ベルサイユのばら
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

本作品を原作とし『ベルサイユのばら』を称する他の作品については「ベルサイユのばら (曖昧さ回避)」をご覧ください。
.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この記事には、過剰に詳細な記述が含まれているおそれがあります。
百科事典に相応しくない内容の増大は歓迎されません。内容の整理ノートで検討しています。(2016年11月)

ベルサイユのばら


ジャンル

歴史フィクション

政治軍事

ブルボン朝

フランス革命フランス史

ラブロマンス

サスペンス

ストーリー漫画

少女漫画

漫画
作者池田理代子
出版社集英社
掲載誌マーガレット
レーベルマーガレットコミックス
発表号1972年21号 - 1973年52号
発表期間1972年 - 1973年
巻数

旧版単行本全10巻[注釈 1]

新エピソード=全4巻[注釈 1]

外伝 - 上・下巻

集英社漫画文庫全10巻

コンビニ版全6巻

コンビニ版全4巻

愛蔵版全2巻+外伝全1巻

文庫版全5巻

完全版全9巻

Kids全7巻

池田理代子デビュー50周年&
連載開始45周年豪華限定版全7巻

その他不定期掲載
アニメ
原作池田理代子
総監督長浜忠夫(第1話 - 第13話)
出崎統(第19話 - 第40話)
脚本篠崎好山田正弘、杉江慧子
キャラクターデザイン荒木伸吾姫野美智
音楽馬飼野康二
製作東京ムービー新社
放送局日本テレビ系列
放送期間1979年10月10日 - 1980年9月3日
話数全40話+総集編1話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『ベルサイユのばら』は、池田理代子による漫画作品。通称「ベルばら」。フランス革命前から革命前期のベルサイユを舞台に、男装の麗人オスカルとフランス王妃マリー・アントワネットらの人生を描く、フィクション作品。

この項目では、集英社マーガレットコミックス第1巻から第10巻までを「本編」、第10巻の『外伝』を「黒衣」、第11巻以降の『新エピソード(エピソード編)』を「新」、実業之日本社の『外伝』を「外伝」、朝日新聞出版の『ベルばらKids』を「Kids」と記述する。
概要

1972年21号から1973年52号まで『週刊マーガレット』(集英社)にて連載。フランス・ブルボン朝後期、ルイ15世末期からフランス革命でのアントワネット処刑までを描いている。前半はオスカルとアントワネットの2人を中心に描き、中盤以降はオスカルを主人公として、フランス革命に至る悲劇を描いた。

宝塚歌劇団による舞台化の大成功が作品のヒットに拍車をかけ社会現象化。1970年代末には実写映画テレビアニメなどが制作された。

オーストリア作家シュテファン・ツヴァイク[注釈 2]小説『マリー・アントワネット』に感銘を受けた池田が、同小説を(史実部分の多くは訳文から)参考にして描いた作品。作中で描かれたオスカルのフランス衛兵隊ベルサイユ常駐部隊長時代の軍服は、フランス革命期のものではなく、より豪華絢爛なナポレオン帝政期のものを基にしたとされている[1]

新書版・文庫版・愛蔵版など多くの単行本が発売され、現在は文庫刊行15周年記念の新装版が発売中。

2014年8月25日に集英社から40年ぶりに新エピソードの単行本が発売される[2][注釈 1]。『新エピソード』ではアンドレ編を雑誌掲載時から15ページ加筆[3]。更に2014年7月1日にマーガレットコミックス1 - 10巻を復刻発売した[3]

2013年12月時点で累計発行部数は2000万部を突破している[4]

2022年に50周年を迎えるにあたり、それを記念した展覧会「誕生50周年記念 ベルサイユのばら展 ?ベルばらは永遠に?」を同年9月17日から11月20日まで東京・六本木ヒルズ森タワー52階の東京シティビュー(展望台)にて開催、同年11月30日から12月12日まで大阪・阪急うめだ本店で開催され、次年度2023年6月18日からは高知県立文学館で開催される。[5][6]

2022年9月7日、誕生50周年を記念した完全新作の劇場アニメの制作が発表された[7]
あらすじ

1755年、ヨーロッパの3つの国に、やがてフランスベルサイユで宿命的な出会いを待つことになる3人が生まれた。マリー・アントワネットハンス・アクセル・フォン・フェルゼン、そしてオスカル・フランソワ・ド・ジャルジェである。

1770年春。オーストリア帝国・ハプスブルク家の皇女マリー・アントワネットは14歳でフランスのブルボン家に嫁いできた。王太子妃を護衛する近衛士官オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェは由緒ある将軍家の末娘でありながら、後継ぎとして剣も学問も修め、男として育てられる。異国の宮廷で孤独を深めるアントワネットはパリ・オペラ座の仮面舞踏会でスウェーデンの貴公子フェルゼン伯爵と知り合い、恋に落ちる。3人は共に18歳。運命の出会いの夜だった。

国王ルイ15世逝去により孫のルイ16世が即位。アントワネットはフランスの王妃となった。自己の栄達ばかりを願う人々に囲まれ、おしゃれで遊び好きな王妃の浪費ぶりは国家の財政難に拍車をかけてしまう。重税と貧困に喘ぐフランス民衆の非難の目は長年の敵対国であったオーストリアから嫁いだ王妃に向けられ、折からのフェルゼンとの不倫の噂は一層その憎悪を煽りたてた。そこには幾分かの憶測と国王の力を弱めようとする貴族の悪意を真に受けた誤解も含まれていたが、憎悪を膨らませる民衆の眼には王妃が元凶だとしか映らなかった。道ならぬ恋に苦しむ2人を見守るオスカルもまた秘めたる愛に耐えていたが、オスカルはそんな自身に身分ゆえに想いを口にすることすら出来ずに恋い焦がれるアンドレの想いに微塵も気づいていなかった。

宮廷中の貴婦人の憧れの的であるオスカルの初めての恋、王妃の恋人フェルゼンに対する片恋は叶うことはなかった。彼女の悲しみをそっと見守るオスカルの乳母の孫アンドレ・グランディエ。オスカルとは幼い時から兄弟以上に魂を寄せ合い、青春のすべてを分かち合って生きてきたアンドレ。いつしかアンドレはオスカルを深く愛するようになっていた。しかし、自身の普通の貴族令嬢としての幸福を諦めて男性として生きることと王妃だけを想うフェルゼンに対する片恋の苦悩しか見えないオスカルは、近すぎるアンドレの想いに気づくことが出来なかった。その頃、貴族の屋敷を襲う「黒い騎士」と名乗る盗賊を捕えたオスカルは、その男から民衆の不満の高まりを思い知らされる。それと相前後してコンティ大公妃の舞踏会で外国の伯爵夫人と称して自身と踊った貴婦人がオスカルだと気づいたフェルゼンと決別し、また、近すぎて視界にも入れずにいた不覚ゆえにアンドレの気も狂わんばかりの自身に対する恋心を知るのだった。

黒い騎士ベルナールの訴えでパリ民衆の悲惨な状態を知ったこともあり、オスカルは王宮守護の近衛隊を辞めて衛兵隊を志願した。貧困と貴族の間にすら存在する格差ゆえに荒んだ部下と格闘の末に心を開かせて部隊を掌握した頃、ジャルジェ将軍は結婚話を持ちかける。求婚者は財産目当ての堕落した貴族と思いきや、元部下のジェローデルだった。彼は最初からオスカルを女性として見つめていたのだと告げるジェローデルを突っぱねるオスカル、恐れていた身分の壁の向こうでオスカルが誰かのものになってしまうと動揺するアンドレ。「黒い騎士」騒動の頃より自身を人形扱いしていると父レニエに反発するようになったオスカルは縁談もその一つだと思い込むも実は娘に男性としての人生を強いたことを悔いる父の親心だと母に諭され、自身のものにならないのならと無理心中を図ったアンドレも自身の過失から死刑にされかけてオスカルに救われ、彼女を守るという誓いを思い出してオスカルの毒殺を思い留まる。それを察したオスカルはジェローデルの想いに応えられないと「アンドレが不幸になれば、私も不幸になる。」とアンドレを愛しているかは自身でも理解できないながらも求婚を断る理由を真摯に告げ、それに納得したジェローデルは愛する人の不幸は我が身の不幸と潔く身を引くのだった。

1789年5月5日。僧侶・貴族・平民からなる三部会が開かれた。国王・貴族と平民議員の対立は激化し、革命の色を帯びるのだった。7月13日、衛兵隊にパリ出動命令が下った。オスカルは暴徒に襲われた際に思わず「私のアンドレ」と口走って初めて長年影のように添い愛し続けてくれたアンドレを自身も愛していることを悟り、今度はオスカル自ら2人の愛を確かめにアンドレを訪れる。出動前夜、永遠の愛を誓い2人は結ばれた。

貧しさと王侯貴族の横暴に対する不満を爆発させた民衆の憎悪は革命にと繋がり、その焔は燎原の火のように全土に燃え広がる。オスカルと衛兵隊は民衆側につき、国王軍と戦う決心をする。激しい戦闘のさなか、アンドレが倒れた。そして1789年7月14日、バスティーユ陥落。民衆の勝利の歓声のなかでオスカルは静かに息絶えた。

革命軍は、ベルサイユから国王一家をパリに移し監禁した。幽閉された王妃アントワネットの元に駆けつけ、自身の気持ちを伝えるフェルゼン。アントワネットを愛するがゆえに国王一家の救出に奔走するフェルゼンだったが、運命の歯車を止めることは叶わず、ルイ16世に続きアントワネットもまた処刑された。失意の内に祖国スウェーデンに帰り着いたフェルゼンは1810年の自身の罪の日と呪うヴァレンヌ逃亡失敗の日に民衆によって惨殺されると共に物語は幕を下ろす。

革命の嵐の中で一瞬の生を悔いなく生きた恋人たちの物語。
登場人物
メインキャラクター
マリー・アントワネット
声 - 上田みゆき(TVアニメ、映画版)、雨宮天(webアニメ版)、井上喜久子(旧ドラマCD版)、鈴木達央(新ドラマCD版)本作の主人公のひとり。オーストリアの女帝マリア・テレジアの皇女。ルイ16世の王妃。美しく誇り高く、人を惹き付ける天性の魅力を持つが、幼い頃から物事を深く考えることができず裏の事情を推察するということができない皇女として致命的な欠点を併せ持つ。オスカルを親友のように思い何でも打ち明け頼りにしている。王妃の公務や世継ぎ誕生を望む周囲の重圧から逃れようと自由で贅沢な生活を送り、フェルゼンとの仲をオスカルに諫められても彼女が女心を理解できていなかったこともあり、愛する以前に恋すらも知らずに嫁いだ政略結婚の苦しさを訴えた。その一方で、ポリニャック夫人だけでなく自身が好意を抱く相手を妄信する癖があり、デュ・バリー夫人との対立の件が個人的な感情ではなく国益を損なう事で、オーストリアの母マリア・テレジアの耳に入ったことには全然気づかずにカウニッツの訓令文を聞き流した際、メルシー伯がテレジアに報告したことに気づかずに不思議に思っていた。周囲を心配させるも王女誕生後は落ち着き、漸く本来の気高さに目覚めるも自身が民衆の言葉に最後まで目を向けずにいたため、また王家の人間は神より統治する使命を授かったという考え(王権神授説)に固執し、守るべき国民を神聖なる使命を汚す暴徒と看做して武力で潰そうとしたことも彼らの怒りの火に油を注ぎ牙を向けられてしまう。兄ルイ・ジョゼフのお見舞いに連れて行って欲しいとねだるルイ・シャルルやマリー・テレーズと共に2人の王弟プロヴァンス伯とアルトア伯の話を偶然立ち聞きしてしまい、ルイ・ジョゼフの死を待ち望み彼が死んでもシャルルがいるとしてもフェルゼンとの不義の子だとの陰口にその場を後にし「なぜ…わたくしにはただ一つの恋もゆるされないの…?」と部屋で泣き崩れていた。既に守るべき国民を敵だと考えていたが、平民だけでなく王侯貴族の中にも敵が潜んでいたこと[注釈 3]にショックを受けつつ我が子の正統性を守るべく戦うことを決意した。革命勃発後、ベルサイユから脱出しようとヴァレンヌ逃亡を企てるも革命軍に捕まってしまい、パリへ強制送還された直後、逃亡生活の恐怖で美しかったブロンドの髪が「老婆のような白髪[注釈 4]に変わってしまう。後に一家でテュイルリー宮殿からタンプル塔へ移され、コンシェルジュリー牢獄に投獄されたのち、断頭台で処刑された。
史実との比較
史実では2男2女の4子を授かるが、本作では1歳に満たずに夭逝した第2王女マリー・ソフィー・ベアトリスのことは描かれなかった。王侯貴族の中で長年敵対関係にあったオーストリア皇女がルイ16世の妃になったことに反発して憎悪を抱く者により悪評をビラという形でばら撒かれて民衆には浪費家の悪妻だと誤解されていたが、実際には王家が使える宮廷費は国家予算の約6%であり、自身が使える金額はその一部だった。プチ・トリアノンでの生活も外部の想像とは異なっていた。また有名な「パンがなければ」発言も別人の言葉だったが、彼女が発言したことだと思い込んだ民衆の思い違いで憎悪が深まった。一方で「軽はずみで資質に欠ける王妃」という作中でのマイナス描写や現在も続くイメージは、母マリア・テレジアからの散々の苦言や滅びの預言、ヴァレンヌ事件での彼女の我儘を原因とする迷走と逮捕(作中ではここは触られてないが)など数々の史実的裏付けが存在している。オーストリア皇女時代のドイツ語名は「マリア・アントーニア」だが、本作では読者の混乱を避けるために最初から「マリー・アントワネット」に統一されている[8]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:347 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef