ポルシェ・911
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「911」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「911 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

911 (ドイツ語:neun-elf / ノイン・エルフ)は、ドイツの自動車メーカーポルシェ1964年から製造・販売しているスポーツカーである。
概要

1963年のフランクフルト・モーターショーで発表、1964年発売以来、現在に至るまで第一級の走行性能を持つスポーツカーとして知られており、ポルシェのフラグシップモデルとしての座を担っている。デビュー当初から一貫して「水平対向6気筒リアエンジン車」という構成を保っており、21世紀の現在では数少なくなったリアエンジンの量産車として異色の存在である。また、1990年代まで四輪車では数少なくなっていた空冷エンジンを搭載していたことでも知られる。時代に応じて多少の変化はあるが、ファストバックの車体形状と丸型ヘッドライトは、デビュー以来不変である。
タイプ7

1956年にスタートした356の後継車プロジェクトはフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェを中心に進められた。356は設計当初2座席であり、2年生産された後に補助座席として後部2座席が付け足され、室内が狭かったことから、室内スペースを広く取るためホイールベースを延長し、2+2シートを確保するという骨格のもとで進められ、試作車が3 - 4台製作された。プロジェクトはエルヴィン・コメンダ(Erwin Komenda )に引き継がれ、一時は大型4人乗りモデルも検討されたが、最終的に2+2のコンパクトクーペに落ち着いた。
901型詳細は「ポルシェ・901」を参照

ポルシェ・911(初代)
901型
901型911
概要
販売期間1964年 - 1974年
設計統括フェルディナント・ピエヒ
デザインフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェ
ボディ
ボディタイプ2ドア クーペ
駆動方式RR
パワートレイン
エンジン空冷 F6 SOHC 1,991 cc
変速機5速MT
前前 マクファーソンストラット+トーションバー
後 トレーリングAアーム+トーションバー
後前 マクファーソンストラット+トーションバー
後 トレーリングAアーム+トーションバー
車両寸法
ホイールベース2,211 mm、Bシリーズ以降2,271 mm
全長4,163 mm
全幅1,610 mm
全高1,320 mm
車両重量1,095 kg
系譜
後継930型
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Oシリーズ

1963年356の後継車としてフランクフルトモーターショープロトタイプがデビューし、1964年から本格生産に入った。当初は開発コードそのままに「901」と名乗っていたが、プジョーが中央に0の入った3桁数字をすべて商標登録していたため「911」と改めた[1]。初代生産型は開発コードの901からそのまま901型と称され、部品番号の冒頭にも901が入っている(同様の理由でポルシェ・904はポルシェ・カレラGTSに改名されている)。通称「ナロー」。日本にはミツワ自動車により1965年より輸入されている。技術担当重役はF.トマラ、エンジン開発主任はフェルディナント・ピエヒ、スタイリングはフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェが担当した。

エンジンは新たに開発された空冷水平対向6気筒で内径φ80mm×行程66mm。低騒音と高出力を兼ね備えており将来性があるとの観点から、従来のプッシュロッド式に換えてSOHCが採用された。排気量は大きなマージンを取り、かつ手の届きやすい価格にするため1,991ccになったものの、後の市場の要求次第で2.7リットル程度まで拡大できるようになっていた。総アルミニウム合金製のクランクケースチェーン駆動[注釈 1]されるカムシャフトドライサンプ[注釈 2]、鉄製シリンダーライナーをアルミフィンで包んだバイラル構造シリンダー[注釈 3]、軸流式冷却ファン[注釈 4]などが特徴点として挙げられる。キャブレターソレックストリプルチョーク40PIオーバーフロー型をツインキャブで採用していた。クラッチはフィヒテル&ザックス(Fichtel & Sachs、現ZF)が生産した砂型アルミニウム鋳物製で軸間距離は68 mm、φ215 mm単板ダイアフラム式。

全長は4163mm。全幅は1,610mm。ホイールベースは2,211mm。トレッドは前1,337mm、後1,317mm。ホイールは前後とも4.5J15in。タイヤは前後とも165HR15。ブレーキは1系統でパッド面積前52.5cm2、後40cm2。オルタネーターは490 W。

暖房ヒートエクスチェンジャーに加え、補助的にメインタンクガソリンを燃料とし、電気的に点火するエバスペッヒャー(ドイツ語版)の燃焼式ヒーターを標準採用した。

1967年フランクフルトモーターショータルガモデルが発表された。

911 - エンジンは圧縮比9.0で130 PS(96kW、128hp)/6,100rpm、17.8kgm/4,200rpmの901/01型が搭載されていた。プロトタイプは高度な腕を持つ職人が個々に作っていたので問題が起こらなかったが、大量生産を始めるとフロントキャンバー4、リアキャンバー16分、フロントトーイン15から20分、リアトーイン0から - 2分、キャスター7度45分[2]という厳しいサスペンション調整に関する公差を守れず、初期の製品は非常にハンドリングが神経質となったため、11kgもの鋳鉄製の2つが「バンパー補強材」の名目でフロントバンパー両側に取り付けられた。初期型に搭載されていたソレックス製キャブレターでは2,500 - 3,000rpmの領域でパワーが出ず、ソレックスの工場に社員が派遣されたが効果は上がらず、1966年2月から元々ランチア・フラミニアV6用に開発されたウェーバー401IDA3C/40IDA3C1に変更され、これによりエンジン形式名が901/05型エンジンとなった。911Sに先行して採用されていた新型のヒートエクスチェンジャーが1966年11月に採用され、暖房の効きが改善されると同時に、バルブオーバーラップを小さくした901/06型エンジンとなった。

911S(1966年7月25日発表、1967年発売) - Sはスポーツを意味する。軽合金鍛造ピストン採用、バルブ大径化とオーバーラップ引き上げ、ポート大径化、圧縮比9.8で160PS(118kW、158hp)/6,600rpm、18.2kgm/5,200 rpmの901/02型エンジンを搭載し、リアトレッドを拡大されたモデル。トランスミッションは5速のみ高くし911用を流用している。新型のヒートエクスチェンジャーが使用され、暖房の効きが改善された。ブレーキは通風式となった。

Aシリーズ

1967年8月から1968年7月まで生産された。ホイールが5.5J15に変更された。セミオートマチックトランスミッションであるスポルトマチック905型[注釈 5]のオプション設定がされた。スポルトマチック搭載車はエンジン形式が別になっているが、装着に必要なアタッチメントラグを持つ以外の差はない。ブレーキが2系統に増えた。燃焼式ヒーターはオプションになった。

911L(1968年発売) - 911Tが出た事で、それまでの911の名称を改称。Oシリーズの911Sに続いてブレーキが通風式になった。引き続き901/06型エンジン、スポルトマチック車は901/07型エンジン。アメリカ仕様[注釈 6]901/14、アメリカ仕様スポルトマチック車901/17。

911T(1968年発売) - ポルシェ912に代わる廉価版として、カムシャフトや圧縮比変更(圧縮比8.6)で110 PS/5,800 rpm、16.0 kgm/4,200 rpmにデチューンされた901/03型エンジンを搭載。足回りはスタビライザーを外しソフトにして中低速域の扱いよさ、乗り心地を向上させた。エンジンのシリンダーブロックの材質をアルミから鋳鉄に変更。ピストン、クランクシャフトも一般の911の鍛造から鋳造に変更されるとともにカウンターウェイトを省略。内装もプラスチックやビニールレザー多用など各所でコストダウンして作られた。しかしこれは、レース車輛への改造を念頭に置いた物でもあった。レース用に交換、除去される部分をあらかじめ安く作って安く提供する事でプライベーターの負担を軽減した。レースで使うなら、高価な911Sでも廉価な911Tでも交換、除去するパーツは同じであり、逆にレギュレーションで交換の許されないシリンダーヘッド、バルブ径などは911Sと共通であった。レース用ベース車とも取れ、事実、ポルシェはTをSとは同じツーリングカークラス参加へ公認申請、多くの911Tのエンブレムをつけた車がレースに参加しており「T」の名称はツーリングクラス出場権を表す「T」とも読めた。

1968年セミオートマチックトランスミッションであるスポルトマチックの設定がされ、スポルトマチック車は901/13型エンジン、ブレーキが通風式となった。

911S - エンジンはOシリーズと同一。スポルトマチック車は901/08型エンジン。

911R(1967年限定発売) - レース、ラリー用特殊モデル。デュアルイグニッション、特殊軽合金製シリンダーブロックの採用、圧縮比10.3、バルブの大径化と開閉タイミング変更、ウェーバー46IDAキャブレター採用等ポルシェ・906とほぼ同等のチューニングを受け、210 PS/8,000 rpm、21 kgm/6,000 rpmを発生する901/22型[注釈 7]エンジンを搭載した。ボディーはフロントフェンダー、前後リッド、バンパーがグラスファイバーに、窓がアクリル板にそれぞれ置換、内装も簡素化され、車両重量は800 kgと大幅に軽量化された。先行試作3台と量産20台、計23台が生産された。量産型は製造をカール・バウアが担当し、窓が薄く軽量化されているなど細部が異なる。また量産型のうち数台はワークスに残ってレースに参戦した。1967年にイタリア、トスカーナの公道サーキット (永久サーキットのムジェロ・サーキットの前身) で行なわれたフレスコバルディ・トロフィー (国際スポーツカー選手権第9戦) へプロトタイプ2リットルクラスで参加しクラス優勝 (総合3位、上位2台は同2リットル超クラスの910)、スポルトマチック搭載車がマラトン・ド・ラ・ルート(マラソン・デ・ラ・ルート)で総合優勝、1968年トスカーナの公道サーキットで行なわれたムジェロ・グランプリで総合3位入賞 (上位2台は同クラスのアルファロメオ・T33/2と910)、1969年ツール・ド・フランスで総合優勝、DOHCの916型エンジン搭載車がツール・ド・コルスで優勝。1967年モンツァ・サーキットで本来出場予定だった906の代役でスピード世界記録に挑戦、この際持ち込まれたエンジンが挑戦開始直前に100時間耐久ベンチテストを済ませ、点検のために降ろされていたエンジンで、本来記録挑戦に使えるようなものではなかったが手違いで持ち込まれたことが判明し、時間がなかったためそのまま使用され、トヨタ・2000GTが持っていた記録を大幅に更新、連続走行15,000 km、10,000 マイル、20,000 km、72時間、90時間の世界新記録と14の2,000 ccクラス国際新記録を達成した。

スピード・トライアル記録種目平均最高速度
3時間226.69 km/h
6時間225.26 km/h
12時間214.56 km/h
24時間212.31 km/h
48時間210.14 km/h
72時間209.95 km/h
96時間209.23 km/h
1,000マイル225.63 km/h
2,000マイル211.54 km/h
5,000マイル212.24 km/h
10,000マイル210.29 km/h
1,000 km226.25 km/h
2,000 km217.00 km/h
5,000 km212.25 km/h
10,000 km210.22 km/h
15,000 km210.02 km/h

Bシリーズ

1968年8月から1969年7月まで生産された。ホイールベースが2,271 mmに延長されるなどで操縦性が大幅に改善され、ポール・フレールは「ポルシェの中古車を買おうとしている人々に、それ以前の車は考えない方がいいとわたしは助言してきた」と書いている。185/70VR15タイヤと6J15inホイールを納めるためにホイールアーチがつくようになり、これ以降「ナロー」の俗称を使わない者もいる。911Eと911Sの燃料供給がボッシュ製6プランジャーメカニカルインジェクションに変更され、出力が向上するとともに燃費が改善され、また点火が容量放電となって渋滞時のプラグ汚損が軽減された。


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