ポタモイ（古希: Ποταμο?, Potamoi）とは、ギリシア神話に登場する河川の神々である。オーケアノスとテーテュースの子供たちで、多数の神々を含んでおり、たとえばケブレーンやペーネイオスなどがいる。また彼らの娘たちはみなナーイアスであるとされている。なおポタモイたちを描いた絵画には特徴があり、主に次の3種類の姿で描かれることが多い。すなわち、上半身はウシの頭を持った人間の男性でウエストより下の下半身はヘビのように細長い魚の姿、または、上半身は人間の頭を持った雄牛でウエストより下の下半身はヘビのように細長い魚の姿、または、水が常に流れ出しているアンフォラの上に腕を乗せている姿の3通りである[1]。
リスト

ヘーシオドスは『神統記』348行以下にポタモイの名を多数挙げている。トローアス地方をはじめとす小アジアの河神および有名な大河の河神が多く、イーナコスやアーソーポスといった神話の中でよく知られているギリシアの河神の名が挙げられているわけではないところが特徴的である。

登場順
名前
綴り（el）
綴り（la）
地方
現在の川の名

順-01ネイロスNeilosエジプトナイル川
順-02アルペイオス?λφει??Alpheiosギリシア、エーリス地方アルフェイオス川
順-03エーリダノス?ριδαν???ridanosイタリアポー川
順-04ストリューモーンΣτρυμ?νSt?m?nトラーキアストルマ川
順-05マイアンドロスΜα?ανδρο?Maiandros小アジア, カーリア地方メンデレス川
順-06イストロス?στρο?Istrosドナウ川
順-07パーシスΦ?σι?Ph?sisコルキスリオニ川
順-08レーソス??σο?Rh?sos小アジア, トローアス地方
順-09アケローオス?χ?λ?ο?Achel?osギリシア, アカルナーニア地方アヘロオス川
順-10ネッソスΝ?σσο?Nessos
順-11ロディオス??διο?Rhodios小アジア, トローアス地方
順-12ハリアクモーン?λι?κμωνHaliakm?nマケドニアアリアクモン川
順-13ヘプタポロス?πτ?πορο?Heptaporos小アジア, トローアス地方
順-14グレーニコスΓρανικ??Gr?nikos小アジア, トローアス地方ビガ川（英語版）
順-15アイセーポスΑ?σηπο?Aiis?pos小アジア, トローアス地方[2]
順-16シモエイスΣιμ?ει?Simoeis小アジア, トローアス地方
順-17ペーネイオスΠηνει??P?neiosギリシア, テッサリアー地方ピニオス川
順-18ヘルモス?ρμο?Hermos小アジア, アイオリス地方ゲディズ川（英語版）
順-19カイーコスΚα?κ??Ka?kos小アジア, ミューシア地方
順-20サンガリオスΣαγγ?ριο?Sangarios小アジアサカリヤ川
順-21ラードーンΛ?δωνL?d?nギリシア, アルカディア地方ラドン川
順-22パルテニオスΠαρθ?νιο?Parthenios小アジアバルトゥン川（英語版）
順-23エウエーノスΕ?ηνο?Eu?nosギリシア, アイトーリア地方エヴィノス川（英語版）
順-24アルデスコス?ρδησκο?Ardeskos
順-25スカマンドロスΣκ?μανδρο?Skamandoros小アジア, トローアス地方カラメンデレス川（英語版）

ギャラリー

アルペイオスとアレトゥーサ

アケローオスとデーイアネイラ

娘ダプネーの変身を嘆くペーネイオス

アキレウスと戦うスカマンドロス

脚注^ ⇒ポタモイ（POTAMOI） Theoi.com 2012年03月24日閲覧
^ あるいはミューシア地方。高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』p.5a。

参考文献

ヘシオドス『神統記』廣川洋一訳、岩波文庫（1984年）

高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店（1960年）

関連項目

ポタミス（英語版） - 川の妖精。

水神

表

話

編

歴
ギリシア神話
神々

オリュンポス神

オリュンポス
十二神

ゼウス

ヘーラー

アテーナー

アポローン

アプロディーテー

アレース

アルテミス

デーメーテール

ヘーパイストス

ヘルメース

ポセイドーン

ヘスティアー

（ディオニューソス）

下位神

アスクレーピオス

エイレイテュイア

イーリス

ヘーベー

ヘーラクレース

ハルモニアー

ムーサ

カリオペー

クレイオー

エウテルペー

タレイア

メルポメネー

テルプシコラー

エラトー

ポリュムニアー

ウーラニアー


ホーラー

エウノミアー

ディケー

エイレーネー

タロー

アウクソー

カルポー

エウポリアー

オルトシアー