ボール・アンド・チェイン
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「ボール・アンド・チェイン」のその他の用法については「ボール・アンド・チェイン (曖昧さ回避)」をご覧ください。

「ボール・アンド・チェイン
パート1」
ビッグ・ママ・ソーントンシングル
初出アルバム『ボール・アンド・チェイン
B面"Wade in the Water"
リリース1968年 (1968)
規格7" 45 rpm
ジャンルブルース
時間2分25秒
レーベルアーフーリー・レコード
(cat. no. 45-520)
作詞・作曲ウィリー・メイ・ソーントン
ビッグ・ママ・ソーントン

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「ボール・アンド・チェイン」(Ball 'n' Chain、ないし、Ball and Chain) は、アメリカ合衆国ブルース歌手ビッグ・ママ・ソーントンが書き、自ら吹き込んだ楽曲。彼女自身が吹き込んだバージョンは『ビルボード』誌のチャートに入らなかったが、後にジャニス・ジョプリンがこの曲を演奏し、吹き込んだことによって、ソーントンの作品の中でも最も広く知られた楽曲となった。目次

1 背景とリリース

2 ジャニス・ジョプリン/ビッグ・ブラザー&ホールディング・カンパニーのバージョン

3 著作権をめぐる問題

4 評価

5 その他のカバー

6 脚注

7 外部リンク

背景とリリース

1960年代はじめ、ソーントンはベイ=トーン・レコード (Bay-Tone Records) で数曲を吹き込んだ。そのうち、「You Did Me Wrong」と「Big Mama's Blues」はレコードになった (Bay Tone no. 107)。このレコードについて当時の『ビルボード』誌のレビューは、「そこそこ売れそう (moderate sales potential) と評していたが[1]、結局のところ同誌のR&Bチャート入りは果たせなかった[2]。音楽評論家のギリアン・ガール (Gillian Gaar) によれば、ソーントンは「ボール・アンド・チェイン」も吹き込んだが、それがリリースされることはなかったという[3]

1968年アーフーリー・レコードが「ボール・アンド・チェイン」をリリースした[4]。アーフーリー・レコードによるコンピレーション・アルバム『ボール・アンド・チェイン[5]には4分半に及ぶバージョンが収録され、これを短く編集したバージョンは、「ボール・アンド・チェイン パート1」(Ball and Chain Part 1) としてシングルになった。ソーントンのバックを務めたスモール・コンボには、常連のギター伴奏者であったエドワード・ビー・ヒューストン (Edward Bee Houston) が加わっていた[6]。後に彼女は、この曲をいくつものスタジオ録音やライブ録音で取り上げており、その中には1969年にアルバム・チャートである「Billboard Top 200」に入った『Stronger Than Dirt』(Mercury SR 61225) も含まれている。
ジャニス・ジョプリン/ビッグ・ブラザー&ホールディング・カンパニーのバージョン

ジャニス・ジョプリンは、ソーントンから音楽的な影響を受けたことをしばしば公言していたが、「ボール・アンド・チェイン」も様々なライブの機会に取り上げて歌っていた。ビッグ・ブラザー&ホールディング・カンパニーのギタリストだったジェイムズ・ガーリー(英語版)によると、ジョプリンは、サンフランシスコバーでソーントンが歌っているこの曲を初めて聞いたのだという[7]。バンドは、この曲をゆっくりとした短調のブルースに作り替え、数カ所にブレイクを盛り込んだ[7]1967年、彼らはモントレー・ポップ・フェスティバルでこの曲を演奏し、聴衆からの熱狂的な反響と好意的批評を受けた[8]。一番最初にこの曲を取り上げた、6月17日の演奏は、映像の記録が撮られていなかったので、バンドは翌日も同じ曲を演奏するよう説得された。こうして撮影された映像は、ガーリーの長いギター・ソロを短くカットした形で、1968年の映画『Monterey Pop』に収録されたが、6月17日の演奏の音源も、1995年にジョプリンのコンピレーション・アルバム『18 Essential Songs』に収録された。1968年3月8日に収録されたフィルモア・イーストにおけるライブの録音は、ビッグ・ブラザー&ホールディング・カンパニー名義のアルバム『チープ・スリル』に収録された。このほか、様々なライブ音源が、ジョプリン名義の『チープ・スリル』や、『Live at Winterland '68』、『Live at the Carousel Ballroom 1968』、『en:The Woodstock ExperienceThe Woodstock Experience』、『InConcert』に収録されている。
著作権をめぐる問題

上述のガールによると、1960年代はじめに、ソーントンがベイ=トーン・レコード でこの曲を最初に吹き込んだが、同レーベルは結局この曲のレコードを発売しなかった[3]。ガールによると、この曲はベイ=トーンが「著作権を所有しており、60年代の終わりのジョプリンのレコードからの著作権使用料は、ソーントンにはもたらされなかった」のだという[3]。いずれにせよ、ソーントン自身のレコードにも、ジョプリン/ビッグ・ブラザーのレコードにも、演奏権管理団体BMIの名とともに、作者名として「W・M・ソーントン」が明記されている[9]。別の説では、ソーントンがベイ=トーンと交わした契約が、その後のリリースに問題を生じさせたともいわれている[10][要ページ番号]。ただし、1972年のインタビューで、ソーントンは、ジョプリンに録音の許可を与え、売り上げに応じたロイヤリティを受け取ったと語っている[10][要ページ番号]。
評価

ビッグ・ママ・ソーントンの「ボール・アンド・チェイン」は、ロックの殿堂が選定した「500 Songs that Shaped Rock and Roll」のひとつに選ばれている[11]
その他のカバー

アメリカのバンド、ハーフ・ジャパニーズは、1985年のアルバム『Sing No Evil』にこの曲を収録した[12]

エタ・ジェイムズは、ジョプリンが歌った楽曲を様々な歌手が歌ったトリビュート・アルバム『Blues Down Deep: Songs of Janis Joplin』に、ジョプリンが『チープ・スリル』に収録したバージョンに基づく「ボール・アンド・チェイン」の自身のバージョンを収録した[13]
脚注^ Billboard (1961-05-15). “Reviews and Ratings of New Records”. Billboard (Nielsen Business Media, Inc) 73 (19): 49. .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/65/Lock-green.svg/9px-Lock-green.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg/9px-Lock-gray-alt-2.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/aa/Lock-red-alt-2.svg/9px-Lock-red-alt-2.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration{color:#555}.mw-parser-output .cs1-subscription span,.mw-parser-output .cs1-registration span{border-bottom:1px dotted;cursor:help}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4c/Wikisource-logo.svg/12px-Wikisource-logo.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output code.cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:inherit;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-visible-error{font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#33aa33;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration,.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-right{padding-right:0.2em}ISSN 0006-2510. 


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