ボトルネック奏法
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この項目では、ボトルネック奏法について説明しています。広義のスライド奏法については「スライド奏法」をご覧ください。

スライドギター(英語: slide guitar、別名:ボトルネックギター)は、ギターの奏法のひとつ。スライドバーと呼ぶ棒を指に装着または持ち、がフレットや指板から浮いた状態のままバーを任意の位置で弦に接触させ、ピッキングして発音する奏法である。
概要デヴィッド・ユージン・エドワーズによるボトルネック奏法

別名であるボトルネックギターの由来は、もともとは酒瓶などのの首の部分をカットしたもの(ボトルネック)に指を通して使用していたことによる[1][2]

初期のデルタ・ブルースのスライド・ギター奏者は、アメリカ南部のミシシッピ・デルタ出身者がひじょうに多く、彼らがもともと畑で歌っていたアフリカ起源の歌が影響を与えていたと見られている[3]。スライドギターの利点は、フレットに触れさせずに音程を得られるため、スライドバーをスライドさせることで、微分音の表現が可能になり、特有の幅広いビブラートグリッサンドを行えることである。ハワイのギタリストは、標準的なチューニングから、いくつかの弦をゆるめる「スラック・キー」を使用する[4]。この際、開放弦がそのまま和音となるようにチューニングされることが多い[5]。これは現代の音楽シーンではオープン・チューニングと呼ばれている。ブルースでも同様にオープン・チューニングが多用される[4]

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}音楽理論的に不協和音が多数存在する為、この奏法を敬遠するミュージシャン、プロデューサー、サウンドプロデューサーも少なからず存在する。[要出典]この奏法は主にハワイアンブルースカントリーミュージックなどでの奏法として発達し、スライド奏法の演奏に特化したスティール・ギターがある。通常のスパニッシュ・タイプのギターにおいては、リゾネーター・ギター(一般にドブロ・ギターと呼ばれるギター)などが、音量が増大して金属音の独特な効果が出ることも相まって、好んで用いられた。カントリー・ブルースのロバート・ジョンソン[6]、ブラインド・ウィリー・ジョンソン、タンパ・レッド、ココモ・アーノルドらは、スライドギター演奏の初期の演奏家である。その後マディ・ウォーターズやエルモア・ジェームスらによりブルースがエレクトリック化し、それをルーツとした白人ブルース・ロックの隆盛が起きて、エレクトリックギターで優れたスライド演奏をするミュージシャンが現れた。デュアン・オールマンやローウェル・ジョージ、ジェシ・エド・デイヴィスライ・クーダーデレク・トラックスサニー・ランドレスらは、スライド・ギターの名手として知られている。
詳細・スライドバー金属製のスライドバー

ガラス、ブラス、鉄、ステンレス、陶器など様々な材質があり、また大きさ、形状、重さも様々である[2][7]。それぞれ音の効果や、弾きやすさなどが異なる[2][7]

スライドバーは楽器店などで購入できるが、ガラス瓶を切断して自作することも可能である。堅牢性を重視して製造されるガラス瓶から作ったスライドバーは、楽器店で売られているものよりも肉厚で音が良いと言われる事もあるが[7]、切り口が危険であるため、安全のため研磨するなどのDIY技量が必要である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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