マニック・ピクシー・ドリーム・ガール
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マニック・ピクシー・ドリーム・ガール (英語: Manic Pixie Dream Girl、略称MPDG) は映画ストックキャラクターの一種である。「悩める男性の前に現れ、そのエキセントリックさで彼を翻弄しながらも、人生を楽しむことを教える“夢の女の子”[1]」と定義される。英語で"manic"は「躁病的な」、"pixie"は「小妖精」、"dream"は「夢」、"girl"は「若い女性」を意味する。目次

1 意味

2 例

2.1 マニック・ピクシー・ドリーム・ガールではない例


3 批判

4 撤回

5 マニック・ピクシー・ドリーム・ボーイ

6 類似するトロープ

6.1 アルゴリズムで定義されるファンタジーガール


7 脚注

8 関連文献

9 関連項目

10 外部リンク

意味

映画批評家のネイサン・ラビンは、『エリザベスタウン』 (2005)でキアステン・ダンストが演じるクレアのキャラクターを見た後、この言葉を発明し、マニック・ピクシー・ドリーム・ガールは「繊細な脚本家兼監督の熱に浮かされた想像力の中にのみ、陰鬱で感情的な若い男に、人生とその無限の謎や冒険を愛しむことを教えるために存在する[2]」 と述べた。

マニック・ピクシー・ドリーム・ガールという語が何を指すかについてはさまざまな指摘があり、比較的曖昧かつ幅広く使用されている。多くの場合、マニック・ピクシー・ドリーム・ガールは自分の幸せを追求せずに男性を助けるだけで成長せず、このため一緒にいる男性も全く成長しない[3]。他のストックキャラクターで、白人の救世主に精神的、あるいは神秘的な支援を提供するためだけに存在しているように見える黒人キャラクターであるマジカル・ニグロと対比されることもある。どちらの場合も、こうしたストックキャラクターには内面が認められず、通常は主人公に重要な人生の教訓を提供するためだけに存在する[4]

マニック・ピクシー・ドリーム・ガールは、通常エキセントリックでクセのある性格であり、堂々と女の子っぽい振る舞いをする、作品内で変化しないキャラクターである。必ず男性の主人公(多くの場合、陰鬱だったり、落ち込んでいたりする)の恋の相手として登場する。

著名な例としては、ザック・ブラフが脚本・監督をつとめた『終わりで始まりの4日間』 (2004)に登場するナタリー・ポートマン演じるキャラクター、サムがあげられる[2][3][5]。『終わりで始まりの4日間』のレビューで、ロジャー・イーバートはこの種のあまりリアリティのないキャラクターは、主人公の男性にとって「完全にアクセスしやすく、絶対的な魅力がある」と述べている[6]

A. V. クラブは『赤ちゃん教育』 (1938)でキャサリン・ヘプバーンが演じているスーザンはこのアーキタイプの早い例だとしている[4]。これには批判もある[7]。フィルムスポッティングポッドキャストがマニック・ピクシー・ドリーム・ガールのトップ5ランキングを作成しており、ネイサン・ラビンがゲストとして登場して、自身のランキングリストも別に作って発表している[8]

映画に登場するマニック・ピクシー・ドリーム・ガールキャラクター演じた女優映画タイトル年出典
スーザン・ヴァンスキャサリン・ヘプバーン赤ちゃん教育1938[4]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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