マイヤーリング
Mayerling
主演のファーラーとヘプバーン
監督アナトール・リトヴァク
脚本イルマ・フォン・クーベ
『マイヤーリング』(Mayerling)は、1957年のアメリカ合衆国のテレビ映画。主演は当時夫婦だったオードリー・ヘプバーンとメル・ファーラー。 オーストリア=ハンガリー帝国は皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の統治下、大国として繁栄を誇っていた。その息子のルドルフ皇太子は、父が決めた政略結婚への不満から何人もの女性と浮き名を流していたが、ある日、17歳の清楚な令嬢マリーと運命の恋に落ちる。2人は人目を忍んで密会を続けるが、妻子ある皇太子と厳格な男爵家のマリーの恋は皇帝によって強引に引き裂かれることとなる。 思いつめたルドルフはマリーとともにマイヤーリンク
1957年2月4日[2]に米NBCのテレビ番組『プロデューサーズ・ショーケース(英語版)』の1本として1度だけ全米で生放送された[3]。その後、長く「幻の作品」とされていたが、ブラウン管に映し出される生放送の映像を(フィルムの)映画に記録するという、当時の録画技術の機械(キネコ)で保存されたモノクロ映像(放送時はカラー)をデジタル技術によって復元した白黒映画が、2014年1月4日から日本で劇場公開された[4]。
1889年に起きたオーストリア=ハンガリー帝国の皇太子ルドルフと男爵令嬢マリー・ヴェッツェラの心中事件(マイヤーリンク事件)を題材にしたクロード・アネ(フランス語版)の小説『うたかたの恋』(1930年)を原作としている。アナトール・リトヴァク監督にとって同原作の映像化は1936年の『うたかたの恋』以来2度目となる。左からレイモンド・マッセイ、ダイアナ・ウィンヤード(着席)、ジュディス・イヴリン(英語版)、メル・ファーラー、オードリー・ヘプバーン
ストーリー
キャスト
マリー・ヴェッツェラ: オードリー・ヘプバーン - 男爵家の令嬢。
ルドルフ: メル・ファーラー - 妻子のある皇太子。
ターフェ首相: レイモンド・マッセイ - ルドルフと対立。
皇后: ダイアナ・ウィンヤード - ルドルフの母。
皇帝: ベイジル・シドニー(英語版) - ルドルフの父。
ラリッシュ伯爵夫人(英語版): ジュディス・イヴリン(英語版) - ルドルフの従姉。マリーとの仲を取り持つ。
ヴェッツェラ男爵夫人(ドイツ語版): イソベル・エルソム - マリーの厳格な母。
ロシェック: イアン・ウルフ(英語版) - ルドルフの忠実な召使。
モーリッツ・セップス(英語版): ジョン・マクガヴァン - ルドルフの親友。新聞社編集長。
ステファニー皇太子妃: ナンシー・マーチャンド(英語版) - ルドルフの妻。
ハンナ・ヴェッツェラ: ピッパ・スコット(英語版) - マリーの姉。
エピソード
セットは18[5]とも30[6]とも言われ、出演者の合計150人、ライブ放送のためヘプバーンは90分の放送枠の間に11回も衣装を替えるという多忙さだった[5]。