ホメオパシー
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ホメオパシーで使われる成分が入っている容器ホメオパシーの成分を扱う薬剤店(インド)

ホメオパシー(漢字表記では類似療法[1]、同種療法[1]: Homoopathie、: homeopathy, homoeopathy、hom?opathy)とは、「その病気症状を起こしうる薬(や物)を使って、その病気や症状を治すことができる」という原理のもと、1796年にザムエル・ハーネマンが提唱した代替医療[1]。ホメオパティとドイツ語風に呼ばれることもある[2]

ホメオパシーの理論・効果については、現代医学の研究結果でプラセボ(偽薬)効果以上の効果はないとされている[3][4][5][6][7][8][9][10]

用いられる薬の「レメディ」は、現代医学の見地からはただの砂糖玉にすぎず、それ自体に害は無い。しかし本来は適切な医療行為を受けるべき人が代わりにホメオパシーを使うことで死亡事故などが引き起こされる事がある。日本では2009年に新生児に与えるべきとされるビタミンKシロップの代わりに助産師がこの療法を用いて新生児が死亡した事件(山口新生児ビタミンK欠乏性出血症死亡事故)がある。

日本学術会議が2010年8月24日、ホメオパシーの効果について全面否定し、医療従事者が治療法に用いないよう求める会長談話を発表し[11]、日本助産師会[12]や日本医学会[13]などが賛同の意を表明している。

世界的に見ても効果が無いとして公的保険の対象ではなくなっているが、インド・南米等の国では医学として扱われている地域もある(「各国での評価」を参考)。
歴史ホメオパシーで用いる成分が入っていた古い容器。en:poison ivyが入っていたもの。

ホメオパシーという語は1796年、ドイツの医師ハーネマン(1755?1843)によって初めて用いられた。"similia similibus curantur"「同種のものが同種のものを治す」はホメオパシーの原理とされる。当時マラリアを治療するのに広く使われていたキニーネを自ら大量投与したところ、マラリアと同じような症状を引き起こしたと主張し、すべての病気は、健康な人の体にその症状に似た状態をもたらす薬によって治療することが最善であるという結論を導いた。[14]ドイツ、バーゼルにある医薬品歴史館に展示されている、ホメオパシーで使う成分が入った容器が整然と並べられた箱

ナチス・ドイツ時代には、ホメオパシーは新ドイツ医学の一角をなすものとして期待され、総統アドルフ・ヒトラーにより厚遇された。1937年には副総統ルドルフ・ヘス、親衛隊長官ハインリヒ・ヒムラーらも出席して、ベルリンで第一回国際ホメオパシー学会が開かれた。ヘスの保護のもと、ホメオパシーを行う素人医師には治療師の資格が認められた[15]。しかし、その後の研究で、いくらデータを集めても偽薬効果としか出ず、ダッハウのユダヤ人強制収容所で行われたマラリア敗血症の人体実験でも敗血症患者はすべて死んでしまった。このためホメオパシーへの関心は下火となった。当時のデータはドイツが敗戦したため書類庫の片隅に埋もれ、最近まで顧みられることはなかった[16]。戦後ドイツでは、ホメオパシーの治療師は科学に敵対する「もぐり医者」として攻撃されたが、代替医療としてかなり普及し人気を博した[15]
肯定者の主張レメディーの素となる稀釈物

ホメオパシーで用いられる薬は、ハーネマン自身は"Arzneimittel"(アルツナイ Arzneiは「薬の」ミッテル mittelは「物質」という意味) と著書で呼ぶが、日本や英語圏では一般的に「レメディ」と呼ぶのが慣習となっている。レメディは様々な物質から作られる。製薬過程では希釈と振盪を繰り返す。希釈は、ホメオパシー希釈(英語版)ともいい、その度合いは「ポテンシー」という単位で表される。例えば6Cというポテンシーは、1006(=1012)分の1で、12X(ドイツでは12Dと表記する)と等しい。

ハーネマンの理論を踏襲した現代のホメオパシーは、ある病状を引き起こす成分をそのままでは有毒であるので水によって極めて高度に希釈震盪したものを砂糖に染み込ませる。希釈震盪の度合いは様々であり、10倍希釈震盪を9回繰り返したものを9X、100倍希釈震盪を200回繰り返したものを200Cなどと表現する。最もよく用いられるのは30C、すなわち10030=1060倍に震盪しつつ薄めたものである。これがいわゆるレメディである。

希釈震盪の度合いは、通常の科学的常識に反し、繰り返して薄めたものほど効くと肯定者は主張する。あまりにも薄めてあるため、いわゆるアボガドロ数程度を基準として、原成分は1分子も残っていない可能性が高く[17]、科学的にはそれはただの砂糖玉であり、ホメオパス達もそれを否定していない[17][18]。レメディのもとになる原成分としては、各種の薬草鉱物などが多いが、病人の臓器や体液などを成分にしたものもあり、それらをノソードという[19]

レメディは、すでに現れている症状の治療目的に使われることもあるが、本格的な治療に当たっては、表面に表れた症状よりも、その病気を引き起こした根本的な原因を治療しようとする。このために、レメディの服用にあたっては「ホメオパス」と呼ばれるホメオパシー治療を専門に行う者の処方による。ホメオパスになるためには数年の訓練が必要とされ、そのための専門のスクールも存在する。ただし日本のホメオパシースクールは修学期間が4年と銘打たれていても、実際には週末のみしか授業を行わない、自宅学習の日数が含まれる等実質的な授業時間が短い場合も多々ある[20][21]

このようにレメディの元となる薬効成分は多くの場合極めて高度に希釈震盪されており、元となる物質は1分子も含まれていないが、そこには元となる物質の「オーラ」や「波動」、「パターン」、あるいは「水の記憶」[22]が染みこんでいて[注釈 1][23]、1分子も含まれていない毒物(成分は1分子も含まれていないためリスクは全くない、という)の「パターン」や「波動」に対する体の抵抗力を引き出すことにより、自己治癒力などが高まるとする。

ホメオパシーのレメディが効くかどうかは波長が合うか合わないかで決まるので、本質的には必要な波の影響しか受けない。それゆえホメオパシーのレメディは必要な時にしか効かず、健康体の人にレメディを処方しても何の効果もない。ある病気の人に適切なレメディを処方した時のみに効果がある。このため副作用のない最良の療法であるとされる。ただ、希釈震盪濃度を変えずに毎日多量のレメディーを飲み続けると、危険で重大な影響が起こるとハーネマンは注意している。


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