ポスト・ノミナル・レターズ
[Wikipedia|▼Menu]

ポスト・ノミナル・レターズ(post-nominal letters)は名前の後に置かれ、個人が保持する地位学位資格、任務、軍事褒章や栄典、または修道会フラタニティもしくはソロリティへの所属等を示す文字列であり、日本語における「肩書き」に相当する。ポスト・ノミナル・イニシャルズ(post-nominal initials)、ポスト・ノミナル・タイトルズ(post-nominal titles)、ディシネイトリー・レターズ(designatory letters)ともいう。

ポスト・ノミナル・レターズは複数列挙して用いることができるが、一部の地域では一つまたは少数のみ用いる慣例となっている場合もある。ポスト・ノミナル・レターズの順序は、勲章の序列や分類等に基づいて決められる。ポスト・ノミナル・レターズは名前に後置するサフィックス(英語版)の一つであり、類似のものに名前に前置するプレ・ノミナル・レターズ(英語版)がある。
使用について
資格や章、栄典を示す場合における順序

個人名の後に列挙するポスト・ノミナル・レターズの順序は地域毎の慣習によって異なっている。
アメリカ合衆国

アメリカ合衆国においては以下の順序が標準となっている。
修道会

神学学位

学位

勲章・褒章等の栄典

専門職の免許や認定

退役した制服官職(現役の場合は Firefighter John Doe, CFD のように官職を名前に前置するが、軍人など武装する官職ではポスト・ノミナル・レターズは用いない)[1]

イギリス

イギリスでは、司法省がイギリス国民に向けて順序のガイダンスを提示している[2][3]
準男爵(Bt/Bart) または エスクワイア(Esq)

イギリスの勲章等(序列が高位のものから)

イギリス以外の国から授与された勲章で、国王からその使用を許されたものについては、以下の順とする
(a) イギリス連邦の構成国であり、かつ英連邦王国である国からの勲章(受章日順)
(b) イギリス連邦の構成国であるが、英連邦王国ではない国からの勲章(受章日順)
(c) それ以外の国からの勲章(受章日順)

勅任官
(a) 枢密顧問官 (PC)、国王付副官(英語版)(ADC(P))、王室付医官(英語版)(王室付内科医(英語版)(QHP)、王室付外科医(QHS)、王室付歯科医(QHDS)、王室付看護士(QHNS))、王室付司祭(英語版)(QHC)
(b) 勅選弁護士(英語版)(QC)、治安判事(JP) および 副統監 (DL)、連合王国の各議会議員(MP(庶民院), MSP(スコットランド議会)、AM(ウェールズ議会)、MLA(北アイルランド議会)

学位(学士から順に)… ポストグラデュエート・ディプロマ等を有する場合は学位の後、専門資格の前に置く。

(a) 修道会 (例: SSF)
(b) 医学会 (例: FRCP)
(c) 専門資格 (例: DBCI)
(d) 認証資格 (例: PSP)
(e) 勅許で任用された専門家 (例: CSyP)

(a) 各学会のフェロー(例: FRSFRGS)
(b) ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツの正会員(RA)および准会員(ARA)
(c) 各種学会員 (例: FICE)
(d) 事務弁護士会員(英語版)(WS)

所属する軍事組織 (例: RAFRNVRRM、RMP(英語版)[4]
ステューデント・コーポレーションのZirkel。"v, c, f, A" の4文字からなる。
ヨーロッパのフラタニティ

17世紀中期まで遡ると、ステューデント・コーポレーションのような伝統的なフラタニティでは、署名において自身の所属するフラタニティや保持する栄誉を示すためにポスト・ノミナル・レターズやシンボルが使われていた。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:24 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef