ボーイスカウトアメリカ連盟
星条旗とボーイスカウト 2010年アメリカジャンボリー
正式名称Boy Scouts of America
本部テキサス州アービング
国 アメリカ合衆国およびアメリカ軍駐留地域
創設1910年2月8日 (114年前) (1910-02-08)
創設者ウィリアム・ボイス
会員数
若年2,612,955人
成年1,002,351人
105,161組 (2013年)[1]
総長ロバート・ゲイツ
所属世界スカウト機構
ウェブサイト
⇒Boy Scouts of America
ウィキポータル スカウト
ボーイスカウトアメリカ連盟(英語: Boy Scouts of America, 略称BSA) はアメリカ合衆国における最大の青少年運動組織の一つである。2,400万人以上の青少年加盟員と100万人近い成人ボランティアを擁する[2]。1910年に国際的なスカウト運動の一部として創立されて以来、のべ1億1,000万人以上のアメリカ合衆国国民がボーイスカウトアメリカ連盟の加盟員となっている[3]。
アメリカ連盟の目標は、共同体の中で協力して行う広汎的な野外活動・教育プログラム・キャリア志向プログラムを通じて、青少年に責任のある市民性、人格の向上と自立の訓練を施すことである。スカウト教育法は、キャンプや水上競技、ハイキングなどといった様々な活動を通して年少加盟員に誠実、善い市民性や野外活動技能などの代表的なスカウティングの価値観を教え込むためのプログラムの一部である[3][4]。 アメリカ連盟は前述の様々な野外活動を加盟員が行えるようにフロリダ、ミネソタ、ニューメキシコ、ウエストバージニア、マニトバ、オンタリオに活動用地を所有しており、これらはハイアドベンチャーベース(high-adventure bases)と総称されている。ボーイスカウト、2006年
アメリカ連盟は世界スカウト機構を構成するメンバーである。 伝統的な区分として、7歳から10歳と半年までの少年のカブスカウト(英語版
)(Cub Scouting)、10歳と半年から18歳までのボーイスカウト(Boy Scouting)、青年か14歳以上の(もしくは8年生を修了した)女子で21歳以下の者のためのベンチャー(Venturing)の部門がある。ラーニング・フォア・ライフ(英語版)は非伝統的な補足的なプログラムで、キャリア教育を提供している[4][5]。 アメリカ連盟は青少年が地域社会の中でスカウティングを行えるように、教会、クラブ、市民団体、あるいは教育組織といった地域の団体の公認を得て伝統的なスカウティングを行っている。アメリカ社会におけるスカウティングの影響力は、擁護するものと批判するものの両方からたびたび引き合いに出される。様々な州裁判所や連邦裁判所での訴訟の結果として、批判者はアメリカ連盟の加盟員の義理は不公平だと主張している。
2010年以降、過去数十年に渡ってアメリカ連盟内部で指導的立場にあった者たちによる性的虐待の被害が明らかになってきており、これまでに数千人単位で加害者がアメリカ連盟を除名されている[6]。被害者は1万人以上に渡るとされており、アメリカ連盟を相手取った訴訟も相次いた。2020年2月18日には損害賠償に対応するため連邦倒産法第11章の適用を申請するに至っている(後述)[7]。
2024年5月7日には財政破綻や性的虐待を乗り越え、また多様性を強調するために名称をスカウティングアメリカ (Scouting America)に変更することを発表した[8]。
起源詳細は「スカウト運動」、「アメリカ合衆国におけるスカウティング(英語版)」、および「ボーイスカウトアメリカ連盟の歴史(英語版)」を参照
20世紀初頭はアメリカ合衆国における進歩主義がたけなわであった[9]。農村から都市への移住が進むに伴い、青少年はもはや愛国心や個人主義を学ばなくなるのではないかという懸念が一部であった。YMCAは福祉と心身・社会的・宗教的発達プログラムに焦点を当てた青少年刷新の初期の奨励者であった[10]:72?82。
前身アーネスト・トンプソン・シートン(左)、ベーデン・パウエル(中央)、ダニエル・カーター・ビアード(右)
アメリカ連盟には特筆すべき2つの前身を持つ。アーネスト・シートンによって1902年にはじまったウッドクラフト・インディアンズとDaniel Carter Beardによって1905年にシンシナティで創設されたダニエル・ブーンの息子たちである[11]。1907年にロバート・ベーデン=パウエルがシートンの作品の要素を用いて英国でスカウト運動を創始した[12]。