ボタン_(植物)
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「牡丹」、「ぼたん」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「牡丹 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

「ボタンノキ」と呼ばれるスズカケノキ科の高木「アメリカスズカケノキ」とは異なります。

牡丹(ぼたん)
ボタン(園芸品種)
分類APG III

:植物界 Plantae
階級なし:被子植物 angiosperms
階級なし:真正双子葉類 eudicots
階級なし:コア真正双子葉類 core eudicots
:ユキノシタ目 Saxifragales
:ボタン科 Paeoniaceae
:ボタン属 Paeonia
:ボタン P. suffruticosa

学名
Paeonia suffruticosa Andrews (1804)[1]
和名
ボタン(牡丹)
英名
Peony

ボタン(牡丹、学名: Paeonia suffruticosa)は、ボタン科ボタン属の落葉小低木。または、ボタン属(Paeonia)の総称。原産の中国名も牡丹[1]。別名は「富貴草」「富貴花」「百花王」「花王」「花神」「花中の王」「百花の王」「天香国色」「名取草」「深見草」「二十日草(廿日草)」「忘れ草」「鎧草」「ぼうたん」「ぼうたんぐさ」など多数[2]

以前はキンポウゲ科に分類されていたが、おしべ・花床の形状の違いからクロンキスト体系ではシャクヤクとともにビワモドキ目に編入され、独立のボタン科とされた。APG IIIではユキノシタ目とされる。
特徴ボタンの栽培は元禄時代から盛んになり、幕末期、高津西坂下の植木屋百花園松井吉助のものは「吉助の牡丹」として名所に数えられた

原産地は中国西北部[3]を観賞するために栽培されている[3]落葉低木で、幹は直立して枝分かれする[3]は1回3出羽状分裂し、小葉は卵形から披針形をしており、葉先は2 - 3裂するか全縁である[3]。初夏(5月ごろ)に本年枝の上端に、大型の花を1個つける[3]

元は薬用として利用されていたが、盛期以降、牡丹の花が「花の王」として他のどの花よりも愛好されるようになった。たとえば、『松窓雑録』によれば、玄宗の頃に初めて牡丹が愛でられるようになったものの、当時は「木芍薬」と呼ばれていたと記載される[4]。また、煬帝や初唐の則天武后が牡丹を愛でたという故事がある。ただし郭紹林はこれらの故事を慎重に検討し、虚構であると結論づけている[5]代以降、1929年までは中国の国花であったとされることもあるが、清政府が公的に制定した記録はみられない。1929年、当時の中華民国政府は国花をと定めた。中華民国政府が台湾に去った後、公式の国花は定められていなかった。中華人民共和国政府は近年、新しく国花を制定する協議を行い、牡丹、、梅、などの候補が挙げられたが、決定に至らなかった。

日本への渡来は、単弁花であったが、現在栽培されているものは重弁もあり、色や形は複雑である[3]
ボタン属

シャクヤクとともにボタン属に分類され、英語ではどちらも「Peony」と呼ばれるが、木本性のものは以下の種。
木本性のボタン属


Paeonia decomposita

Paeonia delavayi (Delavay's Tree Peony)

Paeonia jishanensis (Jishan Peony; syn. Paeonia spontanea)

Paeonia ludlowii (Ludlow's Tree Peony)

Paeonia ostii (Osti's Peony)

Paeonia potaninii

Paeonia qiui (Qiu's Peony)

Paeonia rockii (Rock's Peony)

Paeonia suffruticosa (Suffruticosa Peony; probably of hybrid origin)

園芸

樹高は原種で3メートル (m) 、接木で作られる園芸品種で1 - 1.5 m。

従来は種からの栽培しかできなくて正に「高嶺の花」であったが、戦後に芍薬を使用した接ぎ木が考案され、急速に普及した。

鉢植えや台木苗で市場に出回る。
園芸品種


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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