ペリエーレース(古希: Περι?ρη?, Peri?r?s)は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してペリエレスとも表記される。同名の複数の人物が知られている。それらは、
ゴルゴポネーの夫
メノイケウスの御者
である。以下に説明する。 この人物はメッセーネーの王で、ペルセウスの娘ゴルゴポネーと結婚したが、その出自について大きく2つの意見がある。それは、 の2つである。 いずれもアポロドーロスが述べており、1についてはカール・ケレーニイや[3]ロバート・グレーヴスがこの説をとっているが[4]、古代ではむしろ2の説をとる者が多かったとアポロドーロスは述べている[2]。 ペリエーレースはゴルゴポネーとの間にテュンダレオース、イーカリオス、アパレウス、レウキッポスをもうけたが[2][5]、異説も多い。 たとえば2人の子供はアパレウスとレウキッポスで[6][7]、テュンダレオースとイーカリオスの父はゴルゴポネーの再婚相手オイバロスであるとか[8]、オイバロスはペリエーレース(キュノルタスの子)の子で、オイバロスとニュムペーのバテイアからテュンダレオス、ヒッポコオーン、イーカリオスが生まれたとか言われる[9]。 アトラース レレクス
ゴルゴポネーの夫
アイオロスとエナレテーの子とする説[1]
キュノルタス(アミュクラースとディオメーデー)の子とする説[2]
系図
ターユゲテー ゼウス エウロータス
ラピテース ラケダイモーン スパルタ
ディオメーデー アミュクラース エウリュディケー アクリシオス
ヒュアキントス キュノルタス ダナエー
ペリエーレース
バテイア オイバロス ゴルゴポネー ペリエーレース
この人物は、テーバイ王家に属するメノイケウス(ペンテウスの子孫)に仕える御者で、テーバイとオルコメノスの戦争の原因をつくった。 ペリエーレースは、オンケーストス
メノイケウスの御者
脚注^ アポロドーロス、1巻7・4。
^ a b c アポロドーロス、1巻9・4。
^ カール・ケレーニイ『ギリシアの神話 英雄の時代』1部11章(p.116)。
^ ロバート・グレーヴス『ギリシア神話』74a。
^ ステーシコロス断片(アポロドーロス、3巻10・3)。
^ アポロドーロス、3巻10・4。