本項目ではベトナムの人名、特に主要民族であるキン族の姓名について記述する。なお本項では現代の名はカタカナ表記を、近代以前の名は漢字表記を基本とする。ベトナム人(キン族)の名前は姓・間の名・称する名により構成される上位10位の姓で人口の85%を占める。 ベトナムは漢字文化圏に属しており、人名も主要民族であるキン族を中心に、漢民族の人名に類似する。婚姻の際は夫婦別姓となり、子は基本的に父の姓を継ぐことが多いが、母の姓を継ぐ子もいる。 典型的な人名は、阮文恵(Nguy?n V?n Hu?、グエン・ヴァン・フエ)のように、漢姓で一音節のH?(?、姓)と、一音節のTen ??m(?笘、間の名、直訳すると「笘
.mw-parser-output .legend{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid-column}.mw-parser-output .legend-color{display:inline-block;min-width:1.5em;height:1.5em;margin:1px 0;text-align:center;border:1px solid black;background-color:transparent;color:black}.mw-parser-output .legend-text{} 阮(Nguy?n、グエン) 38.41% 陳(Tr?n、チャン) 11% 黎(Le、レ) 9.5% 范(Ph?m、ファム) 7.1% ?(Hu?nh/Hoang、フイン/ホアン) 5.1% 潘(Phan、ファン) 4.5% 武/禹(V?/Vo、ヴー/ヴォー) 3.9% ケ(??ng、ダン) 2.1% 裴(Bui、ブイ) 2% 杜(??、ドー) 1.4%
構造
名付けに使われる語は必ずしも漢字由来のものに限らず、庶民の間、特に地方や女性では固有語による名付けもかなり存在している。なお、現代ベトナム語の表記(クオック・グー)では、単語区切りでなく音節区切りで分かち書きし、固有名詞は全音節の頭が大文字になる。 姓は一般的に一音節の漢姓であり、阮(Nguy?n、グエン)、陳(Tr?n、チャン)、黎(Le、レ)だけで全体のほぼ60%、范(Ph?m、ファム)、黄(Hu?nh/Hoang、フイン/ホアン)、潘(Phan、ファン)も含めると75%に達する[1]。 姓は複数音節のものも存在する。二音節姓の例としては阮朝の大臣・尊室説(Ton Th?t Thuy?t 、トン・タット・トゥエット)の「トン・タット」がある。長いものでは、歌手のクイン・ジャオ
姓(H?)
また、子供が両親の姓の両方を名乗ることもある。レ・ホン・フォンとグエン・チ・ミンカイとの娘であり、ベトナム共産党のホーチミン市委員として勤めたレ・グエン・ホン・ミンのような例がある。 「間の名」は男性で「ヴァン」(V?n、文)や「バー」(Ba、伯)、女性で「チ(ティ)」(Th?、氏)や「ジェウ」(Di?u、妙)などバリエーションはそう多くはない。過去においては女性の「間の名」はその100%が「チ(ティ)」であった。「間の名」は「称する名」とは一体化しておらず、また中国の輩行字、朝鮮の行列字のような世代の区別に使われることもない。 阮文恵を阮恵(Nguy?n Hu?、グエン・フエ)と通称するように、男性において「間の名」は省略されることがある。また、レ・ズアン(Le Du?n、黎筍)のように「間の名」をそもそも持たない例もある。 由緒ある家系では「間の名」が支派の名の区別に使われることがある。この場合支派の名は姓+間の名で弁別され、世代を超えて継承されるため、時として両者があわせて二音節の姓(中国でいう「複姓(中国語版 「称する名」は通常一音節であり、他の漢字文化圏と同じく、男性であれば「ナム」(Nam、男)、「タン」(Th?ng、勝)、「フン」(Hung、雄)、「チェット」(Tri?t、哲)など、女性であれば「ハイン」(H?nh、幸)、「ホア」(Hoa、華、花)、「トー」(Th?、詩)、「マイ」(Mai、梅)などのジェンダーに適したものが用いられることが多いが、「ビン」(Binh、平)、「ミン」(Minh、明)などの男女どちらでも用いられるものも多い。
間の名(Ten ??m)
称する名(Ten chinh)