マッラ国(パーリ語 ????)は、古代インドの国名。仏教やジャイナ教の文献に頻繁に登場し、初期仏教の聖典『アングッタラ・ニカーヤ』の中では、十六大国のひとつに数えられる。末羅国。
隣接するリッチャヴィ族(離車族)などのヴァッジ国と修好して独立を保っていたが、後にマガダ国に併合された。 ガンジス川の北岸に位置し、東はガンダク川
位置
マッラ国は、東部と西部に大きく分けられていた。
東部の中心はパーヴァー(パーリ語 ????、現在のウッタル・プラデーシュ州のガンダク川西岸にある町パドラウナ)である。
西部の中心はクシーナガラ(???????、あるいは ??????? クシャーヴァティー、現在のウッタル・プラデーシュ州クリーナガル県の町クシーナガル)である。
ブッダは、パーヴァーにおいて「スーカラ・マッダヴァ」を食べて下痢などの症状を発し、そのまま歩きつづけてクシーナガラに至り、そこにおいて入滅したと伝えられている。また、ジャイナ教の開祖マハーヴィーラも、クシーナガラにおいて息を引き取ったと伝えられている。
『マハーバーラタ』において、アンガ国、ヴァンガ国、カリンガ国とともに、東インドの国のひとつに数えられている。 マッラ国は、マッラ族の人々が中心的であり、その名がそのまま国名となっている。『マハーバーラタ』においても、「マッラ・ラーシュトラ」(???????????)と呼ばれている。マッラ族は、『マヌ法典』の中で、クシャトリヤに分類される部族である。 マッラ族の他に、マッラ国内には8つの部族が居住していたと伝えられている。 マッラ族を含めて9つの部族が国内各地におり、その居住地に合うようにマッラ国は9つの地方に区分された。その区分において選ばれる代表による会議(??? サンガ)によって、国政が運営されていたと伝えられている。この会議の構成員は、自ら「王」(????? ラージャン)と名乗る習わしであった。近年、このような古代インドの国家をガナ・サンガ国というようになっている。 マッラ国においては、ヴェーダの宗教と並び、新興の仏教やジャイナ教も広く信奉された。
民族
統治機構
宗教
表
話
編
歴
古代インドの部族と王国
十王戦争参戦部族
トリツ族 - バラタ族
プール族 - ブリグ族 - マツヤ族 - ドルヒユ族 - パルシュ族 - パニ族 - アリナ族 - アヌ族 - バラーナ族
十六大国
ガンダーラ国 - カンボージャ国 - クル国 - パンチャーラ国 - シューラセーナ国 - マツヤ国 - チェーディ国 - ヴァツサ国 - アッサカ国 - カーシー国 - コーサラ国 - アヴァンティ国 - マガダ国 - マッラ国 - ヴァッジ国 - アンガ国