ボン条約
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移動性野生動物種の保全に関する条約
加盟国(濃緑・薄緑)と協力国(藍)
通称・略称ボン条約
署名1979年
署名場所ボン
発効1983年11月1日
締約国133(2022年3月1日現在)[1]
主な内容陸上、海洋、空中で渡りをする野生動物種の保護
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移動性野生動物種の保全に関する条約(The Convention on the Conservation of Migratory Species of Wild Animals; CMS)は、陸上、海洋、空中で渡りを行い、国家間の領域の移動をする野生動物種の保護を目的とした政府間条約である。
概要

1979年ドイツボンで採択され、1983年11月1日[2]に施行された。本条約が採択された場所から通称「ボン条約」と呼ばれている。国連環境計画の後援のもとに締結された。

本条約では、絶滅の恐れのある移動性野生動物種を附属書I、好ましくない保護状態下にあり国際間での協力が必要な移動性野生動物種を附属書IIにリストアップしている[2]

2022年3月1日現在の加盟国数は133[1]。先進国は殆どが加盟済みだが、2023年現在の時点で日本は未加盟(クジラ類や海亀、サメ類なども保護の対象になっているのが主な理由である)。

傾向としては、東アジア・東南アジア・北米に未加盟国が目立つが、加盟していなくても理念に賛同したり保護策に参加している国々も少なくなく、たとえば中国ロシアアメリカ合衆国なども、厳密なメンバーではないが実質的な参入状態にあり、世界中の大多数の国々が「ボン条約」と協力関係にある。
附属書
附属書I

以下は附属書I(2020年5月22日発効)に含まれる種[3]
哺乳類

長鼻目

ゾウ科

インドゾウ(Elephas maximus indicus)



海牛目

マナティー科

アメリカマナティー(Trichechus manatus、ホンジュラスパナマの間の個体に限る)

アフリカマナティー(Trichechus senegalensis)



霊長目

ヒト科

ヒガシゴリラ(Gorilla beringei、旧Gorilla gorillaの一部)

ニシゴリラ(Gorilla gorilla)

チンパンジー(Pan troglodytes)



翼手目

オヒキコウモリ科

メキシコオヒキコウモリ(英語版)(Tadarida brasiliensis)



食肉目

ネコ科

チーター(Acinonyx jubatus、ボツワナナミビアジンバブエの個体を除く)

ジャガー(Panthera onca)

ユキヒョウ(Uncia uncia、旧名Panthera uncia)


クマ科

ヒマラヤグマ(Ursus arctos isabellinus、モンゴル中華人民共和国の個体に限る)


アザラシ科

チチュウカイモンクアザラシ(Monachus monachus)

カスピカイアザラシ(Pusa caspica)


イタチ科

ミナミウミカワウソ(Lontra felina、旧名Lutra felina)

チリカワウソ(Lontra provocax、旧名Lutra provocax)



奇蹄目

ウマ科

アフリカノロバ(Equus africanus、野生種のEquus asinus(ロバ)に対応)

モウコノウマ(Equus ferus przewalskii、Equus caballus przewalskiiに対応)

グレビーシマウマ(Equus grevyi)



偶蹄目

ラクダ科

フタコブラクダ(Camelus bactrianus)

ビクーニャ(Vicugna vicugna、ペルーの個体を除く)


シカ科

ゲマルジカ(英語版)(Hippocamelus bisulcus)

バーバリーアカシカ(英語版)(Cervus elaphus barbarus)

アカシカ亜種Cervus elaphus yarkandensis(旧名Cervus elaphus bactrianus、カザフスタンキルギスタジキスタントルクメニスタンウズベキスタンアフガニスタンの個体に限る)


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