ベスト・キッド
The Karate Kid
監督ハラルド・ズワルト
脚本クリストファー・マーフィー
『ベスト・キッド』(原題:The Karate Kid、中国語題:功夫夢)は、2010年のアメリカ・中国合作映画。1984年の映画『ベスト・キッド』のリメイクである。 幼い頃に父を亡くし、母の転勤でデトロイトから北京へと移り住んだアフリカ系アメリカ人の少年ドレは12歳。北京に着いたその日、バイオリンを練習する中国人の少女メイと出会い、それが同年代の少年たちやチョンの反感を買ってしまい、カンフーで痛めつけられる。その日から、少年たちのいじめを受けるようになったドレ。 ある日、チョンたちに激しく殴られた際、マンションの管理人であるハンが助けてくれ、カンフーで少年たちを追い払う。炎を用いる中国の古い治療法で怪我を介抱してくれるハンに、ドレはカンフーの教えを乞う。ハンは渋るが、少年たちの通う「情けは捨てろ」がモットーの道場の師範との話し合いに同伴することには同意する。だが、その道場師範から勝負を迫られ、ハンは武術大会で一対一の勝負を付けることを提案し、大会までの私闘の禁止を求める。 その場はそれで収まり、ハンはドレにカンフーを教えることを了承する。 こうしてドレのカンフー指南を行うこととなったハンだが、ドレにさせることといえば、上着をハンガーに掛け、取り、着て、脱ぎ、落とし、拾い、そしてまた掛ける、という動作を繰り返させるというカンフーとは関係なさそうなことしかしない。うんざりしてついに抗議するドレに、ハンはその動作がカンフーの技に直結することを理解させる。 メイとドレは互いに好意を抱きあい、一方はバイオリン、もう一方はカンフーの練習に明け暮れていた。中国ではバレンタインデーに当たる七夕の祭りの日に、影絵小屋で待ち合わせ、互いにバイオリンのオーディションと武術大会に応援に行くことを約束する。やがてドレは、ハンに連れられてカンフーの聖地に赴き、その水を飲めば負けることがなくなるという「龍の泉の水」を飲ませてもらう。 ある日ドレは、明日に控えるバイオリンのオーディションに緊張するメイを息抜きさせるため、二人で遊びに行くが、バイオリンのオーディションがその日に変更になってしまったと連絡を受ける。結果的にメイに迷惑をかけてしまったことから、両親からの怒りに触れ、メイから友達をやめると告げられてしまう。 失意のドレがハンの家に向かうと、毎日修理していた自動車を自ら破壊しているハンの姿があった。ハンの妻と10歳だった息子は、ハンの運転のミスから事故死してしまったため、ハンはその過去を悔やみ、毎年自動車を修理しては事故が起きた日に修理した自動車を破壊するという行為を続けていた事を知る。嘆くハンに、ドレは黙ってカンフー修行の指導を促す。吹っ切れたハンは、ドレの思いに感謝する。ドレはハンに頼んで書いてもらった中国語の手紙を、メイとその父親の前で読み上げ、再び友達になることを許してもらう。 ハンの指導のもと、数々のカンフーの研鑽を積んだドレは、ハンからプレゼントされた真っ白なカンフー着を着て武術大会に臨む。ドレの母親とメイ、メイの両親が見守るなか、ドレは順調に勝ち進み、チョンも勝ち進む。準決勝でドレと対戦するのはチョンと同じ道場の少年だったが、ドレに怪我をさせよという道場師範からの指示で反則負けとなる。その怪我でドレは足を痛め、決勝出場の断念を医師から勧められる。 ハンが「強さは十分に示した。もう戦わなくていいんだ」という言葉に対し、ドレは「今日帰るときに、もうチョンを怖いと思いたくない」という思いをハンに話し、その思いを受け取ったハンに炎の治療法で足の痛みを消してもらい、決勝に出場する。チョンとの接戦の末、ドレは優勝する。チョンと他の少年たちは、ドレの勝利を讃え、ハンにカンフー式の礼を捧げる。 役名俳優日本語吹替
目次
1 ストーリー
2 キャスト
3 製作
4 音楽
5 公開
5.1 批評家の反応
5.2 興行収入
5.3 未公開シーン
6 脚注
7 外部リンク
ストーリー
キャスト
ドレ・パーカー(シャオドレ)ジェイデン・スミス矢島晶子
ミスター・ハンジャッキー・チェン石丸博也
シェリー・パーカー(シェリー)タラジ・P・ヘンソン斉藤貴美子
ハリールーク・カーベリー
メイ・リンハン・ウェンウェンうえだ星子
チョンワン・ツェンウェイ
マスター・リーユー・ロングァン原語版流用
その他日本語吹替キャスト:宮寺智子、木下浩之、魏涼子、西墻由香、松元惠、田村聖子、丸山壮史、間宮康弘、亀岡真美日本語版制作スタッフ:久保宗一郎(演出)、佐藤恵子(翻訳)、東北新社(制作) 2008年11月10日、『バラエティ』誌によって『ベスト・キッド』のリメイクが始まったことが報じられた[3][4]。製作はウィル・スミスで、主演はその息子のジェイデン・スミスが務め、オリジナル版の「いじめられっ子が風変わりな師匠から武術を教わる」という部分は踏襲される[5]。2009年6月22日、ジャッキー・チェンは撮影のために北京へ発つと述べた[4]。 『The Karate Kid』というオリジナル版と同じタイトルにもかかわらず、主人公が師から教わる武術が空手からカンフーに変更されている。
製作