・レトルト食品・缶詰・練り製品・化成品・飲料の製造・加工・販売
代表者代表取締役社長 坂井道郎
資本金122億24百万円
売上高1439億63百万円(2013年3月期)
純資産234億85百万円(2013年3月)
総資産810億34百万円(2013年3月)
決算期3月31日
主要株主マルハニチロホールディングス 100 %
主要子会社ヤヨイ食品 100 %
アクリフーズ 100 %
特記事項:2008年(平成20年)4月1日付で株式会社ニチロから改組・改称。2014年の合併前の状況
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Maruha Nichiro Meat and Products, Inc.
種類株式会社
市場情報非上場
本社所在地 日本
〒135-0061
東京都江東区豊洲三丁目2番20号
豊洲フロント
設立2007年(平成19年)12月27日
業種食料品
事業内容食肉、飼料原料の輸入、食肉製造加工販売
代表者代表取締役社長 宮部秀雄
資本金10億円
売上高40,216百万円(2013年3月期)
純資産2,034百万円(2013年3月)
総資産10,550百万円(2013年3月)
従業員数88人(2013年3月現在)
決算期3月31日
主要株主マルハニチロホールディングス 100 %
主要子会社ニチロ畜産(株) 100 %
特記事項:2014年の合併前の状況
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「マルハ#沿革」および「ニチロ#沿革」も参照
2007年(平成19年)10月1日 - マルハの持株会社であるマルハグループ本社がニチロを完全子会社化し、経営統合。マルハグループ本社が株式会社マルハニチロホールディングスに商号変更[10]。
2008年(平成20年)4月1日 - 以下の事業再編を実施。
マルハにマルハ・ニチロの水産事業を集約し、株式会社マルハニチロ水産に商号変更。
ニチロにマルハ・ニチロの食品加工事業を集約し、株式会社マルハニチロ食品に商号変更。
マルハニチロHDの子会社として、畜産事業を担当する株式会社マルハニチロ畜産と、管理部門を担当する株式会社マルハニチロマネジメントを設立。
マルハの低温物流事業を行っていたマルハ物流ネットにニチロの物流部門を集約し、株式会社マルハニチロ物流に商号変更。
2010年(平成22年)12月20日 - この日からマルハニチログループ各社の本社を順次りそな・マルハビルより豊洲フロントへ移転[11]。
2013年(平成25年)12月30日 - マルハニチロ食品の子会社であるアクリフーズ群馬工場で生産された冷凍食品から農薬が検出され(アクリフーズ農薬混入事件)、大規模自主回収へと発展[12]。
2014年(平成26年)4月1日 - マルハニチロ水産がマルハニチロホールディングス・マルハニチロ食品・マルハニチロ畜産・マルハニチロマネジメント・アクリフーズを吸収合併し、マルハニチロ株式会社に商号変更。
2018年(平成30年)3月5日 - 社名ロゴの変更が発表され、旧ロゴのシンボルを継承しつつ「MARUHA NICHIRO」のロゴタイプを変更。併せて、ブランドステートメントとして、「海といのちの未来をつくる」が制定された[13]。
2022年(令和4年)
1月7日 - 冷凍弁当宅配会社ナッシュに2.6億円を出資[14][15]。
9月24日 - 午前0時55分頃、広島工場にてフライヤーから出火する火災が発生し[16]、同年9月27日午前10時に鎮火したが、生産棟がほぼ全焼し[17]、関連経費を含め52億円の特別損失を計上した[18]。