マクドナルド
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日本法人については「日本マクドナルド」を、その他の用法については「マクドナルド (曖昧さ回避)」をご覧ください。

マクドナルド
McDonald's
マクドナルドの本社(シカゴ)
種類株式会社
市場情報NYSE: MCD
業種飲食店
事業分野ファストフード
設立McDonald's
1940年5月15日
McDonald's Corporation
1955年4月15日
創業者McDonald's
リチャード・マクドナルド
モーリス・マクドナルド
McDonald's Corporation
レイ・クロック
本社 アメリカ合衆国
イリノイ州シカゴ
拠点数40,275店舗 (2022)
事業地域ほぼ全世界
主要人物Enrique Hernandez Jr.(会長)
クリス・ケンプチンスキー(社長兼CEO)
売上高 US$21.076 billion (2019)
営業利益 US$9.070 billion (2019)
利益 US$6.025 billion (2019)
総資産 US$32.811 billion (2018)
純資産 ?US$6.258 billion (2018)
従業員数approx. 210,000 (2018 (1.9 million if franchised is included in 2015)[1])
ウェブサイトwww.mcdonalds.com

マクドナルド(: McDonald's)は、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴに本社を置くファーストフードチェーンストア[2]およびその登録商標である。

世界的に展開するファーストフードチェーンで大都市から田舎まで当たり前に見かける程の店舗数を出店しており、ハンバーガー店の代名詞となっている。本記事のMcDonald'sの日本語転写は公式にライセンスを取得した日本マクドナルドが定める「マクドナルド」に準ずる。
概要国別の初出店年度

ハンバーガーを主力商品として、世界規模で展開するファーストフードチェーン店である。

世界の店舗総数は3万5429店(2013年末時点)。店舗数の分類別順位において、ファーストフードを含む外食産業でマクドナルドは、サブウェイに次ぐ、世界第2位[3]チェーンストアではコンビニエンスストア最大手のセブン-イレブンに次ぐ世界第2位[4] である。世界の販売量は年間15億食に及ぶ[5]

とはいえ、アメリカの食堂専門雑誌による2002年調査によると、マクドナルドの順位は「バーガーキング」と「ホワイト・キャッスル」より下で、食品品質に関してはマクドナルドのハンバーガーの品質は第15位だった。品質が悪いという情報は人々に知れ渡り、市場調査会社によればマクドナルドのシェアは5年で3%低下し2000年代の調査で15.2%となった。それに対して健康的であることを重視し実際にそうした食材にこだわりそれを宣伝でも前面に出したサンドイッチチェーンの「サブウェイ」のほうが、全米で第1位のシェアを得た。

アメリカ合衆国本国では「マクドナルドコーポレーション」が運営している。アメリカでは2000年代後半において、ドライブスルー店舗が売上の65%を占めるほど自動車で購入する者が重要な顧客層となっており[6]、低価格を武器に展開している部分もあるためそれを好む者や低所得者も重要な顧客層となっているが[7]、それ以外にもスターバックスを好むような層で構成された上流市場を狙い、それに見合った内容を提供している[6]

ハンバーガーチェーンだけではなくアロマカフェ (Aroma Cafe)、ボストン市場 (Boston Market)、Chipotle Mexican Grill、ドナトスピザ (Donatos Pizza)、Pret A Manger などのチェーン店も展開している。2001年の年間売り上げは148億7000万米ドル、純利益16億4000万ドルだった。

日本では藤田田率いる日本マクドナルド1990年代から2000年代前半まで価格破壊・低価格路線を主軸に運営していて(金銭の余裕のない学生などに店内の座席が占拠されるようになり)経営内容が悪化したが、2000年代後半から方針を転換し、「価格帯の拡大」と「商品バリエーションの拡大」(具体的には、低価格の商品に加えて高価格帯の商品の投入、重視の商品、ボリューム重視の商品、キャンペーン商品なども用意)を行ってメイン顧客層である家族連れ・子供や、その周辺ターゲットを囲うことで顧客層の幅を広げるなど幅広い客層を取り込む戦略に転換し、2000年代後半以降好調を維持している[8]

従業員と幹部社員のスキル向上を目的とするトレーニングを行う部署(施設)「ハンバーガー大学」を擁している。
各国における呼称詳細は「wikt:en:McDonald's#Translations」、「ゴールデンアーチ」、および「マクドナルドの愛称一覧」を参照
本国のアメリカ合衆国での呼び方

当社の発祥地であるアメリカ合衆国では「McDonald's」と表記され、そのアメリカでの発音は国際音声記号(IPA)で表記すると [m?k?d?n??dz]となり、その音を片仮名に写すと「メクダーノズ」が日本語に近い[9](太文字の「ダー」の部分が強勢つまりアクセントが置かれ強く発音される。"l"は暗いLでカナ表記だと「ォ」または「ゥ」が近い。)。アメリカ英語母語話者による「McDonald's」の具体的な発音は こちらやこちら で聞くことができる。

英語のスラング(俗語)では、まれに「アーチ」を意味する "The Golden Arches"(ザ・ゴールデン・アーチズ)や、"Mickey D's"(ミッキー・ディーズ)と呼ばれることもある。"The Golden Arches"という呼称は、当社の特徴的な看板の、 大きなMの字に見える、黄色い2つのアーチにちなんでいる。

「McDonald's」は英語圏ではよくある店名のパターン、つまり経営者の名前+'s、という構成の名称であり「〇〇さんのお店」というパターンの店名である。つまり「McDonald's」は「マクドナルド兄弟の店」といった意味である。もともとの創業者であったマクドナルド兄弟の名前が残っているのである。「Mc(マク)」は、古ケルト語息子(や子孫)という意味の表現でありMcDonaldは「ドナルドの息子」や(ドナルドの子孫)という意味の人名(家族名)である(ちなみに「McArthur マッカーサー」は『アーサー王の息子(アーサー王の子孫)』という意味の名前である。)
日本における呼称「日本マクドナルド#日本における略称・通称・愛称」も参照「マクドナルド ハンバーガー」表記の店舗看板の、日本東京都世田谷区[どこ?]の店舗(2004年

米国マクドナルド社についての正式のカタカナ転写は定められていないが、公式にライセンス契約をしている『日本マクドナルド』に準じてマクドナルドと表記されている。

日本法人の正式名称は、「日本マクドナルド」であり、ブランド名の正式なカタカナ表記に関しては「マクドナルド」や「マクドナルド ハンバーガー」である。

略称のほうに関しては、日本マクドナルドからは公式な発表はなされていない。「マック」と「マクド」について、「どちらが正しいというものではない」「正解はない」、どちらの呼び方であれ親しみを込めて呼んでもらえることは嬉しい、と同社では説明している[10][11]。日本国内の略称は地域差があり[12]東日本九州などでは「マック」と呼ばれる傾向があり、近畿地方(と周辺)では「マクド」と呼ばれる傾向がある、という[10][13][14]。GMOメディアの「ウィふり調査団」の調査によると、「マック派」は南東北中国地方四国九州にも広がっているのに対して[10]、「マクド派」は近畿(付近)に限定されている[10]。2016年に日本マクドナルドが公式に行った社内調査でも「マクド」と呼ぶのは近畿と四国の計11府県[注釈 1]だったとしている[15]。つまり、日本全体を見渡して総合すると「マック派」が優勢のようだとしている[10]

なお、当社で販売されている商品の名称に「ビッグマック」「マックシェイク」などがあることを理由に(また販売商品に「マクド○○」などという商品はないことを理由に)「マック」の方を肯定する人もいる[16]

また、日本マクドナルドとしてもこの略称論争を逆手にとった販促キャンペーンを2017年に行ったことがある[15]

フランス語では、発音が日本と同様になることに加えて、「マック」は「売春仲買人」や「ポン引き」を意味する隠語になることから、近畿圏同様「マクド」と略されている[16]

中国語では漢字で「麦当?」(簡体字)、「麥當勞」(繁体字)と表記し、「マイタンラオ」(?音:Maid?nglao)と発音する。
ギャラリー

ビッグマック

ビッグマックを大型にしたメガマック2007年

フィレオフィッシュ金曜日を食べないカトリック教徒向けに1963年に発売開始された。

歴史
開業初期のマクドナルドのキャラクターのスピーディー(Speedee)初期のマクドナルドの店舗

最初のマクドナルドはアメリカ合衆国カリフォルニア州サンバーナーディノマクドナルド兄弟1940年に開店したものである。「スピード・サービス・システム」の売り文句と、工場式のハンバーガー製造方法、そしてセルフサービスの仕組みにより、1948年頃から同地域で有名になった。
レイ・クロック

1954年に、ミルクシェイクミキサーの営業員(車でアメリカ各地を周り、飲食店に商品のミキサーを販売する仕事)でボヘミアユダヤ系レイ・クロック (Ray Kroc)[17][18] が偶然マクドナルド兄弟の店舗を訪れた。クロックは繁盛する店内を見てマクドナルドの仕組みについて興味を持った。特に興味を持ったのは客席回転率が大変高いことで、相当数の人数の客を次々とさばけることだった[19]。感心したクロックは、ミキサーのメンテナンスのために再び店舗を訪れた際、システムフランチャイズ形式にして販売する商売を始めてはどうかと勧めた。

兄弟は「自分たちのためにこの店をやっているだけで、フランチャイズをするつもりはない」と消極的だったが、クロックが交渉を粘った末に「兄弟はこの店以外干渉しない」「クロックはこの店には干渉しない」「マクドナルドという名とシステムは、クロックが事業に使う」で合意する。兄弟が要求した契約金もかなり高かったものの、クロックはたくみに契約を交わした。マクドナルド兄弟側にとっては、これは悲劇の始まりであった。自分たちの強みのひとつである「McDonald's」という(アメリカ人が強い親しみを感じるMc(マック)で始めるアイルランド系の名前を冠した)ブランドを、赤の他人が使える状況を生んでしまい、最終的にはマクドナルド兄弟の店(つまり大本になっていた本店中の本店)の周辺にまでクロック側の店舗が進出、侵略してきて、売上をうばわれ、結局、兄弟は自分たちの店をクロックのせいで失う結末になったからである。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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