「ポップ・クロニクルズ (Pop Chronicles)」は、アメリカ合衆国で制作されたラジオ・ドキュメンタリー番組で、2シリーズにわたった内容は、全体として「1940年代から1960年代にかけてのポピュラー音楽を最も広く抑えた、音声記録による歴史といえるもの (may constitute the most complete audio history of 1940s-60s popular music)」となっている[1]。ふたつのシリーズは、いずれもジョン・ギリランドによって制作された。
1950年代と1960年代をとりげた『ポップ・クロニクルズ』

The Pop Chroniclesホーム局KRLA
シンジケートArmed Forces Radio
製作者ジョン・ギリランド
プロデューサーチェスター・コールマン
ナレータージョン・ギリランド
サイ・ホリデイ
トム・ベック
放送期間1969年から1971年ころまで
エピソード数55
他テーマ「Chronicles of Pop」レン・チャンドラー
ウェブサイト ⇒The John Gilliland Collection

1950年代と1960年代をとりげた『ポップ・クロニクルズ (Pop Chronicles)』は、モントレー・ポップ・フェスティバルに着想を得[2]、当初はロサンゼルスのラジオ局KRLAで制作され、1969年2月9日に最初の放送が行われた[3]。シリーズのナレーションは、ジョン・ギリランドに加え、サイ・ホリデイ（英語版）とトム・ベック（英語版）が担当した[4]。インタビューは、ディック・ラパーム（英語版）、ルー・アーウィン（英語版）、ハリー・シアラー（英語版）、マイク・マスターソン (Mike Masterson)、リチャード・ペリー（英語版）が担当した[5]。この番組で、短く繰り返されるテーマ曲「The Chronicles of Pop」は、レン・チャンドラー（英語版）が書き、自ら演奏している[6]。エンジニア兼制作補佐は、チェスター・コールマン (Chester Coleman) であった[7][8]。

KRLA 1110 は、当初、『ポップ・クロニクルズ』を毎週1時間放送していたが[7]、後にはこれがネットワーク化されて[9][10]、米軍ラジオ放送 (Armed Forces Radio)でも放送された[11]。（英語版に掲載されている）写真によれば、ロサンゼルスのFM局KLOSも、局名を改称する前の KABC-FM だった当時に、この番組を放送していたものと思われる。

北テキサス大学の音楽図書館は、『ポップ・クロニクルズ』のオンラインでの提供を[2]、2010年6月から始めている[12]。
『1940年代のポップ・クロニクルズ』

Pop Chronicles of the 40sホーム局KSFO
シンジケートAFRTS
製作者ジョン・ギリランド
ナレータージョン・ギリランド
放送期間1972年から1976年まで
エピソード数24

『Pop Chronicles of the 1940s』（1940年代のポップ・クロニクルズ）は、ジョン・ギリランドが制作し、当時彼が働いていたサンフランシスコのラジオ局KSFO (AM)で1972年から放送が始まり[10]、続編は1976年から始まった[13]。この番組を宣伝するため、KSFOは、「番組の放送40か月を記念して、（サンフランシスコの）ユニオン・スクエア（英語版）で 、ダンス・リモート (dance remote) とジターバグのコンテストを開催した」という[14]。その模様も、ネットワークで放送され[14]、米軍ラジオ・テレビ放送 (Armed Forces Radio and Television Service, AFRTS)でも放送された[15]。1994年、編集し直されたバージョンが、4巻のカセット・オーディオブック『Pop Chronicles the 40's: The Lively Story of Pop Music in the 40's』として発売された[16][17]。後には、タイトルを『The Big Band Chronicles』と替えて、再発売された[18][19]。

ギリランドが死去した後、その姉（ないし妹）から『ポップ・クロニクルズ』のテープを寄贈された北テキサス大学には、「ジョン・ギルランド・コレクション (The John Gilliland Collection)」が設けられた[1][20]。
脚注^ a b “ ⇒ARSC Conference 2008 - Session Abstracts” (PDF). 2009年7月13日閲覧。
^ a b “ ⇒Explore the holdings of UNT Music Library: List View UNT Digital Library”. Digital.library.unt.edu (2010年8月14日). 2010年8月23日閲覧。
^ “ ⇒CLASSIC DJ & RADIO SCRAPBOOK: KRLA POP CHRONICLES Program, 1969 (1 of 2)”. Classicdjradioscrapbook.blogspot.com. 2009年7月13日閲覧。
^ “ ⇒Los Angeles Radio People, Where Are They Now, G”. Laradio.com. 2009年4月16日閲覧。
^ “ ⇒Index to Interviews ? University of North Texas Libraries”. Library.unt.edu (2008年7月24日). 2009年4月16日閲覧。
^ “Index to "Pop Chronicles" ? University of North Texas Libraries”. Library.unt.edu (2008年7月24日). 2008年6月17日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2009年4月16日閲覧。
^ a b Hopkins, Jerry (1969年10月4日). [https://www.rollingstone.com/music/news/pop-chronicles-chronicle-pop-19691004` “'Pop Chronicles' Chronicle Pop”]. ローリング・ストーン (43): p. 34. https://www.rollingstone.com/music/news/pop-chronicles-chronicle-pop-19691004` 
^ “ ⇒CLASSIC DJ & RADIO SCRAPBOOK: KRLA POP CHRONICLES Program, 1969 (2 of 2)”. Classicdjradioscrapbook.blogspot.com. 2009年7月13日閲覧。
^ Billboard - Google Books. Books.google.com. (1970年9月26日). https://books.google.co.jp/books?id=nSkEAAAAMBAJ&pg=PA53&dq=pop-chronicles+john-gilliland&hl=en&ei=hlIiTbGaE8L58Ab16PyaDg&sa=X&oi=book_result&ct=result&redir_esc=y 2011年1月4日閲覧。. 
^ a b MacKenzie, Bob (1972年10月29日). “Radio Returns to the '40s” (PDF). Oakland Tribune. 2012年2月9日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。