ボトラー
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Coca-Cola Bottling Company of Cape Cod 社( アメリカ合衆国 マサチューセッツ州コカ・コーラ セントラル ジャパン 戸塚支店( 日本 神奈川県コカ・コーラの自動販売機用飲料の運送用トラック(キャンター

ボトラー(bottler)は、清涼飲料水の濃縮原液を仕入れ、水で薄めて容器(ボトル)に入れて、消費者の手に渡る状態の最終製品にして出荷する会社である。
位置づけ

フランチャイズの一形態で、原液メーカーがフランチャイザー、ボトラーがフランチャイジーにあたる。

基本的に、飲料の特許レシピ商標は原液メーカーが保有しており、ボトラーは関わっていない。資本的にも、ボトラーは原液メーカーと資本関係のない独立資本である。複数の原液メーカーから原液の供給を受けることもある(例: コカ・コーラ社ペプシコ社から供給を受けるDr Pepper Snapple Bottling Group)。

飲料の味は原液で決まり、ボトラーが違っても同じである。ただし、の違いによってわずかに味に差がある。

原液メーカーは世界展開していることが多いが、ボトラーはエリアマーケティングにより地域分けされている。フランチャイズ契約により、ボトラーはエリア内での独占的な製造・販売ライセンスを得る。

容器としては、ガラス瓶アルミ缶ペットボトルの3種類が主である。容器はさらに、段ボール箱などで包装されて、小売店などに出荷される。
歴史

コカ・コーラの権利を買い取りコカ・コーラ社を設立したエイサ・キャンドラーが、瓶での販売を始める際、自社で瓶詰めするのでも、他社にレシピを渡して製造させるのでもなく、レシピを秘密にしたまま、瓶詰め・販売の権利だけを売り出したのが始まりである。
充填検査

通常、ボトリング工場でボトルが満杯かどうかを確認するために、ガンマ線と呼ばれる電離放射線が使用されます。これは、ボトルの片側にガンマ線源を、もう片側に検出器を設置することで行われます[1][2][3]。ガンマ線は材料と充填される液体を通過し、検出器は通過した放射線の量を記録します。ボトルが空の場合、液体が放射線の一部を吸収するため、ボトルが満杯の場合よりも多くの放射線が記録されます。

また、ボトルの充填レベル検査は、X線、高周波(マイクロ波)放射線、赤外線放射線でも行うことができる[4][5]

充填レベル監視装置は、充填およびキャッピングユニットに電子的に結合されているので、いつでも特定の充填統計を得ることができる[6][7][8][9]

各充填ユニットがどれだけのアンダーフィルまたはオーバーフィルを生産しているか;

正しく作動していない充填チューブの数

どのキャッピング・チャック・パンチが正しく作動していないか。

さらに、制御技術の動作を定期的にチェックする必要がある。これは、ボトルの上端に貼る、ボトルの形状に合ったテンプレートを使って行われる。王冠コルクと液面との距離を測定する[10][11]
コカ・コーラのボトラー

コカ・コーラ社はコカ・コーラなどの原液を世界中のボトラーに販売している。ボトラーのほとんどは独立資本だが、コカ・コーラ社が出資したり、コカ・コーラ社のマネジメント層がボトラーの取締役に就任するケースも多い。例外的に、北米を販売エリアとするボトラーの1つThe Coca-Cola Refreshmentsはコカ・コーラ社の子会社である。
日本のコカ・コーラのボトラー

日本に於けるコカ・コーラの製造・販売は、1914年ごろに日本に初輸入ののち、1920年ごろ、食品輸入卸の明治屋と満平薬局によって発売されたのが始まりだとされている。戦後は進駐軍向けに販売されたのち、1957年、現在の日本コカ・コーラ株式会社の元母体となる日本飲料工業株式会社の製造、東京都での販売フランチャイズ(ボトラー)となるのちのコカ・コーライーストジャパンの元となる東京飲料株式会社(1955年設立)の販売によって、本格的な日本での展開を開始。以後、全国を地域別に17のボトラーを展開し、基本的に各地のボトラーの工場で製造・販売を地域密着型で展開していた。

1990年代以降、効率化やコスト削減などの目的[12]から、日本国内のボトラー間でも再編の機運が高まっている。

1995年には全国展開するスーパーコンビニ向けの販売業務を、コカ・コーラナショナルセールス株式会社に一本化。1999年には、米国本社がボトラーの広域化を目指して設けたアンカーボトラー制度適用の国内第1号として、コカ・コーラウェストジャパン株式会社(のちのコカ・コーラウエスト株式会社)が発足した。この他にも、複数のボトラーが共同出資して持株会社を設立する流れが相次いだ[注釈 1]。2016年4月には、コカ・コーライーストジャパンとコカ・コーラウェストの経営統合に向けた協議の開始も発表[13]、2017年4月に持株会社としてコカ・コーラボトラーズジャパンを発足し両社及びウエスト傘下の四国を傘下に収め、さらに2018年1月には持株会社の商号をコカ・コーラボトラーズジャパンホールディングスに変更した上でイーストジャパンがウエスト・四国を合併しコカ・コーラボトラーズジャパン(2代目が発足)した。


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