マユダチペンギン
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シュレーターペンギン
シュレーターペンギン Eudyptes sclateri
保全状況評価[1]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))

分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:鳥綱 Aves
:ペンギン目 Sphenisciformes
:ペンギン科 Spheniscidae
:マカロニペンギン属 Eudyptes
:シュレーターペンギン E. sclateri

学名
Eudyptes sclateri
Buller, 1888
和名
シュレーターペンギン[2][3]
マユダチペンギン[4]
英名
Erect-crested Penguin[1]
Big-crested Penguin[1]

シュレーターペンギン(学名:Eudyptes sclateri)は、ペンギン目ペンギン科マカロニペンギン属に分類される鳥類。別名マユダチペンギン(眉立企鵝)とも呼ばれている[4]。学名の種小名sclateriは、イギリスの動物学者フィリップ・ラトリー・スクレーター:Philip Lutley Sclater)に由来する[2]
分布

ニュージーランドアンティポデス諸島バウンティ諸島で繁殖している[1][5]。少数の繁殖については同国のキャンベル島(1940年代)、オークランド諸島(1976年)などでの記録がある[5]

アンティポデス諸島では、ヒガシイワトビペンギンが本種のコロニーに混ざって繁殖することがある。一方、オークランド諸島やキャンベル島でも本種がヒガシイワトビペンギンのコロニーに混ざっていることがある[5]

非繁殖期には、同国のキャンベル島やスネアーズ諸島など亜南極諸島、本島やチャタム諸島で確認されている[1]。ニュージーランド領域外ではオーストラリア南海岸沿いやケルゲレン諸島フォークランド諸島マッコーリー島で確認されている[1][5]
形態

体長約60 - 70センチメートル[1][4]。雌雄同色だが雄の方がやや大きい。背面と顔と喉は黒色で前面は白色[5]。くちばしは橙褐色でまわりの白い肌が際立っている[5]虹彩は赤褐色[5]。足はピンク色から白色で足の裏は黒色[3]

黄色い眉のような冠羽は目の上を通って斜め上に伸びている[5]。ほかのマカロニペンギン属と比較すると冠羽が逆立っている[1]。英名Erect-crested Penguinの「Erect-crested」は「逆立った冠羽」という意味である[3]。また、スネアーズペンギンと比較して、冠羽がほぼ平行である[5][3]。冠羽は自在に上げ下げできる[2][3]

ヒナは背中がチョコレート色で前面は白色から薄いクリーム色[3]
生態

社会的[2]一夫一妻制と考えられている[2]
食性

オキアミなどの甲殻類イカなどを食べると考えられている[1][2][5]
繁殖

繁殖期は10 - 2月[5]。海抜75mまでの岩場に集団繁殖地(コロニー)を形成する[2]

9月上旬になると雄が、2週間後に雌が繁殖地に戻ってくる[2]求愛行動には頭を上下に動かす、体を震わせるなどがある[2]。巣は浅い窪みを小石で囲って作る[2]。平坦な場所、緩やかな傾斜地、あるいは岩の隙間に作る[2]

10月上旬から産卵時期に入る[2]。卵は2つ産む。2番目の卵は最初の卵に比べて大きく、この大きさの違いはマカロニペンギン属の中で最も顕著[6]。最初の卵は巣からなくなる[2]。1990年の研究では97%のペアが4日間の抱卵のうちに最初の卵をなくし、うち58%のペアは2番目の卵を産んだ日に最初の卵をなくした[5]。原因について、大きさの違う2つの卵を抱卵することに関連した力学的な難しさによる(1998年の調査)[5]、最初の卵の大きさは2番目の卵の半分しかないため抱くことが物理的に難しい[6]などの説がある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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