マヨン
Mayon
2009年空撮
標高2463 m
所在地 フィリピン
ビコル地方アルバイ州
位置.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯13度15分24秒 東経123度41分06秒 / 北緯13.25667度 東経123.68500度 / 13.25667; 123.68500
マヨン山(マヨンさん、英語: Mayon Volcano)は、フィリピン共和国のルソン島南部、ビコル地方アルバイ州に位置する火山である。一帯はマヨン山国立公園(英語版)に指定されている。 環太平洋造山帯に存在する火山の1つである。山名の「マヨン」は、ビコル地方の言葉で「美しい」という意味を持つ「マガヨン」に由来すると言われており、非常に整った円錐形の成層火山である。これは山頂からの噴火が多く、山腹からの噴火が少ないためである。この形状のため、かつて日系人移民は「ルソン富士」と呼んでいた。 ただ、過去に何度も噴火によって死傷者を出してきたため、ハザードマップが作成され、火砕流などの恐れが想定される場所は土地の利用規制が行われている。しかし、現地は貧しく、危険地帯として指定された場所ですら、耕作せざるを得ない状況が存在する。 山体はレガスピ市などの複数の基礎自治体に跨る。このレガスピ市と千葉県銚子市は姉妹都市であり、銚子市の犬吠埼近くに立つ「日比友愛の碑」はマヨン山の方向に向けて建てられている。 マヨン山はヒトが記録を残し始めた以前から活動を続けてきた火山である。なお、17世紀から21世紀初頭までの400年に、50回の噴火が観測された。記録に残る最も破壊的な噴火は、1814年2月1日に起こった。マヨン山から10 kmのカグサワと言う街を、火山噴出物が埋めて1200人以上の死者を出した。当時の街が有った場所に、21世紀初頭においては教会の鐘楼しか残っていない。
概要
活動史
1984年9月の噴火では、最初に小規模な噴火が起き、それから数週間後に大噴火が起きた。最初に起きた小規模な噴火の際に、付近の住民は避難していたものの、小規模な噴火が落ち着いた後に帰宅を望んだ。しかし、フィリピン火山地震研究所 (PHIVOLCS) のレイモンド・ブノンパヤンと、アメリカ地質調査所 (USGS) のクリス・ニューホールと言う2人の火山学者が、まだ噴火は終わっていない可能性が有るとして避難解除を認めなかった[注釈 1]。このため、その後に大規模な噴火が発生したものの、犠牲者は出なかった。
1993年には突然の大噴火で火砕流が発生し、70余名の犠牲者を出した[1]。
2000年、および2006年8月にも噴火を起こした。2006年の噴火では、11月の台風21号とあいまってラハールと呼ばれる現象が発生し、死者620名、行方不明710名、倒壊家屋約9000戸という被害を出した[2]。
2009年にも噴火し、12月14日には住民への避難勧告が出された[3]。
2013年5月7日に起きた噴火では、マヨン山を登っていた観光客ら計20人のうち、5人(観光客4人、ガイド1人)が落ちてきた岩に当たり、死亡した[4][5]。
2014年9月15日に、警戒レベルを上から3番目に引き上げ、1万人に避難指示が出された。9月17日に溶岩が流れ出し、5万人に避難勧告が出た。
周辺地形
周辺地形
マヨン山とカグサワの教会の廃墟。
1984年9月23日に、上空15,000 mまで噴煙を上げ、火砕流を発生させた。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ レイモンド・ブノンパヤンとクリス・ニューホールは、1991年のピナトゥボ山の噴火でも協力した。
出典^ 出典 : フィリピン・マヨン火山の噴火と災害の調査研究
^ ⇒フィリピン・マヨン火山火山泥流災害調査 (PDF) - 砂防・地すべり技術センター
^ ⇒“フィリピンのマヨン火山が活発化、1週間以内にも爆発か”. ロイター. (2009年12月15日). ⇒http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-12944520091215 2011年2月15日閲覧。
^ “比ルソン島のマヨン火山噴火 外国人観光客ら5人死亡”
^ “フィリピンのマヨン山が噴火、登山客ら5人死亡か”. AFPBB News. (2013年5月7日). https://www.afpbb.com/articles/-/2942722?pid=10704822 2013年5月7日閲覧。
参考文献
国立天文台編『理科年表 平成20年』丸善、2007年。ISBN 978-4-621-07902-7。https://web.archive.org/web/20060703125140/http://www.rikanenpyo.jp/。
ディック・トンプソン・著、山越幸江・翻訳 『火山に魅せられた男たち』 地人書館 ISBN 4-8052-0726-4
関連項目
郷土富士
村岡伊平治 - 1915年1月7日に登頂した。
外部リンク
⇒Mayon - Smithsonian Institution: Global Volcanism Program
⇒MAYON VOLCANO - Philippine Institute of Volcanology and Seismology (フィリピン火山地震研究所)
ウィキメディア・コモンズには、マヨン山に関するカテゴリがあります。
ウィキニュースに関連記事があります。マヨン山が噴火、34,000人に避難勧告
表
話
編
歴
大規模火山災害
(死者1,000人以上、*は1万人以上)
ヴェスヴィオ(79年 詳細)
クラカタウ(535年)
エトナ(1169年)*
ケルート(1586年)*
ヴェスヴィオ(1631年 詳細)
ラウン(1638年)
エトナ(1669年 詳細)*
ムラピ(1672年)
アウ(1711年)
渡島大島(1741年 詳細)
マキアン(1760年)
パパンダヤン(1772年)
ガマラマ(1775年)