ホーバークラフト
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三井造船製MV-PP10
大分ホーバーフェリー所属
大分空港沖で2004年7月撮影

ホバークラフトまたはホーバークラフト(英語: Hovercraft)は、圧縮空気を下向きに噴出することで浮上航行を行う高速船である[1]。浮上状態では抵抗が極めて少ないため、およそ100 km/hでの高速航行が可能。船舶だが水陸両用であるため陸上で乗降できる。
呼称

「Hovercraft」は、イギリスブリティッシュ・ホーバークラフト社(British Hovercraft Corporation)の商標であるが、同社が一般名称としての使用を認めているため、正式名称である「Air-Cushion Vehicle」(ACV=エアクッション艇)よりも「Hovercraft」と呼ばれる方が普通になっている。

狭義にはホバークラフトは外周ゴムスカートを備えた形態を指し、エアクッション艇はそれ以外の、側壁型とも呼ばれる双胴船に近い形態の下部にエアクッションを形成するもの(シェル級ミサイル艇テクノスーパーライナー)や、飛行艇の一種ともいえる地面効果翼機(WIG、エクラノプラン)等を含めた広義と使い分けることもある(ただしこれら他形式の実用事例はホバークラフトと比べても少数派にとどまる)。

日本語では「ホバークラフト」「ホーバークラフト[2]」の両表記が併存している。

発音上はアメリカ英語だと「ホバー」のほうが近く、イギリス英語だと「ホーバー」のほうが近い。[要出典]

発祥の地イギリスからライセンスを得て建造を進めた三井造船では「ホーバー」のほうを呼称採択し、日本国内のかつての運航各社(大分ホーバーフェリー、空港ホーバークラフト、日本ホーバーライン)もこれに倣っていた。また、伊勢湾航路で運航していた名鉄海上観光船、宇高航路で運航していた国鉄およびJR四国、南西諸島で運航していた八重山観光フェリー、能登 - 佐渡で運航していた日本海観光フェリーでも「ホーバー」と呼ばれていた。

2024年に就航する大分空港海上アクセスの場合、運航会社の「大分第一ホーバードライブ」、官公庁、マスメディアいずれも「ホーバー」表記を用いている[2]
仕組みホバークラフトの仕組みを描いた図。
@推進・操向用のプロペラ。A空気の流れ。B浮上用のファン。Cスカート。

ホバークラフトは、上から吸い込んだ大量の空気を艇体の下にある海面などに直接吹き込み続けることで海面から浮上する。艇体下部はスカートと呼ばれる合成ゴム製のエアクッション用側壁が四方に垂れ下げられており、吹き込まれた空気を運行上十分な高さで保持する。この側壁下部と水面または地面との隙間から常に空気が漏れ出ることにより完全に艇体の全てが空中に浮かぶため、平坦な面上では接触抵抗が全く発生しない。この隙間より大きな凹凸でもスカート部によって作られた空気浮揚空間の高さまでは、金属製の艇体に接触することが避けられる。

スカート部への圧縮空気の供給を止めたり、スカートが破損してエアクッションが維持できなくなると、空気圧による浮揚力が失われて艇体の底部がそのまま水面または地面と接触する。水上でそのような事態が起きても沈没しないよう、艇体は一般的な船舶と同様の水密構造を備える。

ほぼ全ての機種では飛行機のように空気を押すことで推進力を得るためのプロペラを備えるが、例外的に水中にスクリュー・プロペラをもつ機種もある。浮上しているため水面や地面の抵抗を受けずに高速に航行できる。平坦な場所であれば陸上でも使用できるが、沼地以外では凹凸が障害となるために実際には水上で利用されることが多く、ほとんどは船舶としての扱いを受ける。

進行方向の制御にはプロペラ直後に設けられたラダーや、左右のプロペラピッチの差動を用いる。船首付近にサイドスラスターを設けた機種も多く、これらを組み合わせることで超信地旋回など一般的な船舶には不可能な機動が可能となる。浮上中は接触抵抗が極めて少ないため船首の向きと進行方向がズレやすく、大きなラダー操作を行うと容易に横滑り(ドリフト)する。この特性を利用して意図的なドリフト航行を用い、プロペラの推力を外側(旋回方向と逆向き)に向けることで急旋回を行うこともある。ホバークラフト競技ではドリフトによる方向転換が頻繁に行われているほか、大分空港のホーバークラフト航走路は途中に急激なS字カーブがあり、進路に対して90度近い角度でドリフト航走をすることで知られていた。
長所と短所ニュージーランドの海岸で停泊中のホバークラフト。ホバークラフトは停泊・整備の際には地上に上がる必要がある
長所


水陸両用で、特に他の乗り物では航行や走行が困難な浅瀬湿地でも、エアスカートの高さ程度までの凹凸なら速度を落とさずに移動できる。

通常の船舶よりはるかに高速である。

水中や地表の環境に与える影響が少ない。

機雷魚雷地雷が反応しにくい。

短所


浮上と推進に大量の空気を圧縮・加速し続けるために、多くのエネルギーを消費して燃費が悪く騒音と振動も大きい。

エアクッションによって船体を支えるため、2乗3乗の法則による制約を受けて大型化が難しい。

波浪や強風など悪天候に弱く、英仏海峡では大きな事故を経験した。

スカートに大きな破損を受け、エアクッションが失われると、浮揚に障害を生じる(大型艇のスカート部は小分けされているため軽微な損傷による影響は無い)。

半消耗品であるスカートの維持交換費用も運用費を押し上げる。

操縦に特殊な技能が要求される。

わずかな斜面でも直進性が失われるため、陸上での運用には制約が大きい。

保守を行なう港湾には上陸用斜面が求められる。

特に民生分野では、水陸両用車と同じく水上、陸上でそれぞれ異なる規制・法律が適用されるため、水陸両用の特性を発揮しにくい。

課題

船舶検査において、ホバークラフトは大洋を航行することができる船舶であり、外洋で遭遇する各種気象条件、波浪条件に対応できる本船並の取り扱いとして小型船舶機構には任せないため特殊船舶として扱われているが、これは実情を反映しておらず、競技用の小形艇まで本船並の取り扱いとなって煩雑を極め、かつ実質的に競技艇を建造することができなくなってしまうので、競技関係者の働き掛けによって全長6 m未満の艇は暫定的に簡略基準を用いることになった。それから相当の年月が経過し、日本国内でも多目的汎用ホバークラフトが少しずつ使用されるようになり、使用要求も各方面から出てきているものの、法規制は簡単には変更されず、全長6 mの制限が継続されている。そのため実際の汎用艇は4 - 6人乗り艇に制限される[3]
用途

旅客用としての開発当初、ホバークラフトは高速性や水陸両用などの特性から「夢の乗り物」、近未来の交通機関として注目された。一例として、小説『日本沈没』にも、ホバークラフトが日本において高級ヨット程度の一定の成功を収めている「未来」が描かれている[注 1]。実際には、特に1960年代から1970年代にかけて旅客航路への投入が相次いだが、次第に様々な短所(騒音、高い船価と燃料費、悪天候に弱くわずかな波高でも欠航になりやすい、エアクッション(スカート)のメンテナンスが大変)が浮き彫りとなり、休止・廃止されていった。
旅客用

イギリスでは、グリフォン・ホーバーワークス(英語版)が旅客用の大型船を製造しており[4]、傘下のホーバートラベルがポーツマスからワイト島への連絡用に旅客定期航路を運航している。

日本では、旅客航路が2009年以降消滅していたが、2024年より大分空港海上アクセスで15年振りに就航する[5]


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