拳銃(けんじゅう)は、片手で射撃するためにデザインされた銃の総称である[注 1]。小型で携帯性・秘匿性に優れており、主に護身用に使用される。
「けん銃」と表記されることもあり、他に「短銃(たんじゅう)」、「ピストル」とも呼称される。
目次
1 概要
2 名称
3 用途
3.1 軍事用途
3.1.1 近世の拳銃
3.1.2 近代の拳銃
3.1.3 第一次世界大戦までの拳銃
3.1.4 第二次世界大戦までの拳銃
3.1.5 現代の拳銃
3.2 警察・治安維持部隊用途
3.3 信号・照明用
3.4 犯罪用途
3.5 市民の自衛用
3.6 競技用
3.7 狩猟用
4 拳銃の種類
4.1 単発式・複銃身式拳銃
4.2 回転式拳銃
4.3 自動式拳銃
4.4 マシンピストル
5 射撃操作
5.1 回転式拳銃の射撃操作
5.1.1 シングルアクション
5.1.2 ダブルアクション
5.2 自動式拳銃の射撃操作
6 命中率
7 拳銃の所持規制
7.1 日本
7.1.1 競技用拳銃の所持について
7.1.2 古式銃の所持について
7.2 アメリカ合衆国
7.3 その他の諸国
8 3Dプリンター拳銃
9 代表的な拳銃一覧
9.1 リボルバー
9.2 オートマチック
9.3 その他
10 脚注
10.1 注釈
10.2 出典
11 参考文献・関連書籍
12 関連項目
概要 拳銃弾の断面図
1.弾頭
2.薬莢
3.火薬
4.リム(外枠)
5.雷管
日本の防衛省では、けん(拳)銃を英語のpistolに対応する語とし、「片手で保持して照準し,弾丸を発射できる銃。」と定義している[1]。
火縄銃が伝来した直後から日本でも製造されており、江戸時代までは短筒、馬上筒などと呼ばれていた。洋式火器が輸入されるようになった幕末から短銃、ピストルと呼ばれるようになり、これらは拳銃と並んで現在も一般的な呼称となっている。
両手で扱う他の火器と比較して、次のような特徴を持つ。
小型である
銃床を持たず銃身が短く携帯性に優れている[注 2]。各国の警察官も拳銃を携行している事が多い。犯罪者側も隠し持つために有利であるので、大型銃と比較し所持規制が厳しい傾向にある(アメリカは州により法律が異なるが、自宅に置く「所有」は規制が緩いが、「携行」は警察官を除き許可を要する州もある)。
拳銃弾を用いる
小銃弾に比べて装薬量の少ない拳銃用弾薬を用いる。拳銃は銃身が短いため銃身内での弾頭の十分な加速が望めず、弾頭重量によってパワーを稼ぐ必要がある。