マラン・マレー(マレ、Marin Marais、1656年5月(洗礼:31日) - 1728年8月15日)は、フランスの作曲家、指揮者、バス・ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)奏者。
パリ南の貧民街で見習い靴職人の子供として生まれ、幼少の頃から音楽の才能を認められて1667年にはパリ第一の音楽教育機関だったサン=ジェルマン=ロクセロワ教会の聖歌隊に入り、1672年までフランソワ・シャプロンなどのもとに教育を受ける。
聖歌隊を出た後、ヴィオールをサント=コロンブなどに師事して、名手として知られるようになり、おそらくはリュリ門下の作曲家ジャン=フランソワ・ラルウェットなどの手引きもあって、1676年にはパリのオペラ、そして1679年8月1日からはルイ14世の宮廷のヴィオール奏者に任命された。また作曲家としての名声も高く、1693年に最初のオペラ『アルシード』を発表してからは、パリのオペラの作曲家、そして後には指揮者としても成功をおさめている。晩年にはまた、ヴィオールの優れた教師として知られた。
1676年9月21日に結婚した妻のキャトリーヌ・ダミクールとの間に生まれた十数人の子供のうち、数人は音楽家として名声をなした。
作品
オペラ
アルシード(1693年)
アリアーヌとバッカス(1695年) (en:Ariane et Bacchus)
アルシオーヌ(1705年) (en:Alcyone)
セメレ(1709年) (en:Semele)
器楽曲
独奏・二重奏のためのヴィオール曲集(第1巻)(1686年、通奏低音は1689年) (fr:Pieces a une et a deux violes)
トリオソナタ集(1692年)
ヴィオール曲集(第2巻)(1701年) (fr:Deuxieme livre de pieces de viole (Marin Marais))
ヴィオール曲集(第3巻)(1711年)
独奏・三重奏のためのヴィオール曲集(第4巻)(1717年) (en:Suitte d'un Gout Etranger を含む)
『音階』と、その他の合奏曲集(1723年) (en:Sonnerie de Ste-Genevieve du Mont-de-Paris を含む)
ヴィオール曲集(第5巻)(1725年)
作者の実体験を題材にしたナレーション付きの楽曲、「膀胱結石手術図」が有名。
参考
1990年 アラン・コルノー(Alain Corneau) 監督(仏)の映画『めぐり逢う朝』(Tous les matins du monde)
外部リンク
マラン・マレーの楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト
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