デルタ航空のMD-90
用途:旅客機
分類:ナローボディ機
製造者:マクドネル・ダグラス
運用者(2017年7月現在)[1]
デルタ航空
初飛行:1993年2月22日[2]
生産数:116機[2]
退役:2020年6月2日
運用状況:退役
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マクドネル・ダグラス MD-90 (McDonnell Douglas MD-90) は、アメリカ合衆国のマクドネル・ダグラスが開発・製造した、小型双発ジェット旅客機である。
ダグラスDC-9の発展型であるマクドネル・ダグラスMD-80をベースにさらに近代化したナローボディ機で、新型エンジンの採用により低騒音・低排気ガスを実現した。低翼配置の後退翼にリア・マウントのエンジン、T字尾翼という特徴がDC-9から引き継がれている。MD-90の巡航速度はマッハ0.76、全長は46.50メートル、全幅は32.87メートル、最大離陸重量はオプション採用時の最大値が76.2トン、標準座席数は2クラスで153席、1クラスで172席、降着装置は前輪式配置である。
MD-90は1989年11月に正式開発が決定され、1993年2月に初飛行、1995年4月にデルタ航空により初就航した。MD-90の総生産数は116機で、2000年10月に納入された機体を最後に生産を終えた。日本では日本エアシステムが1996年からMD-90を導入し、映画監督の黒澤明がデザインした7種類の虹の機体塗装が話題となった。日本エアシステムでは最終的に16機を導入し、後の日本航空との経営統合後も全機引き継がれたが、2013年3月末までに全機引退した。MD-90は、日本の航空会社が運航した最後のダグラス製旅客機であった。
2020年6月2日 新型コロナウイルスの影響でデルタ航空がMD-90の退役を早めた事によりヒューストン発アトランタ着DL90便をもって定期便としてMD-90の運行は終了した。
本項では以下、ダグラス、マクドネル・ダグラス、ボーイングおよびエアバス製旅客機については社名を省略して英数字のみで表記する。たとえばダグラスDC-9は「DC-9」、ボーイング737は「737」、エアバスA320は「A320」とする。目次
1 沿革
1.1 開発の背景
1.2 設計の過程
1.3 生産と試験
1.4 就航開始
1.5 生産体制の改善と発展型の模索
1.6 生産終了まで
2 機体の特徴
2.1 形状・構造
2.2 飛行システム
2.3 客室・貨物室
2.4 低騒音と低排気
3 運用の状況・特徴
3.1 日本での運航
3.2 受注・納入数
4 主な事故・事件
5 主要諸元
6 脚注
6.1 注釈
6.2 出典
7 参考文献
7.1 書籍
7.2 論文・雑誌記事等
7.3 オンライン資料
8 関連項目
9 外部リンク