この項目では、クジラについて説明しています。マッコウクジラの愛称を持つ電車については「営団3000系電車」をご覧ください。
マッコウクジラ
マッコウクジラ P. macrocephalus
保全状況評価[1][2]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書I
分類
マッコウクジラ(抹香鯨、学名:Physeter macrocephalus)は、偶蹄目[注釈 2]マッコウクジラ科マッコウクジラ属に分類されるクジラである。 本種のみでマッコウクジラ属を構成する。 マッコウクジラ上科の中でも、マッコウクジラ属のみでマッコウクジラ科を構成する説もある[4]。 MSW3(Mead & Brownell,2005)ではマッコウクジラ科にコマッコウ属を含め亜科は認めていない[7]。 属名の「Physeter」は「鯨の潮吹き」を意味する古代ギリシア語の「φυσητηρ」[注釈 3]に由来する。 とりわけマッコウクジラは前方に吹き出す潮がよく目立つためか、後にその属名に冠されることとなった。英語では「ファイシター」のごとく発音する[注釈 4]。日本語では慣用的に「フィセテル」や「フィセター」などと呼ぶことが多い。 種小名の「macrocephalus」は古代ギリシア語の「μ?κρο?」[注釈 5]と「κεφαλ?」[注釈 6]の合成語である。 和名の「マッコウクジラ」の漢字表記は「抹香鯨」である。古代からアラビア商人が取り扱い、洋の東西を問わず珍重されてきた品に、香料であり医薬でも媚薬でもある龍涎香というものがあったが、それは海岸に打ち寄せられたり海に漂っているものを偶然に頼って見つけ出す以外、手に入れる方法が無かった。 しかし、この香料の正体はマッコウクジラの腸内でごくまれに形成されることがあり、自然に排泄されることもあった結石であり、捕鯨が盛んに行われる時代に入ると狩ったマッコウクジラから直接採り出すことが可能になった。マルコ・ポーロの『東方見聞録』には、マダガスカル島沖でマッコウクジラが捕獲され龍涎香が採れたことが記されている。
分類
呼称
学名
和名と香料龍涎香(りゅうぜんこう)