マツ亜門
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球果植物
モンタナマツ Pinus mugo コノテガシワ Platycladus orientalis
地質時代
石炭紀 - 現代
分類

:植物界 Plantae
:維管束植物門 Tracheophyta
階級なし:種子植物 Spermatophyta
亜門:現生裸子植物 Pinophytina
(Acrogymnospermae)
:マツ綱 Pinopsida
階級なし:球果植物(針葉樹類)
"Coniferae"

学名
"Coniferae" A. L. Jussieu (1789)
シノニム


Coniferophyta

Coniferopsida

Coniferales

英名
conifer



マツ類 Pinidae

マツ目 Pinales

マツ科 Pinaceae



ヒノキ類 Cupressidae

ナンヨウスギ目 Araucariales

ナンヨウスギ科 Araucariaceae

マキ科 Podocarpaceae


ヒノキ目 Cupressales

コウヤマキ科 Sciadopityaceae

ヒノキ科 Cupressaceae

イチイ科 Taxaceae



球果植物(きゅうかしょくぶつ、毬果植物、Coniferae[1][2])は、裸子植物の1系統群で、葉として針葉、生殖器官として球果(毬果)を持つ[3][4][5]。球果類(きゅうかるい)[6][7][8][9]や球果植物類[10]、針葉樹類(しんようじゅるい)[11][12][13]とも呼ばれる。かつては松柏類(しょうはくるい)とも呼ばれた[1][7]。現生裸子植物の中で最も優占しているグループである[11]

ヒノキ類とマツ類の2つの単系統群を含み、グネツム類を除く球果植物は側系統群となる[11][12][14]。グネツム類を含む単系統群マツ綱)に拡張して「針葉樹類」の名を用いることもある[12]

本項では、ヒノキ類とマツ類からなる伝統的な側系統群について述べる。
名称

学名 Coniferae は、国際藻類・菌類・植物命名規約 (ICN) における特徴名 (descriptive name) であり[15]PhyloCode におけるクレード名としても定義されている[5][16][17]。後者では「マツ科とヒノキ類を含む最小クレード」として定義されているため[5]、単系統性維持のためグネツム類を含むことになり、Yang et al. (2022) におけるマツ綱 Pinopsida と同義となる。Coniferae は球果 (c?nus) をつける (fer?) というラテン語に由来する[18][19]

現生裸子植物 Acrogymnospermae は現在は単系統群であることが分かっているが[20][3]、かつては形態などの情報から被子植物の側系統群であることが示唆されており、現生裸子植物を構成する4群イチョウ類ソテツ類、球果植物(針葉樹類)、そしてグネツム類が、それぞれ独立の、ひいてはとして扱われることがあった。その場合、球果植物は球果植物綱[4](針葉樹綱[4]、球果綱[21]) Coniferopsida[4][21][13] (Coniferae[2])、球果植物門(針葉樹門) Coniferophyta[11]と呼ばれる。また、生殖器官の連続的な変化から化石植物であるコルダイテス類とボルチア類は球果植物(針葉樹類)に含まれると考えられることも多く、その場合現生の球果植物は1つのとしてまとめられ、針葉樹目[11](球果植物目[22][4])Coniderales[23][10]と呼ばれることもあった[11][23]。また、現生裸子植物の4群をそれぞれ亜綱の階級に置くこともあり、球果植物はマツ亜綱と呼ばれたこともある[8][24]
系統関係分類については「マツ綱」を参照

以下に Yang et al. (2022) に基づく現生裸子植物 Pinophytina (=Acrogymnospermae) の系統樹を示す[注釈 1]。広義の針葉樹類(マツ綱)に内包されるグネツム類はかつては被子植物との形態の類似性から、被子植物の姉妹群とみなされていた。ヒノキ目をナンヨウスギ目を含む単系統群(ヒノキ類)の意味で用いることもある[12]。また、「マツ目」や「マツ類」の名は球果植物を指すこともあった[23][7]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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