ベルモンド_Le_VisiteuR
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ベルモンド Le VisiteuR
ジャンルファンタジー漫画、バトル漫画
少年漫画
漫画
作者
石岡ショウエイ
出版社集英社
掲載誌週刊少年ジャンプ
レーベルジャンプ・コミックス
発表期間2007年7月 - 2007年11月
巻数全3巻
話数全19話+読切
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『ベルモンド Le VisiteuR』(ベルモンド ル・ヴィジトゥール)は、石岡ショウエイによる日本のファンタジー漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社2007年32号から51号まで連載された。

連載開始以前に、『赤マルジャンプ2006年SUMMER号にて「ベルモンドの拷問百景 - Belmonde le visiteur -」のタイトルでプロトタイプの読切作品が発表されている。
概要

少年漫画としては珍しく、前近代のフランスが舞台の、拷問をテーマとしたサイコホラー漫画作品。連載話数の単位は「第?幕」と表記される。

作中前半で行われていた拷問は肉体的なものではなく、主人公の拷問吏・ベルモンドの持つ特殊能力を用いた精神的なものである。そのため、流血や痛みを感じる様子などの直接的な残虐表現が描かれることは少ない。

反面、主人公・ベルモンドが外の世界に出てからの後半部分では拷問描写はほとんどなく、登場人物をほぼ一新し、魔法を用いたファンタジーバトル作品となっている。

内容の異色さからあまり人気は得られず、ストーリーに収拾がつかぬまま19回で終了となった。作者の石岡自身、単行本で本作が連載には向いていないとの意見があったことを仄めかしている。

2011年2月1日より無料の漫画配信サイトJコミでの配信が開始された。これに伴い、単行本は絶版となっている。
あらすじ

17世紀前半のフランス・パリ近郊。修道院「リヴィエール・サン・ミシェル」の地下室に棲む男シィエン・ベルモンドは、重罪人から真実を吐かせる"真実を観る者"(ヴィジトゥール)の異名を持つ拷問を生業としていた。不可思議な能力を持つ彼の前に、罪人はなす術無く真実を晒してしまう。

そんな彼の許に、仮面(ルマスク)という謎の男から差し向けられた五人衆「ティフォ」が刺客として送られてくる。ティフォを倒し、真実を観たベルモンドだったが、仮面の正体はベルモンドの幼なじみで、パリの一貴族・ダルダニアンから差し向けられた修道士のジョルジュだった。離叛したジョルジュに左目を奪われ、瀕死の重傷を受けたまま逃げられてしまうベルモンド。

時同じくして、ダルタニアンの不穏な動きに気付いた宰相リシュリウは、ベルモンドに修道院の外へ出るよう命じ、ベルモンドはランディ党の魔女・ミディとスワールとともに、彼の目を使って「魔女の力」を得ようとするダルタニアン率いる一派・黄土に捧ぐ十字架の討伐に向かう。
登場人物
主要人物
シィエン・ベルモンド・ドゥ・ランディ
本作の主人公。修道院『リヴィエール・サン・ミシェル』の地下室に棲む。「地下に潜む者らしからぬ気高い男」と評されているが、性格は掴みどころがない。普段は手に
キセルを持っている。「剣で思いのままに物を斬る」特殊技術と「意志が弱った人間の目から真実を観る」特殊能力を持ち、"真実を観る者"(ヴィジトゥール)の異名を持つ。それらを使って重罪人から真実を吐かせる拷問を行っている。ベルモンドが持つ剣は「ランディ」という名で、「七曜剣」と呼ばれる7つの剣の1つである。能力を使用する際に眼の色が変わるため、その瞬間のみ近づかなければ術が効かないという弱点がある。また、魔力にも限界があり、短時間で使い続けるのは難しい。出生に秘密があり、それ故生まれてから一度も地下室の外に出たことがなかった(詳細は後述)。幼い頃実の祖父から凄惨な拷問を受け、その無数の傷痕は今でも身体中に残っている。またその拷問の際、1人目の拷問吏・ロケを噛み殺し、血の感触を知った経緯がある。趣味は、凶悪犯罪に使われた凶器の収集。拷問の報酬もその凶器で取引される。ニンジンが嫌いで、残す度に副修道院長のアンドレに説教されている。また多少の悪口には動じないが、「流し目」をバカにされると怒る。絵画の腕前はなかなかのものであるが、女性画に関しては「ヌードしか描かない」らしい。ジョルジュに左眼を抉られるなどされた上、ムスクトンに左足を銃で撃たれるなど重傷を負う。しかし、他の親衛隊によって一命を取り留める。実は「貫きの眼」と呼ばれるひとつの魔女居住区(詳細は後述)にひとりしか生まれない党首の素質を持っていて、一連のジョルジュの謀叛の後、魔女・ミディとスワールによってランディ党の党首に任命される。そして彼等と共に、ダルタニアンの動向を知る三銃士・アトスの元へ向かうためパリへと出発する。
ミディ
魔女ランディの居住地の住人。ベルモンドの供として、ダルタニアンをはじめとした魔女の力を求める者たちの捜索を行う。蛇を多数飼っている。剣は、多くの小さな刃で構成された鞭のような剣・蛇締剣(だていけん)。技は、蛇締剣で相手の周りを囲む蛇締剣・囲(アントゥレ)と、伸ばして攻撃する蛇締剣・咬(モルドル)。
スワール
魔女ランディの居住地の住人。ランディ党党首代理。ミディと同じくベルモンドの供として魔女の力を求める者たちの捜索を行う。口は悪い。背が低いためベルモンドから子供扱いされる。剣は、短剣の斬撃を利用する剣・闇走(やみばしり)。技は、斬撃を2回飛ばす闇走・双奏(ドゥブル)と、4回飛ばす闇走・四奏(クワティオール)。
ロラン
リシュリウ親衛隊第三分隊に所属する青年。ベルモンドの許へ罪人を輸送する任務を負っている。罪人の身体検査に不手際があるなど若干詰めが甘い(罪人がナイフを隠し持っているのを気付かなかった等)。ベルモンドのいじられ役。多少ヘタレ気味で、五人衆ティフォのドドルワ・ゴゴーシュ兄弟と対戦した際も、ベルモンドの足を引っ張ってしまい怪我を負う。その後、怪我をおしてプッチからベルモンドの剣を奪い返した。親衛隊の第三分隊はロランを合わせて4人と思われるが、他のメンバーは五人衆ティフォに殺害された。ベルモンドが修道院を去った後もティフォとの戦いの際ベルモンドの足を引っ張ったことを悔い、剣術の鍛錬を続けていた。
セリーヌ
サータル侯爵令嬢。15歳。父・サータル侯爵や一家の財宝とともに消えたのち、半年後親衛隊によって拘束された使用人から父の安否を吐かせるため、ベルモンドと出会う。勝ち気な性格で父の安否に関しても気丈な面を見せるが、無事を知り涙を流すなど年相応の娘らしい一面も持ち合わせる。ネズミが大の苦手。父親の生還後はすっかりベルモンドと親しくなり、地下室に入り浸っている。ベルモンドのことを「ベル様」と呼んでおり、クロエに対抗している。ジョルジュの謀叛以降は、外出を固く禁じられている。故に館からベルモンドの無事を祈り続けている。
クロエ
3年前に人身売買組織に両親を殺され、売り飛ばされた女性。宰相親衛隊によって保護される。拷問を受けた仲買人を殺そうとしたところをベルモンドに諭され、「嫌いなニンジンを食べてもらう」という名目で地下室で同居し彼の助手となる。ベルモンドの事でセリーヌと衝突する事が多い。食いしん坊。黒髪の美人で、冷静に物事をハッキリいう性格。真顔でボケることも多い。ベルモンドが修道院を去った後も地下室に住みつづけ、彼の備品や収集した凶器の管理を任された。夜にはアンドレから「幼き日のベルモンドとジョルジュ」の昔話を聴くのが日課になった。
アルマン・ジャン・デュ・プレシ・リシュリウ


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