ボンバルディア・エアロスペース
Bombardier Aeronautique (フランス語)
Bombardier Aerospace (英語)
種類子会社
業種航空産業
前身カナディア
設立1986年12月23日
本社400 Cote-Vertu Road West
Dorval, Quebec, Canada
主要人物Guy Hachey COO/President
製品航空機製造
利益$2.05億
従業員数33,600
親会社ボンバルディア
ウェブサイトhttps://www.bombardier.com/en/aerospace.html
ルフトハンザ航空 CRJ 100 LR (D-ACLJ)
ボンバルディア・エアロスペース(仏: Bombardier Aeronautique、英: Bombardier Aerospace)は、ボンバルディア・グループの航空部門。
歴史アイベックスエアラインズのCRJ700
ボンバルディアの航空機部門は、国営会社の時代に損失を記録していたカナディアを1986年に買収することから始まった。カナディアが開発中であったカナディア・リージョナル・ジェットの販売に成功し、カナディアに続いて、破産状態にあった北アイルランドのショート・ブラザーズ社を1989年に買収した。ショート・ブラザーズを買収することで生産能力の向上とヨーロッパでの拠点を獲得した[1]。
1990年にリアジェットを傘下に収め、ビジネスジェットでの世界的な知名度とシェアを獲得した。
1992年にアメリカのボーイングの子会社になっていたデ・ハビランド・カナダを買収した。この買収によって、ボンバルディア・エアロスペースはDHC-6とDHC-8の開発、製造権を得て、リージョナルジェットなど地域間旅客機をリードする地位についた[1]。
カナディア・リージョナル・ジェットは、CRJ シリーズとして1991年に初飛行した。また、1996年には、DHC-8の名称を改めて製造・販売を続けていたDash 8(ダッシュ・エイト)にノイズキャンセラーを装備するなど機内騒音へ配慮した改良型を開発し、Q シリーズと再び改名した。同年、長大な航続距離をもつ小型高速ビジネスジェット機グローバル・エクスプレスが初飛行を行った。
これらの航空機は幹線航空路用の機体としては適さないが、比較的短い滑走路や都市の空港での使用に適しており、ローカル空路の代替機需要を満たしている。そのため、競争率の高い中小型機市場でよく売れている。
日本の三菱重工業はBD-700 グローバル・エクスプレスから共同開発に加わるようになり、Q400、CRJ700/900、チャレンジャー 300などで機体の開発から製造まで協力している。特にQ400では開発分担率が半分に迫る。
2006年、ボンバルディア・エアロスペースはメキシコのケレタロに新たな工場を建設した[1]。
しかし、2015年Cシリーズの開発の遅れと受注の伸び悩みにより経営不振に陥っていることが報じられている[2]。同年5月には戦略提携相手[3]だった中国商用飛機とCシリーズの買収交渉を進めていると報じられていた[4]。
2017年10月17日、ボンバルディアはエアバスとCシリーズに関して提携することを発表した。本提携により、エアバスは50.01%の議決権を有することになり、両社の経営幹部は提携によってCシリーズの販売が伸張するだろうとしている[5]。一方で9月26日、米商務省はボンバルディアがカナダ政府から不当に多額の補助金を得ているとして、制裁のための関税を付加する予備決定を発表した。ボンバルディアはボーイングが米政府に働きかけて制裁をかけたとして、ボンバルディアとボーイングの旅客機はクラスが異なり実害は無く、不合理な決定と反発。イギリスのテリーザ・メイ首相も、北アイルランドにボンバルディアの工場があることを念頭に、米の制裁がボーイングと英政府の契約に悪影響を与えると警告している[6]。
2019年6月7日、三菱重工により開発中のMitsubishi SpaceJetと競合するボンバルディアCRJシリーズの小型旅客機事業買収交渉を行っていることが明らかにされ[7][8]、2020年6月1日付で590億円で同事業を買収した[9]。