マタンゴ
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この項目では、日本の特撮ホラー映画について説明しています。コンゴ民主共和国の町については「マタンゴ (コンゴ民主共和国)(英語版)」をご覧ください。

マタンゴ


Matango[1][2]

ATTACK OF THE MUSHROOM PEOPLE[出典 1]

監督

円谷英二(特技監督)

本多猪四郎(監督)

脚本木村武
原案

星新一

福島正実

製作田中友幸
出演者

久保明

水野久美

小泉博

佐原健二

太刀川寛

土屋嘉男

八代美紀

音楽別宮貞雄
撮影

小泉一(本編)

有川貞昌(特撮)

富岡素敬(特撮)

編集兼子玲子
製作会社東宝[出典 2][注釈 1]
配給東宝[6][8][注釈 1]
公開 1963年8月11日[出典 3]
上映時間89分[出典 4]
製作国 日本
言語日本語
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『マタンゴ』は、1963年昭和38年)8月11日に公開された日本特撮ホラー映画[出典 5]変身人間シリーズの番外編的作品[17][注釈 2]

製作・配給は東宝[6]。カラー、東宝スコープ[出典 6]。同時上映作品は『ハワイの若大将[出典 7]
概要

ウィリアム・H・ホジスンの海洋綺譚『夜の声』を原作[出典 8](原案[21])とし、翻案・脚本化された。当初は早川書房の雑誌『S-Fマガジン』にて「空想科学小説コンテスト」を共催し、それに入選した作品の映画化を予定していたが該当作が無かったため、同誌の編集長であった福島正実の提案によって原作を決定し、福島自身が脚色を手掛けた[出典 9]

人間社会から隔絶された無人島を舞台に、極限状態に置かれた人間のエゴイズムを描き出している[17][16][注釈 3]

内容こそ奇談怪談に属するものであるが、同時上映の明るい青春映画『ハワイの若大将』とのギャップも手伝い、今日でもSFホラー映画マニアの間で語り継がれている[注釈 4]。また、カルト映画の1つとしても知られており、「世界の珍妙ホラー映画ベスト5」の第3位に挙げられている[25][26]ほか、海外での人気も高い[27]。監督の本多猪四郎も、本作品を自身の代表作の一つに挙げている[19]

しかし、興行的には成功であったとは言えず[18]、本作品と翌年の『宇宙大怪獣ドゴラ』が低迷に終わった結果、本格SF路線はゴジラシリーズなどの怪獣路線へ吸収されていった[28][注釈 5]。製作の田中友幸は、雰囲気作りには成功していたとしつつ、流行していた怪獣映画と紛らわしい売り出し方であったと述懐している[22]

本作品公開の前月である1963年7月に公開された『日本一の色男』(監督:古澤憲吾)の劇場予告編の末尾には、約20秒の尺に描き文字と効果音のみで構成された本作品の告知が追加されている。

アメリカでは日本公開当時は劇場公開が実現せず『Attack of the Mushroom People』(直訳:キノコ人間の襲撃)のタイトルでテレビ放映されるだけに終わった[21]が、イタリアでは2016年に第18回ウディネ・ファーイースト映画祭にて、特集上映「BEYOND GODZILLA: ALTERNATIVE FUTURES AND FANTASIES IN JAPANESE CINEMA」(「ゴジラの向こう側: 日本映画におけるオルタナティブとファンタジー」)の1作として上映された[30]

2022年にはNHK連続テレビ小説カムカムエヴリバディ』に作中映画の1作として登場した[31]ほか、4Kデジタルリマスター版が制作された[32]
あらすじ

東京の病院に収容されている青年・村井研二が、自らが遭遇した恐怖の体験を語り始めた。

ある日、豪華なヨットで海に繰り出した村井たち7人の若い男女が嵐に遭って難破し、南太平洋にある霧に包まれた無人島に漂着するが、そこはカビと不気味なキノコに覆われた孤島であった。波打ち際に唯一佇む難破船には、少数の食料や未知のキノコ「マタンゴ」の標本が残っていたものの生存者はおらず、「船員が日々消えていく」と書かれた日誌や、「キノコを食べるな」という警告が発見されたうえ、この船が実は核実験の影響を調査する海洋調査船であったことが判明する。なお、船内の鏡はすべて割られていた。

7人は当初こそキノコに手を出さず、理性を保って協力していたが、まもなく食料と女性を奪い合って対立する飢餓と不和の極限状態が訪れ、皆の心はバラバラになっていく。また、島の奥からは等身大のキノコに似た不気味な怪物が出没し始め、1人、また1人と禁断のキノコに手を出していく。

その後、唯一キノコに手を出さず怪物の魔の手からも逃れてヨットで島を脱出した村井は幸運にも救助され、こうして病院へ収容されることとなったが、そこは精神病院の鉄格子の中だった。難を逃れたはずが狂人として隔離されてしまった村井は、「戻ってきてきちがいにされるなら、自分もキノコを食べて恋人と島で暮らしたほうが幸せだった」と後悔し、窓から平和な東京の町を眺めて悲観に暮れながら鉄格子の方を振り返る。病院関係者たちの好奇と畏怖の注目を集める村井の顔には、彼が島で見たマタンゴが生え始めていた。
第三の生物 マタンゴ

諸元マタンゴ
Matango
[33][34]
別名第三の生物[出典 10][注釈 6]
体長10 cm - 2.5 m[出典 11]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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