マカロニほうれん荘
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マカロニほうれん荘
ジャンル
少年漫画
ギャグ漫画
漫画
作者鴨川つばめ
出版社秋田書店
掲載誌週刊少年チャンピオン
発表号1977年21号 -
発表期間1977年 - 1979年
巻数全9巻
テンプレート - ノート

『マカロニほうれん荘』(マカロニほうれんそう)は、鴨川つばめによるギャグ漫画作品。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)において1977年から1979年まで連載された。続編作品の『マカロニ2』についてもこの項目で扱う。

少年漫画誌における不条理ギャグ漫画の草分けとして認知される。
概要.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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都内高校に入学してきた主人公が、同じクラスに在籍し、下宿も同じという2人の落第生により学校の内外で引き起こされる様々な騒動に毎回悩まされる」というのが基本的なストーリー。2人が騒ぎを起こす際、毎回様々な着ぐるみやコスチュームに身を包み、往年に(あるいは同時期に)人気だった特撮作品キャラクターなどに変身したり[注 1]、またそれらに対して周りの人々も同じように別のコスチュームになって様々な手法でツッコミを行ったりするなど、現代では普通に使われる手法ではあるが、1970年代としては画期的な過剰なまでのファッションショー的演出が特徴である[1]

基本的には「ほうれん荘」と、その周りを取り巻く人々の日常生活を中心に描いているが、たたみかけるような不条理ギャグの中には、連載当時の歌やCM、特撮を中心としたサブカルチャーなど、当時の世相を反映したネタも数多くあり、シンデレラなどをモチーフにしたミュージカル的な話や刑事ドラマ仕立ての話、更には第二次世界大戦中の世界を舞台にした1話読み切りの話など、ストーリーがバラエティーに富んでいる。特に戦争物に登場する兵器の考証は、同時期の他のシリアス戦争漫画に勝るマニアックさであり、馬之介初登場の回では戦争劇画で有名な小林源文のデビュー作『クリストローゼ』のパロディまである。これらのネタ風は本作が初であり、新しいギャグ漫画として衝撃を与えた。徹頭徹尾破壊的なスラプスティックの連続で、主役の2人はほとんど常識が通用しない超常的なキャラクターだが、片方だけがボケに回るとき、馬之介が登場するときなどは、1話の半分程度は周囲の人々とまともな会話が続くこともあり(ただし、その長さが限界)、そうした際などは、ほのかに青春漫画的な味わいも醸し出す。扉絵や大ゴマのグラフィックなセンスも大きな特徴である。

鴨川の弁によれば、少年チャンピオン掲載当初は編集長の壁村耐三以外、他の編集部員は全員連載に反対していたという。また、編集長の壁村自身も「お前のマンガはオレにはわからん」と語っていた。
呪われた夜

読み切りが好評を博して連載・人気作品となる例は多いが、当作にも原型となった、『呪われた夜』という読み切り作品が存在する(週刊少年チャンピオン1977年4月15日増刊号掲載)。ストーリーは実在の団体・事件であった新撰組の討ち入りをギャグ漫画にしたもの。ギャグの内容も『マカロニ』と比べ一歩おとなしいが、それでも当時の他のギャグ漫画と比べると、絵・話ともに斬新な作風であった。その他の『マカロニ』との違いは主に以下の通り。

3人の名前が沖田総司・近藤勇・土方歳三と、実在の人物と全く同じ。

土方(ひざかた)がひし形の口を使わない。

総司(そうじ)が2人を懲らしめる役でなく、3人一緒にふざけている。

『マカロニ』で登場したお約束の演出(トシちゃんの「ちょー」、きんどーさんのおカマ言動)などは全く使われていない。

増刊号の番外編

当時の「チャンピオン」は増刊号として、『マカロニ』とその他の作品一本(カップリングは『ドラネコロック』や『らんぽう』など)の総集編を時々発行していたが、その巻頭では鴨川が通常の連載(週刊の『マカロニ』と月刊の『ドラネコ』)に加え、オール16ページ4色カラーという、今考えても豪華な描き下ろしを発表していた。一本目の「逮捕して下さいませ!!」は刑事ドラマのパロディだったが、二本目の「巨大なる戦場!!」からは鴨川お得意の戦争もののパロディとなった。後期からは両作のキャラクターがスター・システム的に敵味方入り乱れてキャストされた番外編となった。絵・話・人気とも、鴨川漫画の完成度がピークだった頃を代表する作品となっている。少年チャンピオンコミックスには全話収録されている。
連載終了後

単行本は全9巻が30以上の重版が行われ刊行され続けている。連載時には増刊号での掲載もあったため、単行本はいずれの版でも連載時の話数・時系列がバラバラに収録されている。また、連載末期の話5本は未収録となっている。これは、著者自身ものちに書籍「消えたマンガ家」などで語っているが、過労で体を壊したことよって原稿を仕上げる体力と気力が失われ、手描きによるきわめて雑な絵柄、マジックインキで書きなぐった背景など、その質に問題があるためではないかと考えられている[要出典]。他に豪華版全3巻と文庫版全3巻があるが、作者自身による傑作選とのことでダイジェスト版的な内容となっており、収録されていない話が多い。

鴨川のトラブルを象徴する出来事として『消えたマンガ家』のインタビューでは、辞めさせて欲しいと頼むが編集部と喧嘩になり、やむを得ず二週間休載したという言及がある。これはチャンピオン・コミックスでは6巻の部分にあたり、「愛のカクテルコーヒー!!」のラスト一段にコマが無くカットでごまかしているのは、当時「過労で胃腸をこわして(もちろん前述通り仮病である)二週間休載」という告知、続く「愛と微笑の世界!!」の冒頭できんどーさんが「しばらくぶりだったわね。元気?」と意味深な台詞を語っているのは、休載を受けての演出である。またこの「愛と微笑の世界!!」を境目に、絵も話も、読者に受け入れにくい変化が始まっていく。

1980年には、続編となる『マカロニ2』の連載が同じ「週刊少年チャンピオン」誌上で始まるが、約3ヶ月で連載は終了し、単行本全1巻が刊行されている。更に後、「週刊少年キング」(少年画報社)誌上で連載していた『AAO(エイエイオー)』の途中で、女子から送られてきたファンレターの内容に突如発奮した作者は、それまでのキャラクターを放棄し、いきなり本作のキャラクターを使った続編を、AAOのタイトルそのままで開始した。しかし結局かつての輝きを取り戻せぬままこちらの連載も終了し、単行本化されていないためにこの事はあまり知られていない。また1980年代後半の『少年探偵そうじ君』、1994年の四コマ『楽しい廻し蹴り』にも本作のキャラが登場した。

1995年には3DOWin95Classic Mac OSテレビゲーム化されている。連載直後から何度かテレビアニメ化の噂も出たものの、実現はしていない。連載中の1978年に、TBSラジオの『夜はともだち』内の「ラジオ劇画」にてチャンピオン連載作品を次々にラジオドラマ化、本作もその一つとなっており、テアトル・エコー所属の声優により声があてられている。

2011年2月19日テレビ朝日で放送された『マンガみたいな!!ミラクル映像博覧会』での、コーナー紹介のイラストに当作品のキャラクターたちの原画が使われている[2]

2014年11月28日、初めての電子書籍化。ただし連載終了後に刊行された豪華版が元である。1巻と2巻には未公表のカラーイラスト、3巻には単行本未収録のエピソード(全5話分)の内の1話(第115話「ニコニコ大戦争!!」)が収録された[3]

2018年、長年の沈黙を破り、初の原画展となる「マカロニほうれん荘展」が秋田書店主催のもと東京中野ブロードウェイ大阪あべのandにて開催[4]


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