ポメラニアン
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ポメラニアン
別名ドイチェスピッツ (Deutscher Spitz)
愛称ポム-ドッグ(Pom-Dog)
ポム-ポム(Pom-Pom)
タンブルウィード(Tumbleweed)
原産地 ドイツ

特徴
体重3-6 kg
体高13-28 cm
外被ダブルコート
毛色ホワイト、ブラック、ブラウン、レッド、オレンジ、クリーム、セーブル、ブラック・アンド・タン、ブラウン・アンド・タン、スポット、ブリンドル(虎毛)、そしてこれらのカラーのコンビネーション

主要畜犬団体による分類と標準
FCIGroup 5 Section 4 #97 ⇒標準
AKCToy ⇒標準
ANKCGroup 1 (Toys) ⇒標準
CKCGroup 5 (Toys) ⇒標準
JKC第5グループ ⇒標準
KC (UK)Toy ⇒標準
NZKCToy ⇒標準
UKCCompanion Breeds ⇒標準

イヌ (Canis lupus familiaris)

ポメラニアンはドイツ原産の犬種。ポメラニアンという名称は、バルト海に面し、ドイツ北東部からポーランド北西部にまたがるポメラニア地方にちなんでいる。この地方では、古来より様々なスピッツが飼育されていた。ポメラニアンはドイツで中型のスピッツから品種改良を重ねることで小型化し、誕生した犬種である。そのため国際畜犬連盟からもジャーマン・スピッツの一品種に分類されており、多くの国で小さなスピッツを意味する「ツヴェルク・スピッツ」(Zwergspitz)として知られている[1]

ポメラニアンが流行犬種となったきっかけは、17世紀以降多くの王族が飼育を始めたことによる。とくに愛犬家として知られるヴィクトリア女王が小さな体躯のポメラニアンを愛好し、熱心に繁殖させたことによってポメラニアンの小型化に拍車がかかり、世界的な人気犬種となっていった(一説には1888年、女王自らがこの犬をイタリアから持ち帰ったともいうが、一般にはもう少し以前からイギリスで飼われていたと考えられる)。ヴィクトリア女王の存命中にポメラニアンの大きさはそれまでの半分程度にまで小さくなった。概してポメラニアンは頑健で丈夫な犬種といえるが、膝蓋骨脱臼気管虚脱を発症することがある。また、まれにではあるが、「黒斑病 (black skin disease)」と呼ばれる遺伝性の皮膚疾患による脱毛症に罹患することもある[2]。アメリカでは近年飼育数がつねに上位15位までに入っており、世界的な小型犬の流行に一役買っている犬種となっている。目次

1 概説

2 性質

3 健康

3.1 全般

3.2 知られている疾病


4 歴史

4.1 起源と逸話

4.2 人気


5 出典

6 関連文献

7 関連項目

8 外部リンク

概説 オレンジ・セーブルの被毛を持つポメラニアン

ポメラニアンは体重3.0 - 6.0kg、体高13 - 28cmという小型犬である[3]。小さいながらも丈夫な犬種で、粗く豊富な被毛と長い飾り毛のついた巻尾を持つ[4]。首と背はひだ飾りのような、臀部は羽飾りのようなトップコートが密生している[5]

最初期のポメラニアンの毛色はホワイトがほとんどで、まれにブラックが見られた。ヴィクトリア女王は1888年にレッドの被毛を持つ小さなポメラニアンを飼育しており、19世紀末までこの毛色のポメラニアンが流行するきっかけとなった[6]。現在のポメラニアンは、ホワイト、ブラック、ブラウン、レッド、オレンジ、クリーム、セーブル、ブラック・アンド・タン、ブラウン・アンド・タン、スポット、ブリンドル(虎毛)、そしてこれらのカラーのコンビネーションと、あらゆる犬種の中でもっとも多様な毛色を持つ犬種となっている[7]。なかでもオレンジ、ブラック、クリーム、ホワイトが一般的な毛色である[4]

単色の被毛をベースに、ブルー、グレイの斑模様が点在するパターンであるマール (en:Merle) の被毛を持つポメラニアンは近年になって作出された。ベースとなる被毛はレッド、ブラウン、ブラックが多いが、その他の毛色も見られる。ただし、ブリンドルマールとレバーマールはスタンダードとして認められていない。さらにマールの被毛の場合、瞳、鼻先、肉球の色が他の毛色のポメラニアンとは異なり、瞳はブルーで鼻先と肉球はピンクとブラックの斑模様となる[8]

ポメラニアンの被毛は密生したダブルコートで手入れそのものは難しくはないが、密生しており、抜け毛も多いため飼育者は毎日ブラッシングすることが望ましい。トップコートは長く粗い直毛で、アンダーコートは短く密生した柔らかい被毛である。被毛はもつれやすく、とくにアンダーコートは年に二回換毛するため、この時期には抜け毛が多くなる[9]
性質

ポメラニアンは友好的で活発な犬種で、飼い主とともにいることを喜び、仲間の保護意識も旺盛である[10]。飼い主に強く依存し、躾がされていない場合には飼い主と離れることに激しい不安を感じることがある[11]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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