ホーホケキョとなりの山田くん
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ホーホケキョ となりの山田くん

監督高畑勲
脚本高畑勲
原作いしいひさいち
製作氏家齊一郎
東海林隆
マイケル・オー・ジョンソン
製作総指揮徳間康快
出演者朝丘雪路
益岡徹
五十畑迅人
宇野なおみ
矢野顕子
富田靖子
斉藤暁
古田新太
上岡龍太郎
笑福亭鶴瓶
江川卓
今井伊佐男
柳家小三治
ミヤコ蝶々
中村玉緒
荒木雅子
音楽矢野顕子
主題歌矢野顕子
「ひとりぼっちはやめた」
撮影藪田順二
高橋わたる
編集瀬山武司
制作会社スタジオジブリ
製作会社「ホーホケキョ となりの山田くん」製作委員会
徳間書店スタジオジブリ日本テレビ放送網博報堂ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント
配給 松竹
公開 1999年7月17日
上映時間104分
製作国 日本
言語日本語
製作費20億円
興行収入15.6億円
配給収入7億9000万円[1]
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『ホーホケキョ となりの山田くん』(ホーホケキョ となりのやまだくん)は、高畑勲監督によるスタジオジブリの長編アニメ映画である。英題は「My Neighbors The Yamadas」。1999年7月17日日本公開。スタジオジブリではこの作品から、セル画を用いないデジタルで制作されることになる。

キャッチコピーは「家内安全は、世界の願い。」(糸井重里
概要

東宝による配給が続いたスタジオジブリ製作作品において唯一、松竹によって配給され、ジブリの事業提携先であるウォルト・ディズニー・ジャパン(後にジブリ社長となる星野康二が代表者)が製作委員会に正式参加し、『もののけ姫』を上回る出資を行った作品である。本作が松竹配給となった理由について、プロデューサーの鈴木敏夫は、ジブリの親会社である徳間書店社長だった徳間康快が東宝側と「ケンカ」してしまったため、松竹でやらざるを得なくなったと記している[2]

作品内容は原作の4コマエピソードを繋ぎ合わせたオリジナルストーリーである。「家族」を描いたテーマの作品を模索していた高畑監督の目に留まり、長編作品として企画が動き始めた。まつ子たかし夫婦を軸に家族の物語が展開していき、のの子は前半の進行役として話が進めていく。前々作の『おもひでぽろぽろ』のように劇中さまざまな歌が挿入され、矢野顕子が主題歌を担当した。また、翌年逝去したミヤコ蝶々の最後の映画出演作となった[注釈 1]。現実にある作品や商標類(ダイドーマイルドセブンクロネコヤマト月光仮面ホンダ・ジョルノなど)が劇中にいくつか登場する。

元々は『となりの山田くん』の題で公開に向け準備が進められていたが、高畑の監督作にはタイトルに「ほ」の字が入っているほうが縁起が良いという話になり(「の」の法則も参照)、途中から半ば強引に「ホーホケキョ」という単語を足した[3]。いしいは、ジブリサイドからの改題要請に、朝日新聞『ののちゃん』の連載本編を通じてOKを出した[4](この時点で映画化については世間に公表されていなかった)[注釈 2]

高畑監督の意向で、この映画はデジタル彩色[5]でありながら、水彩画のような手描き調の画面となっている。これを実現するために、実に通常の3倍もの作画(1コマにつき、実線、塗り、マスク処理用の線の合計3枚が必要となる)17万枚が動員され、製作途中の画風模索もあり制作費が膨れ上がったとされる。実はジブリ作品の中で一番枚数を使っているのは、同じ高畑監督の『かぐや姫の物語』が製作・公開されるまではこの作品であった。

音響面においては、映画用デジタル音響システムである、DTSデジタルサウンドを、ジブリ作品としては初めて採用した。ドルビーデジタルも併用し、その後の劇場版のジブリ作品においては、2つの音響フォーマットが常に採用されている。

PVでは、『となりのトトロ』のキャッチコピーを捩った「このへんな家族は まだ日本にいるのです。たぶん。」というフレーズが挿入されるというセルフパロディが行われている。

「ジブリがいっぱいCOLLECTION」シリーズで、初めてDVD版が発売された作品でもある。

後述の通り興行収入はふるわなかったが、日本テレビ会長だった氏家齊一郎は本作を非常に気に入り、大きな赤字を出しても高畑の監督作品をもう一度見たいとジブリの関係者に要請したことで、『かぐや姫の物語』が誕生することになった[6][7]
興行成績

およそ20億円の制作費用をかけ鳴り物入りで封切られたが、全体の売り上げを示す興行収入は15.6億円、映画館などの取り分を差し引いた配給収入は目標の60億円を大きく下回る7.9億円[8]に留まった。これはジブリが初期に制作した『天空の城ラピュタ』(興行収入11.6億円、配給収入5.8億円[8])や『となりのトトロ/火垂るの墓』(興行収入11.7億円、配給収入5.9億円[8])こそ上回るものの、『魔女の宅急便』(興行収入36.5億円、配給収入21.5億円[8])以降の平成期のスタジオジブリ制作作品としては最も興行収入が低い作品[注釈 3]となっている[注釈 4]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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