マスターズ・トーナメント
[Wikipedia|▼Menu]

マスターズ・トーナメント
Masters Tournament
トーナメント情報
創設1934年
開催地ジョージア州オーガスタ
.mw-parser-output .locmap .od{position:absolute}.mw-parser-output .locmap .id{position:absolute;line-height:0}.mw-parser-output .locmap .l0{font-size:0;position:absolute}.mw-parser-output .locmap .pv{line-height:110%;position:absolute;text-align:center}.mw-parser-output .locmap .pl{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:right}.mw-parser-output .locmap .pr{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:left}.mw-parser-output .locmap .pv>div{display:inline;padding:1px}.mw-parser-output .locmap .pl>div{display:inline;padding:1px;float:right}.mw-parser-output .locmap .pr>div{display:inline;padding:1px;float:left}
オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ
基準打数Par72(2021年)
ヤーデージ7,475ヤード (6,835 m) (2021年)[1]
主催オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ
ツアーPGAツアー
ヨーロピアンツアー
日本ゴルフツアー
競技方法ストロークプレー
賞金総額2000万ドル(2024年)
開催月4月
最高記録
最少打数268 ダスティン・ジョンソン(2020年)
通算スコア-20 同上
最新優勝者
スコッティ・シェフラー
大会の最新回
テンプレートを表示

マスターズ・トーナメント(英語: Masters Tournament)は、アメリカ合衆国ジョージア州オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブを会場に開かれている、ゴルフメジャー選手権のひとつ。
概要

1934年にボビー・ジョーンズと友人で実業家のクリフォード・ロバーツの企画によりAugusta National Invitation Tournamentと題して開幕したが、1939年に当初ロバーツが考えていたものの、ジョーンズが嫌っていたマスターズというタイトルに変更された[2]

毎年4月2週目の日曜日に最終日となることを基準に開催される[2]。出場選手は前年度の世界各地のツアーでの賞金ランキング上位者、メジャー優勝者など。招待資格を満たす名手(マスター)たちしか出場できないことから「ゴルフの祭典」として敬愛されている。

1960年から本戦の前日の水曜日に「パー3コンテスト」が開催されている。オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブに隣接する9ホール(パー27)の特設コースで行われ、歴代最少スコアは19。過去の優勝者にはサム・スニード(1960年・1974年)、アーノルド・パーマー(1967年)、青木功(1975年・1981年)、トム・ワトソン(1982年・2018年)、中嶋常幸(1988年)、ビジェイ・シン(1994年)などがいる。出場選手の子供がキャディーを務めるなど和やかな雰囲気で行われる伝統のイベントであるが、優勝するとその年の本選では優勝できないというジンクスがあることでも知られる(ただし、後述の記録にあるように連覇を果たした選手はいる)。2017年は雨のため初めて中止された。

優勝賞金は開幕当初は特に定めないで、3日間の入場収入などを基に決定する。優勝者には優勝賞金に加えて緑色のブレザー、通称「グリーンジャケット」が贈られる。グリーンジャケットは通常ゴルフクラブのロッカーに保管され、優勝者は基本として本トーナメント期間中のみロッカーから出して着用することが許される。また優勝者はもれなくオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブの名誉会員となり、当大会への生涯出場権が与えられる。「ゴルフの祭典」という大会の性格上、この生涯出場権により、2000年代までは年齢が70代や80代に達した往年の名プレーヤーが出場を続けていた。しかし、2002年に大会を主催するマスターズ委員会が、一定水準のスコアでラウンドできなくなった選手に対して出場辞退を要請する手紙を送るようになったこと[3]や、コース改造(全長を約300ヤード延長)を契機として、ダグ・フォード(英語版)やビリー・キャスパー、ゲイ・ブリュワー(英語版)などが出場を取りやめるようになった。その後、BIG3と呼ばれたアーノルド・パーマーは2004年(当時74歳)、ジャック・ニクラスは2005年(当時65歳)、ゲーリー・プレーヤーは2009年(当時73歳)に引退を表明し、競技者としての出場を終えている(この3人は2012年から名誉スターターとして大会初日に始球式を行っているが、2016年はパーマーが辞退を表明した)。

他のメジャーは毎回開催コースが異なるが、マスターズは毎年同じオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブで開催される。このコースはとりわけグリーンの難度が高く、別名「ガラスのグリーン」とも呼ばれるほどアプローチショットやパットでのボールコントロールが難しく、それゆえに「オーガスタのグリーンには“魔女”が棲(す)む」とよく言われる。更にINのコース南側の角にある11番・12番・13番の3つのホールはスポーツライターのハーバート・ウォーレン・ウィンドがジャズの曲「Shoutin' in that Amen Corner」から命名した《アーメンコーナー》の別名で恐れられている。フェアウェイもアンジュレーションが大きく、バーディを狙うにはティショットを正確に理想的なセカンドショットのポジションに運ぶ必要がある。また、谷と森が作り出す気まぐれな風も起こる。こうした環境が、トーナメント名の通り、名手に相応しい技術の持ち手を選ぶことになる。一方、ラフはセカンドカットまでとなっており、長いラフのセットとなる全米オープンとの違いが顕著に表れる部分である。

1961年南アフリカゲーリー・プレーヤーが優勝し、初のアメリカ人以外の優勝者となった。1975年にはリー・エルダー(英語版)が黒人選手として初めて出場した。2000年フィジービジェイ・シンがオセアニア勢初、2009年アルゼンチンアンヘル・カブレラが南米勢初優勝を果たした。

グレッグ・ノーマンら世界的強豪選手の多いオーストラリア勢は、マスターズでは1996年の大会でノーマンがニック・ファルドに最終日に大逆転負けを喫するなどなかなか勝てなかったが、2013年の大会でアダム・スコットがオーストラリア勢として初の優勝を果たした。

2014年には、1982年大会優勝者のクレイグ・スタドラーと息子のケビン・スタドラー(英語版)が史上初の親子同時出場を果たした。

意外な伏兵が優勝することが多い他のメジャーと違い、ビッグネームが順当に優勝することの多いトーナメントとして有名だった。これは毎年同じゴルフコースで開催されるという特性から、ベテランほどこのコースの経験を多く持っていることが原因と考えられる。だが、1979年大会はファジー・ゼラーが優勝し、史上唯一の初出場選手による優勝となった[4]。また、2007年大会は世界ランキング56位(当時)でツアー1勝しかしていないザック・ジョンソンが優勝し、伏兵の優勝となった。近年はコースの長距離化などの影響で若手プロの初優勝が相次いでおり、ベテランに有利とは限らなくなっている。

予選通過ラインは、予選カットができた1957年以降「上位40位タイまで」だったが、1962年に「44位タイまで」と「首位から10打差以内」に変更、2013年には約半世紀ぶりに「50位タイまで」と「首位から10打差以内」に変更された。しかし2020年は「50位タイまで」のみとした。

4日間終了時点で1位が2人以上いた場合、プレーオフはサドンデスによって争われる。以前は、翌日に18ホールのストローク・プレーや、4ホールのストロークで争っていた。プレーオフは18番と10番ホールで行われる。

例年4月に開催しているが、世界規模で新型コロナウイルスへの感染が拡大している2020年には、11月9日から15日にかけて無観客で開催された[5]。本大会の4月開催が見送られたのは、第二次世界大戦中以来であった[6]

開催の時期を4月に戻した2021年には、松山英樹が10回目の出場を果たした末に、アジア出身選手として初めて優勝した。この優勝は、PGAレギュラーツアーにおける日本男子史上初の海外メジャー大会制覇にも当たる[7][注 1]
招待条件

招待条件は下記の通りであるが[8]、カテゴリー7から11までについてはアマチュア選手は大会初日時点でアマチュアでなければならない。
歴代優勝者(生涯)

全米オープン優勝者(過去5年間)

全英オープン優勝者(過去5年間)

全米プロゴルフ選手権(PGA選手権)優勝者(過去5年間)

ザ・プレーヤーズ選手権優勝者(過去3年間)

オリンピックにおけるゴルフ競技優勝者(オリンピックの翌年のみ・直近の場合は2022年が該当)

前年全米アマ優勝者および2位

前年全英アマ優勝者

前年アジアパシフィックアマチュア選手権優勝者

当年ラテンアメリカアマチュア選手権優勝者

前年全米ミッド・アマ優勝者

前年マスターズ大会12位以内(タイを含む)入賞者

前年全米オープン4位以内(タイを含む)入賞者

前年全英オープン4位以内(タイを含む)入賞者

前年PGA選手権4位以内(タイを含む)入賞者

前年マスターズ大会翌週から、本大会前週までのPGAツアー(フェデックスカップポイントに加算される試合、ただしチューリッヒクラシック除く)優勝者

前年ザ・ツアーチャンピオンシップ出場者

前年最終週の公式世界ランキング50位以内

同年公式世界ランキング50位以内(マスターズ大会開催前週に発表のもの)

その他、特別招待枠がある。
記録

最多優勝回数:6回、
ジャック・ニクラス1963年1965年1966年1972年1975年1986年
大会歴代2位の優勝回数は5回、タイガー・ウッズ1997年2001年2002年2005年、2019年)。歴代3位は4回優勝、アーノルド・パーマー1958年1960年1962年1964年

最多2位回数:4回、ベン・ホーガン1942年1946年1954年1955年)、ジャック・ニクラス1964年1971年1977年1981年)、トム・ワイスコフ(1969年1972年1974年1975年

最多トップ10回数:22回、ジャック・ニクラス

最多予選通過回数:37回、ジャック・ニクラス

最年少優勝者:タイガー・ウッズ(21歳3ヶ月14日)、1997年

最年長優勝者:ジャック・ニクラス(46歳2ヶ月23日)、1986年

72ホール最少スコア:268、ダスティン・ジョンソン2020年

54ホール最少スコア:200、ジョーダン・スピース2015年

18ホール最少スコア:63、ニック・プライス1986年3日目、10バーディー・1ボギー)、グレグ・ノーマン1996年1日目、9バーディー)

18ホール最多バーディー:11、アンソニー・キム(2009年2日目、11バーディー・2ボギー・1ダブルボギー)

最多連続バーディー:7、スティーブ・ペイト(1999年3日目7?13番)、タイガー・ウッズ2005年3日目7?13番)

最年少出場者:関天朗(英語版)(グァン・ティンラン)(14歳5ヶ月、2013年

最年少予選通過者:関天朗(14歳5ヶ月、2013年)

最年長予選通過者:フレッド・カプルス(63歳6ヶ月、2023年

最多出場回数:52回、ゲーリー・プレーヤー1957年 - 2009年1973年は病気のため不出場))

最多連続出場回数:50回、アーノルド・パーマー1955年 - 2004年

プロ、ローアマチュア双方優勝者:ケリー・ミドルコフジャック・ニクラス、ベン・クレンショー、フィル・ミケルソンタイガー・ウッズセルヒオ・ガルシア松山英樹

歴代優勝者

年国優勝者合計スコア合計パー優勝賞金 ($)
1934 アメリカ合衆国ホートン・スミス284-41,500
1935 アメリカ合衆国ジーン・サラゼン282-61,500
1936 アメリカ合衆国ホートン・スミス(2)285-31,500


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:118 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef