マット運動
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体操用マット

マット運動(マットうんどう、mat exercises[1])とは、マットを使用して行う運動を指す[2]倒立転回宙返りが運動の中心である[2]

体操選手の補助運動としてだけでなく、児童・生徒が転倒したときの安全対策としても用いられる[2]。マット運動は柔軟性、機敏性、巧緻性など身体支配能力の養成に欠かせない運動である[2]。小学校、中学校、高校の各学習指導要領解説において、器械運動の種目の一つとして位置づけられている[3][4][5]
技の種類

初めは、背をつけて行う「前回り・後回り」、ついで腕立てで行う「腕立前方・後方転回」、「側方転回」、さらに「前方・後方・側方宙返り」、そして「2回宙返り」、「ひねり宙返り」と発展する[2]。技の名称は、「基本語」と「限定詞」の組合せで成り立っている[6]。基本語は技の基本形態を名付けるためのベースを示す名称で、立・座・支持などの姿勢基本語と回転・ひねりなどの運動基本語がある[6]。限定詞は運動の方向、体の向きなどの技の向きを表記する言葉で、前方・後方などの運動の方向を示すものや開脚・伸身などの体勢を示すものなどがある[6]

マット運動の技は系 - 技群 (わざぐん[7]) - グループと分類される[8]。系は各種目の特性を踏まえ技の運動課題の視点から大きく分類したもので、技群は類似の運動課題や運動技術の視点から、そしてグループは運動の方向や経過さらには技の系統性や発展性も考慮して分類したものである[8]。マット運動の技は,大きく回転系と巧技系に分けられ、学校体育では回転系では接転技群と翻転技群、巧技系では平均立ち技群が取り上げられる[8]。以下、主に高等学校学習指導要領解説に基づき、本間 (2003)により補足した[5][9]

回転系

接転技群

前転グループ:前転、開脚前転、倒立前転、伸膝前転、跳び前転

後転グループ:後転、開脚後転、伸膝後転、後転倒立

側転グループ[9]


翻転技群

はね起きグループ:首はね起き、頭はね起き

倒立回転グループ・倒立回転跳びグループ:側方倒立回転、倒立ブリッジ、ロンダート、前方倒立回転、前方倒立回転跳び


宙返り技群:前方宙返り、後方宙返り[9]


巧技系

平均立ち技群

片足平均立ちグループ:片足正面水平立ち、片足側面水平立ち、Y字バランス

倒立グループ:壁倒立、頭倒立、倒立、倒立ひねり、胸倒立[6]


支持技群[1][6](腕立て支持技群[9][註 1]

静止支持技群[9]:腕立て支持臥(うでたてしじが)[5][1]、脚前挙支持(きゃくぜんきょしじ)[10][6]

動的支持技群[9]:片足旋回(かたあしせんかい)[5][6]


跳躍技群[9][6][11][註 2]

伸身跳び[9][6]:伸身跳びひねり[5]

振上げ跳び[9][6]:前後開脚跳び[5]、左右開脚跳び[10][9]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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