マイクル・コナリー
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マイクル・コナリー
(Michael Connelly)
バウチャーコンにて(2010年)
誕生 (1956-07-21) 1956年7月21日(67歳)
ペンシルベニア州フィラデルフィア
職業作家
言語英語
国籍 アメリカ合衆国
最終学歴フロリダ大学
活動期間1992年 -
代表作ハリー・ボッシュ・シリーズ
主な受賞歴

エドガー賞 処女長編賞
1993年 ナイト・ホークス
シェイマス賞長編賞
2006年 リンカーン弁護士

デビュー作『ナイトホークス
配偶者Linda McCaleb
ウィキポータル 文学
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マイクル・コナリー(Michael Connelly、1956年7月21日-)は、フィラデルフィア出身のアメリカの探偵・犯罪小説家・テレビ脚本家である。日本ではハードボイルド派小説家に分類されることが多い。

クリントン元米大統領などの支持もあり、米国以外の国でも人気を得ているが、人気によって版権料も高くなり、日本では彼の作品の翻訳権を巡っていくつかの出版社からの発刊にまたがる結果となっている。
若齢期

ペンシルベニア州フィラデルフィアで、不動産開発会社のW・マイケル・コナリーと、主婦のメアリー・コナリーの次男として生まれた[1]。コナリーによると、父親は挫折した芸術家であり、子供たちに人生の成功を望むよう励まし[2]、キャリアを追求するために成功と失敗を交互に繰り返すリスクテイカーであったという。母親はミステリー小説のファンで、息子に推理小説の世界を紹介した[1]

12歳のとき、家族とともにフィラデルフィアからフロリダ州のフォートローダーデールに移り、セント・トーマス・アクィナス高校に入学した。16歳のとき、ホテルの皿洗いの仕事から帰る途中、男が生け垣に物を投げ入れるのを目撃し、近寄って調べてみると、それはシャツに包まれた銃だった。銃を戻した後、彼はその男を追ってバーへ行き、その後、父親に報告するために家に帰った。その夜、コナリーは警察をバーに連れて行ったが、男はすでにいなくなっていた。この出来事で彼は警察官の世界とその生活に触れ、その仕事ぶりに感銘を受けた[1]

コナリーは、父親が早くから選んでいた建築の仕事を継ぐつもりで、フロリダ大学ゲインズビル校のリンカー建築学部で建築管理を学び始めた。予想以上に低い成績だったコナリーは、ロバート・アルトマンの映画『長いお別れ』(1973年)を見に行った。レイモンド・チャンドラーの同名小説(1953年)を原作とするこの映画を見て、コナリーは推理作家になりたいと思うようになった。そして、フロリダ大学ジャーナリズムコミュニケーション学部に編入し、ジャーナリズムを専攻し、クリエイティブ・ライティングを副専攻することにした[1]
略歴

大学卒業後は、フロリダで新聞記者となり、複数の新聞において、主として警察及び犯罪事件を担当する。当時、南フロリダ地区は、いわゆる「コカイン戦争」の真っ只中であり、コナリーはその犯罪と警察について記事を書き続けた。

1985?6年、コナリーは他の記者2名とともに、デルタ航空191便墜落事故からの生還者達にインタビューを行い、このレポートは雑誌に発表され、また、ピューリツァー賞候補にも推された。この報道により、コナリーはジャーナリストとしての地位を高め、ロサンゼルス・タイムス社の犯罪担当記者となり、大学生時代に憧れたチャンドラーが描いた街に赴くこととなった。

ロサンゼルスで3年間の犯罪記者経験の後、ロサンゼルス市警察(LAPD)の刑事ヒエロニムス(ハリー)・ボッシュを主人公とした小説を書き始める。1992年、シリーズ第1作となる“The Black Echo”(邦題『ナイトホークス』)を発表。実際にロサンゼルスで起きた事件を一部に題材として描いた本作は、初版わずか15,000部、しかも全米で一切新聞広告の露出がなかったにもかかわらず、各書評で非常に高い評価を得て、更には同年度、アメリカ探偵作家クラブエドガー賞 処女長編賞を獲得した。

コナリーの小説は、現在までに35か国で翻訳されている。2003-2004年には、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)の会長を務めた。現在は、夫人、愛娘と共に、フロリダ在住。FOXで放送されている『キャッスル ?ミステリー作家は事件がお好き』にて、主人公の大先輩としてデニス・ルヘインとともにカメオ出演している。

『ハリー・ボッシュ・シリーズ』に基づいてテレビドラマ化された『BOSCH/ボッシュ』、および『ボッシュ: 受け継がれるもの』では製作総指揮を務めるとともに、複数のエピソードの脚本を書いている。
作品リスト

各作品は、作品毎に提示された事件や謎が解決されるという意味では一話で完結するが、主人公が同一のシリーズ物として緩く繋がっており、過去作で語られた主人公の立場や人間関係などは以降の作品において既知の設定として引き継がれていく。

各シリーズ間にも繋がりがあり、あるシリーズの主人公や登場人物が別のシリーズの作品に登場することがある
[3]。詳細は、下記の発表順小説リストの登場人物を参照。

刑事 "ハリー・ボッシュ" シリーズ詳細は「ハリー・ボッシュ・シリーズ」を参照

The Black Echo (1992)

『ナイトホークス』古沢嘉通訳:扶桑社ミステリー 上巻:ISBN 4-594-01041-5 / 下巻:ISBN 4-594-01046-6


The Black Ice (1993)

ブラック・アイス』(古沢嘉通訳:扶桑社ミステリー ISBN 4-594-01417-8


The Concrete Blonde (1994)

『ブラック・ハート』(古沢嘉通訳:扶桑社ミステリー 上巻:ISBN 4-594-01818-1 / 下巻:ISBN 4-594-01819-X


The Last Coyote (1995)

『ラスト・コヨーテ』(古沢嘉通訳:扶桑社ミステリー 上巻:ISBN 4-594-02000-3 / 下巻:ISBN 4-594-02001-1


Trunk Music (1997)

『トランク・ミュージック』(古沢嘉通訳:扶桑社ミステリー 上巻:ISBN 4-594-02513-7 / 下巻:ISBN 4-594-02514-5


Angels Flight (1999)

『堕天使は地獄へ飛ぶ』(古沢嘉通訳:扶桑社 ISBN 4-594-03262-1

エンジェルズ・フライト』(改題)(古沢嘉通訳:扶桑社ミステリー 上巻:ISBN 4-594-05096-4 / 下巻:ISBN 4-594-05097-2


A Darkness More Than Night (2001) - 『わが心臓の痛み』の主人公テリー・マッケイレブも登場

夜より暗き闇』(古沢嘉通訳:講談社文庫 上巻:ISBN 4-06-273793-0 / 下巻:ISBN 4-06-273794-9


City of Bones (2002)

シティ・オブ・ボーンズ』(古沢嘉通訳:早川書房 ISBN 4-15-208462-6 / ハヤカワ・ミステリ文庫 ISBN 4-15-175201-3


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