ベン・ハー
Ben-Hur
監督フレッド・ニブロ
脚本ジューン・メイシス
『ベン・ハー』(英語: Ben-Hur: A Tale of the Christ, 「ベン・ハー - キリストのお話」の意)は、1925年製作・公開、フレッド・ニブロ監督によるアメリカ合衆国の長篇劇映画である。サイレント映画。 前年の1924年に3社合併で設立されたばかりのメトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)が、390万ドルの巨費(サイレント映画において最も高額な製作費)を投じ、フレッド・ニブロを監督に、ラモン・ノヴァロを主役に製作したスペクタクル超大作である。原作はルー・ウォーレスが1880年に発表した小説『ベン・ハー』で、1907年の15分の短篇版に次ぐ2度目の映画化である。 当初、チャールズ・ブレビン
略歴・概要
ウィリアム・ワイラーによる1959年の3度目のリメイクはこの2作目をほぼ完全に踏襲している。ワイラーは2作目の助監督でもあり、両作品に関わった数少ない人物である。
1928年度キネマ旬報ベストテン 外国映画4位(なお、1位はムルナウの『サンライズ』)。
1997年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録された。 舞台は紀元前、ヘロデ大王の治世のパレスティナである。ユダヤ人の住む地域にベン・ハー(ラモン・ノヴァロ)、その幼友だちのメッサーラ(フランシス・X・ブッシュマン)がいた。ベン・ハーが16歳になったとき、ローマの武人となったメッサーラと再会した。メッサーラはローマ人であることをかさにきて、ユダヤ人のベン・ハーを馬鹿にした。ベン・ハーはこのことを心に刻み込んだ。 ローマから、グロウタスが執政として赴任した日に、ベン・ハーは誤って怪我をさせてしまう。ベン・ハーは母(クレア・マクドウェル)や妹(キャスリーン・ケイ)とともに、メッサーラによって捕らえられる。ベン・ハーは奴隷に堕ちた。 海賊がローマ海軍を襲撃し、ローマ側は全滅したが、軍艦の漕ぎ手奴隷だったベン・ハーは、アリウス提督(フランク・カリアー)を助け、2人だけが生き残った。アリウスはベン・ハーを養子に迎え、豊かな暮らしを与えるが、ベン・ハーは母と妹を探して旅に出た。 アラビアにたどり着いたベン・ハーは豪商シモニデス(ナイジェル・ド・ブルリエ)、その娘のエステル(メイ・マカヴォイ)に出会う。ベン・ハーとエステルはたがいに惹かれあうが、翌日、戦車競争の対戦に出場することとなる。対戦相手はメッサーラである。数万人の観衆を前にかつての友人、いまは民族どうしの威信を賭けた争いの相手である。メッサーラは卑怯な方法でベン・ハーの戦車を倒そうとしたが、そのおかげで命を落としてしまう。 対戦に勝利したベン・ハーは、この勢いに乗じてユダヤ民衆を煽り、ローマ人が処刑しようとしているユダヤの預言者イエス・キリストを救おうと呼びかける。たどりつくとキリストは、ベン・ハーの申し出を拒否する。 キリストが病気を快癒させた2人の女性がいるとベン・ハーは知る。それがまさに探していた母と妹なのだった。キリストは受難を甘受したが、そのことにより、神の恵みは、母にも妹にも、ベン・ハーにも、世界中の誰に対しても降り注ぐ。
ストーリー
キャスト
ラモン・ノヴァロ - ベン・ハー
フランシス・X・ブッシュマン
メイ・マカヴォイ - エステル、シモニデスの娘
クレア・マクドウェル - ベン・ハーの母
キャスリーン・ケイ - ティルダ、ベン・ハーの妹
カーメル・マイヤーズ - アイラス
ナイジェル・ド・ブルリエ - 豪商シモニデス
ミッチェル・ルイス - 旅長イルデリム
レオ・ホワイト - サンバラット
フランク・カリアー - アリウス提督
チャールズ・ベルチャー - バルタザール、エジプト人
ベティ・ブロンソン - 聖母マリア
デイル・フラー - アムラ
ウィンター・ホール - ジョゼフ
大衆モブシーンエキストラ
レジナルド・バーカー(Reginald Barker)
ジョン・バリモア
ライオネル・バリモア