この項目では、ペデストリアンデッキについて説明しています。その他のデッキについては「デッキ」をご覧ください。
仙台駅(仙台市)西口のペデストリアンデッキは、駅から広範囲に伸び、国内最大級の総面積をもつ[1]。(2007年10月撮影)市川駅(市川市)南口の2層型ペデストリアンデッキ(2010年7月撮影)ゆりかもめ・新橋駅(東京都)とその下層のペデストリアンデッキ(2007年12月撮影)。シオサイト全体にペデストリアンデッキ網が広がる。立川北駅(立川市)のペデストリアンデッキ(2006年10月撮影)。立川駅の北口・南口と多摩都市モノレール線の高架駅2駅さらにその周辺に広がるペデストリアンデッキ網が形成されている。河辺駅(青梅市)北口のペデストリアンデッキ。地方郊外型の駅でデッキの構造は極めてシンプルなもの。愛称は河辺びっぐぷらむ。イオンスタイルをキーテナントとする再開発商業施設河辺タウンビルと接続する。豊田市駅(豊田市)西口のペデストリアンデッキ。T-FACE(旧松坂屋豊田店)と接続する。東岡崎駅(岡崎市)東口のペデストリアンデッキ。オト リバーサイドテラスと接続する。2019年11月2日に開通[2]。高槻駅(高槻市)南口のペデストリアンデッキ(2019年9月撮影)。グリーンプラザたかつきと接続する。小倉駅(北九州市)南口のペデストリアンデッキとその上を通る北九州モノレール(2009年2月撮影)。立体道路制度がモノレールに適用されている。
ペデストリアンデッキ(英: Pedestrian walkways, Pedway)は、高架型または地下の歩道。一般に建物と接続して作られ、歩道のほかに広場の機能を併せ持つ場合も多く、道路の付属物である横断歩道橋とは区別される[3]。ペデストリアンは歩行者を意味する英語「pedestrian」をカタカナ転写したもの。略してペデデッキ[4]、あるいはペデ[5][6]と言う場合もある。スカイウォークも参照のこと。 車道と歩道を分離して設置された高架による歩行者専用の歩道のことで、大きな鉄道駅(地上駅)の駅前に設置されていることが多い[7]。本来は線路を高架化・地下化したほうがよいが、それが難しい場合はペデストリアンデッキにして歩道を高架にすることが多い。地下通路より低コストで作れるうえ、地上に作ることで街の顔になりやすい。 人工地盤のみでは面積が広いベランダ(庇あり)やバルコニー(庇なし)と同じ構造となってしまうが、これに道路などをまたぐ橋、地上の歩道との間に昇降装置(階段・スロープ・エスカレーター・エレベーターなど)を設けることで、広場および歩道橋の両機能を併せ持つことになる。 このような建築物は、鉄道駅周辺や超高層ビル周辺のような交通輻輳地、あるいは、野球場やスタジアム、学生数が多い大学の構内など多くの歩行者がある時間に集中する施設周辺において、複層化により利用できる周辺面積を広げ、さらに、歩行者と車両(自家用車・バス・タクシー・バイク・自転車・路面電車など)との間の動線分離(歩車分離)により交通安全を実現する目的で建設される。 ペデストリアンデッキの意訳として、人工地盤部より橋部に着目した「歩行者回廊[8][9][10]」との呼称が用いられる場合がある。ただし、逆は必ずしも正しいとは言えず、「歩行者回廊」が地上の歩行者専用街路を指す[11]例が見られ、ペデストリアンデッキとこれらの名称は同義語とまでは言えない。 駅前広場において駅舎に接続して建設された場合は「駅前デッキ[12][13][14][15]」とも呼ばれる。地上駅舎や高架駅舎の2階の高さに横付けするように1層のペデストリアンデッキを接続して設置するのが一般的だが、市川駅南口駅前デッキ(2010年竣工)のように2階と3階に2層のペデストリアンデッキを設置する例も見られる[16]。また、道路の付属物として建設される新交通システム(モノレールほか)[17][18][19]では、線路とホームを道路上空3階とし、その下の道路上空2階に設けられた改札や出入口と連続して駅前デッキを設置する例もしばしば見られる。 駅前デッキは日本で特に発達しているが、日本以外ではあまり見られない[20]。理由は様々あるが、デッキ下が暗渠のようになってしまい、防犯上問題があるとのことでイギリスでは一部廃止された例も見られる[20]。「横断歩道橋#歩道橋の歴史」も参照 日本初のペデストリアンデッキ(駅前デッキ)は柏駅に1973年(昭和48年)に竣工した。これ以降、全国で設置されるようになった。司馬遼太郎が『街道をゆく』[注 1]で絶賛し[21]、大規模なことで知られる仙台駅(地図
概要
駅前デッキ