ペーター・スローターダイク
[Wikipedia|▼Menu]

Peter Sloterdijk
ペーター・スローターダイク
ペーター・スローターダイク(2009)
生誕 (1947-06-26) 1947年6月26日(76歳)
連合国軍占領下のドイツ バーデン=ヴュルテンベルク州カールスルーエ
地域 ドイツ
学派現象学人間学、ポストヒューマニズム
影響を受けた人物

ガストン・バシュラール、ディーター・クラッセンス、ジル・ドゥルーズジャック・デリダミシェル・フーコー、ゴットハルト・ギュンター、マルティン・ハイデッガーフリードリヒ・ニーチェバグワン・シュリ・ラジニーシガブリエル・タルドヤーコプ・タウベス

影響を与えた人物

ヘンク・オースターリング、ブルーノ・ラトゥール

テンプレートを表示

ペーター・スローターダイク(Peter Sloterdijk、1947年6月26日 - )は、ドイツカールスルーエ出身の哲学者、テレビ番組司会者、カルチュラル・スタディーズを専門とする社会学者随筆家。現在はカールスルーエ造形大学 (Staatliche Hochschule fur Gestaltung Karlsruhe) の学長教授として、哲学およびメディア理論の講義を担当している。
経歴

1968年から1974年にかけてミュンヘン大学およびハンブルク大学で哲学とドイツ学歴史学などを学び、1975年にハンブルク大にて博士号 (Ph.D.) を取得。1980年代にかけてフリーランスの著述家として活動し、1983年には処女作『シニカル理性批判』(de:Kritik der zynischen Vernunft) を発表。これ以降に発表された一連の著書もドイツ国内では高く評価されている。2001年にはカールスルーエ・アート・アンド・メディア・センター付属カールスルーエ造形大学の学長に任命され、翌2002年からは、現代社会の諸問題について突っ込んだ議論が繰り広げられるドイツZDFのテレビ番組『Im Glashaus: Das Philosophische Quartett』の共同司会者としても活動している。2005年ジークムント・フロイト賞受賞。
思想

スローターダイクの思想は、大学教授としての厳格なアカデミズム的態度と、ある種の反アカデミズム的感覚とをうまく両立させている点に特徴がある。実際、スローターダイクは1970年代インドの宗教指導者バグワン・シュリ・ラジニーシの門下生であったが、その教えに現在でも強い関心を抱き続けている点に反アカデミズム精神が見て取れよう。また、スローターダイクの思想は論争の種となることが多いものの、「論争好きの思想家」と呼ばれることを嫌い、代わりに自身を「大仰に話すきらいがある」程度だと評している。

スローターダイクの思想は二元論(二分法)の存在、すなわち「霊魂肉体」とか「主体客体」、または「文化自然」といった関係性を否定する。なぜなら、そういった関係性における相互作用(すなわち、後述する「共在空間」)や一般的な科学技術の進展により、二元論的な関係性が入り混じった現実が生み出され得るからである(具体例として情報化社会が挙げられる)。時にポスト・ヒューマニズムと捉えられることもあるスローターダイクの思想は、(自身の言葉を借りれば)「誤解」に基づいて別個のものとみなされている種々の要素群を統合することを目的としている。その思想の帰結として、スローターダイクは人間や動物、植物、機械といったあらゆる存在を包含する「存在論的なる構成体」の創生を提言している。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:33 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef