マルチェル・チョラク
Marcel Ciolacu
2023年
第97代 ルーマニア首相
現職
イオン=マルチェル・チョラク(ルーマニア語: Ion-Marcel Ciolacu、1967年11月28日 - )は、ルーマニアの政治家で、社会民主党(PSD)代表。第97代ルーマニア首相を務めた。2019年と2021年に2度、代議院議長に選出された。政界へ進出するまでは国内で知名度が低かった[2]。しかし、2016年に副首相へ就任したことで全国的に著名な政治家へ上り詰めた。
経歴モルドバとの会談の時のチョラク(2022年6月)
ブザウ県ブザウで生まれ育った。父はルーマニア空軍司令官であった[3]。学生時代の1989年に起きたルーマニア革命に参加し、3年後に救国戦線評議会のメンバーに加わった。1995年にチョラクはブカレスト生態大学で法学の学位を取得し、卒業[4]。2012年に国立行政大学(英語版)で公共部門管理の修士課程を修了している。チョラクは1996年から2012年まで、ブサウ市長だったコンスタンティン・ボシュコダラの秘書として働いた。ボシュコダラはその後、2002年から2008年にかけて、株主だったサッカーチームやその他の民間企業に資金流用をとして、職権乱用の罪で2015年に有罪判決を受けた[5]。
2012年に代議院議員に当選したことで、政界進出を果たした[6]。2016年にはミハイ・トゥドセ(英語版)内閣の副首相に任命される。トゥドセの前任者であったソリン・グリンデアヌ(英語版)内閣は社会民主党の党首として、同国の最高権力者であったリビウ・ドラグネア(英語版)の傀儡政権と化していた。しかし、チョラクはドラグネアとは距離を置き、トゥドセ首相に忠誠を誓うようになる。トゥドセがドラグネアの影響力に逆らえないとして、首相辞任と同時に内閣総辞職を行った[7]。
代議院ではドラグネアの反体制派として活躍し、2019年に職権濫用の罪で逮捕されたドラグネアが務めていた代議院議長選挙が行われる。チョラクは代議院議長選挙に出馬し、賛成172票、反対120票で代議院議長に選出される[8]。