マウリシオ・マクリ
Mauricio Macri
アルゼンチン
第57代 大統領
任期2015年12月10日 – 2019年12月10日
副大統領ガブリエラ・ミケティ
マウリシオ・マクリ(Mauricio Macri、1959年2月8日 - )は、アルゼンチンの政治家。第57代大統領で、中道右派。 1959年ブエノスアイレス州タンディル生まれ[1]。父親は、イタリア移民の実業家のフランチェスコ・フランコ・マクリ[1]。アルゼンチンカトリック大学で、土木工学を学ぶ[1]。父親の経営する『ソクマ』(Socma)グループの企業でアナリストとして働いた。 32歳の時に誘拐被害にあうが、身代金支払いの後に解放された[1]。 1995年12月3日から2007年12月4日にかけてアルゼンチンのサッカーチームのボカ・ジュニアーズの会長を務めた。2008年2月27日にまたボカ・ジュニアーズの会長に復帰するも、同年6月2日に会長職を辞した。 2005年に、国会議員に当選。2007年に、国会議員の職を辞任した。 2007年、ブエノスアイレス市長に当選し、同年12月10日に就任する。2011年、ブエノスアイレス市長に再選された。 2015年、アルゼンチン大統領選挙に『共和国の提案』(Propuesta Republicana)の代表を務めるマクリは、経済の自由化や投資家重視の政策を訴え出馬した。急進市民同盟(Union Civica Radical)と市民連合(Coalicion Civica, CC)と共に統一戦線『変革』(Cambiemos)を結成する。10月25日の第一回目の投票では正義党のダニエル・シオリ候補に負けるものの、決選投票に勝って、11月23日に当選を果たした[2]。 2015年12月10日よりアルゼンチン大統領に就任した[3]。中道右派政権とされる[3]。 2016年11月4日、アルゼンチン大豆輸出税率引き下げが延期された。リカルド・ブルジャレイ農産業大臣は10月3日、想定を上回る深刻な景気低迷で税収不足に陥ってる事を背景に、2017?19年における大豆の輸出税率を引き下げスケジュールを見直す方針を発表した。 2017年5月18日 - 20日、公式実務訪問賓客として日本国を訪問[4]。訪日の際に日本国政府より大勲位菊花大綬章を授けられた[5]。 2019年の大統領選挙では再選を果たすべく立候補したが、2018年8月、本選挙に先立つ予備選挙で左派の野党候補であるフェルナンデス元首相に敗北。アナリストは一斉にマクリ敗北を織り込み始め、市場ではアルゼンチン・ペソがさらに急落したほか、フィッチ・レーティングスは、アルゼンチンの長期発行体格付けを「ccc」(最低レベル)にまで落とし[6]、一時は事実上のデフォルト状態にあるとまで認定した[7]。 基本的に、マクリ氏は中道右派と報道されている。また、アルゼンチンにおいて、二大政党の正義党にも急進市民同盟にも属さないということ、そして実業家出身ということで、注目されている。なお、14年ぶりに与党となった急進市民同盟は、中道左派とされている。 新自由主義に反対した正義党のネストル・キルチネルとクリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネルの前政権と異なり、市場原理主義的な政策を開始した。2001年以来となる国外でのアルゼンチン国債発行を行って、米投資ファンドへの借金返済に充てると同時に国内では社会保障支出削減等の緊縮財政を推し進めるとしている[8]。
来歴
大統領チリのセバスティアン・ピニェラ大統領と(2016年1月)ブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領と(2019年1月)