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ホルスター(英: holster、鞘)は、道具類を収める身につけるケースのこと。本稿では拳銃用の物について詳述する。 日本では拳銃嚢(けんじゅうのう)とも称される。ホルスターは、内部に拳銃を収めて携行するという、刀における鞘と同じ機能を持つ。普段は確実に銃を保持し、使用時には素早く銃を抜けることが要求される。材質は、古くから一般的である革製のものや、現代ではナイロン製や樹脂成形のほか、ゴム引き製や布製のものなどがあり、体に着ける位置によってヒップホルスター、ショルダーホルスター、レッグホルスターなどがある。変わったところでは、ホルスターをそのままストックとして取り付けられるものもある(スチェッキンなど)。 刑事ドラマや西部劇をはじめとするアクションドラマでは、小道具として役者がよく身に着けている。 さまざまな種類があり、どのホルスターを使うかは、銃を隠し持つのか外から見えるように装備するのか、どのような銃を収めるのかなどによって決まる。 体に装着する位置によって、以下のような種類がある。
概要
種類
装着部位ドイツ・バイエルン州警察のヒップホルスター
ヒップホルスター
腰の周囲に装着する。装着位置に関しては、利き腕側側面(ストロングサイド・ドロー)、反対側側面(クロスドロー)、背面、腹部など多くのバリエーションがある。ベルトに固定する形式が多いが、ズボンと身体の間に板状部品(パドル)を挟みホルスターを固定する「パドルホルスター」なども存在する。銃を収めた時のグリップの高さにより「ローライド」「ハイライド」(ローはベルトより下、ハイはベルトより上)、他には前が切ってあってそのまま押し出せる「フロントブレイク」、レバーを引けば袋部分が丸ごと開くために抜く必要もない「クラムシェル」(cramshell=二枚貝の殻)、逆にグリップまでカバーされ、簡単には抜けない「フルフラップド」(一般に儀式用)、グリップ底部が上方を向き、銃身は地面と平行、または平行に近い角度になるよう腰背部に装着する「バックサイド」といったバリエーションがある。軍服や戦闘服着用の軍人、制服警察官、私服刑事など、最も多く使用されている形式。銃口が真下に向くものをナチュラルレイクと呼び、前に向くものをフロントレイク、後ろに向くものをバックレイクと呼ぶ。フロントレイクは競技用に多くみられ、バックレイクは私服警官などが多く用いる。
ショルダーホルスター
脇の下に銃を吊るす。ストラップを肩に掛け、反対側の肩や脇腹にストラップ、ゴムバンドなどを掛けて固定する。隠し持つことを重視し、私服刑事、航空機や装甲車両乗務などの狭い空間で任務に付く兵士などに使用されている形式。一般的には銃口を下に向けて収納するモデルが多いが、グリップが下を向く「アップサイドダウン」(逆様)、銃が水平に近い状態になる「ホリゾンタル」というモデルもある。武装している私服刑事がどんなに暑くても上着を脱がないのは、銃入りのホルスターをあらわにしないためである。
レッグホルスター