マスカット・ベーリーA
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マスカット・ベーリーA
ブドウ (Vitis)
色黒
種交雑種
原産地 日本新潟県高田(現上越市
主な産地山梨県
病害耐寒性があり、菌性の病害に強い
VIVC番号8189
ワインの特徴
特徴独特の果実香、ハーブのようなスパイシーな風味、穏やかなタンニン[1]
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マスカット・ベーリーA(Muscat Bailey A)は、生食用、醸造(ワイン)用それぞれに用いられる黒ブドウ品種。新潟県が原産地[2]日本固有種である。赤ワイン用ブドウ品種としては日本国内第1位の生産量を占めている[3][4]
特徴

母親のベーリー種はアメリカ系生食用品種であり、父親のヨーロッパ系のマスカット・ハンブルク種はワイン用よりも生食用として人気が高い品種である[1]。マスカット・ベーリーAの着芽は遅く、春季の降霜を避けることができる。一方で果実が熟すのは早く、秋季の降霜を避けることができる。寒さや湿気の多さに強く、日本の気候に適している。栽培は容易であり、糖度は20度前後にも達する[2]

濃いピンク色の果皮が特徴。果皮は厚く、果実は大きく、菌性の病害への抵抗性が強い。甘く濃厚なブドウであるため、当初は甘口ワインに使用されることが多かったが、近年には辛口に仕上げた軽やかな早飲み用ワインが人気となった。濃く鮮やかな色調であり[2]、果実味が強く、渋みや酸味は弱い。イチゴのような香り、まろやかな渋みが特徴である。生食用にも栽培されている。セパージュワインの他には、マスカット・ベーリーAをメインとしてメルロー種やカベルネ・ソーヴィニヨン種をブレンドしたワインも生産されている[1]
歴史マスカット・ベーリーAが生み出された新潟県マスカット・ハンブルク
交配による誕生

日本海に面した新潟県高田(現上越市)に生まれた川上善兵衛は、慶應義塾に席を置いて勝海舟家に出入りする中で殖産興業の思想に強く心を引かれるようになった[5]。近隣農民の収入源を確保する手段としてワイン醸造を志すようになり、ナイアガラ種やキャンベル・アーリー種など150本のブドウの苗木をアメリカから輸入し、1890年に頸城平野にあった自宅の庭園に植えた[6][7]。日本のテロワールに合ったブドウを生み出すために[5]、1922年頃からアメリカ種とヨーロッパ種の交配を行って10,000株以上を育成し、1,100株を結実させた[5]。後にマスカット・ベーリーAと名付けられる交雑番号3986は1927年に交配し[8]、1931年に結実した[2][3][9]。その後、川上は東京大学農学部の坂口謹一郎らと共同で優良種の化学分析と官能試験を行い、1940年にマスカット・ベーリーAを含む22品種の推奨種を公表した[5]。マスカット・ベーリーAはアメリカ系生食用品種のベーリー種とヨーロッパ系生食・醸造両用品種のマスカット・ハンブルク(英語版)種を掛け合わせたものである[7]。マスカット・ベーリーAとブラック・クイーン種の2品種は日本で広く栽培されるようになり、日本産赤ワインの代表品種とされている[5]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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