この項目では、気象現象について説明しています。その他の用法については「ホワイトアウト (曖昧さ回避)」をご覧ください。
2007年、サスカチュワン州のホワイトアウト
ホワイトアウト(英語: whiteout)は、気象学分野においては雪や雲などによって視界が白一色となり、方向・高度・地形の起伏が識別不能となる現象のことであり、「白い闇」と呼ぶこともある[1]。医学分野においては、内視鏡視野が体組織と密着し視野が失われた状態を指す[2]。
概要
気象学分野
ホワイトアウトとなった雪原、2007年3月15日、南極ウェッデル海のEkstrom棚氷にて
物体を周囲と区別して認識するためには、濃淡がある必要があるが、ホワイトアウトではその認識が困難になる[3]。
ホワイトアウトには、
極地付近に多く見られる地表一面の雪面と全天の層雲の条件下で発生する場合地表一面の雪面と全天の層雲の条件下で発生する場合は、雪面の明るさがほぼ等しく(地表の凹凸が分かりにくく)、地表と空の明るさもほぼ等しく(地平線も分かりにくく)、その空間が白色に満ちて明るく輝いているという三条件が揃ったときに発生する[4]。この場合は必ずしも空中に雪粒子があるとは限らず、主に雪面の雪粒子と雲粒子による光の散乱が要因になっている[4]。
吹雪時に発生する場合吹雪で発生する場合は、空中の雪粒子による光の反射や散乱によって生ずる[4]。吹雪によるホワイトアウトは、視対象(前方の車や歩行者など)への最短距離よりも視程が悪いときに、あるはずの視対象の全てが見えなくなって生じる[4]。道路上では雪が降っているときのほか大型車が巻き上げる雪煙が原因になることもある[3]。
がある[4]。
出典^ 竹内政夫「吹雪とその対策(2) : -吹雪と視程-
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