ベイブレード
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この項目では、玩具について説明しています。タイアップ作品などについては「ベイブレード (曖昧さ回避)」をご覧ください。

『ベイブレード』(Beyblade)は、1999年7月からタカラトミー(旧タカラ)が発売している現代版のベーゴマ玩具)である。

初代の『爆転シュート ベイブレード』(ばくてんシュート ベイブレード)は、2001年から2002年に全国の小学生の間で大流行した。2008年からは第2世代の『メタルファイト ベイブレード[1]2015年からは第3世代の『ベイブレードバースト』が、それぞれ展開された。2023年からは、第4世代となる『BEYBLADE X』(ベイブレード エックス)が発売されている[2]

ここでは主に、アニメ・漫画以外の玩具自体について説明する。
概要

日本の伝統玩具であるベーゴマの改良性・競争性を発展させ、商業玩具として販売したもの。「ビーダマン」開発時にハドソンのゲームクリエイター藤原茂樹の発案[4]から端を発した、「日本の伝統玩具を商業玩具化する手法」はタカラの得意とするところで、ベイブレードは「ビーダマン」、「オハジキマン」、「メダルマン」、「すげゴマ」、「デジケン」の系譜の延長線上に存在している。特にすげゴマの後期に発売されたものとは構造、回転方法、遊び方が近い。タカラボーイズホビーは初期の成功事例であるビーダマンの大ヒットの後、コマ遊びをベースとした玩具「すげゴマ」と「バトルトップ」の2つのシリーズを展開し、大ヒットには至らなかったものの、これら2つの要素を後のベイブレードへとつなげていった[5]

ベイブレードは従来の遊びに加え、一つのパーツだけからなるベーゴマとは違い複数のパーツで構成され、各パーツの組み換えによって自分だけのコマをカスタマイズできるのが特徴。勝負はすり鉢状のスタジアムで行い、専用のシューターを使ってベイブレードを発射させ相手を外に弾き出すか、相手より長く回転し続けることで勝利となる。

パーツの改造により、ある能力を伸ばすと別の能力が落ちるという背反する能力スペックを持たされており、攻撃力(アタック)・持久力(スタミナ)・防御力(ディフェンス)の3つ巴の力の均衡が考えられている。コマの「軸」は底が平らであるほど暴れ、尖らせると安定する。「重量」は小さいほど素早く動き、大きくするとパワーや防御力が上がる。「重心」は外側にあるほど、遠心力の影響を受け持久力が上がる。自重だけでなく、面積や形状によっても持久力は変わってくる[5]

『爆転シュート ベイブレード』の大会運営はBBA(Beyblade Battle Association)が執り行う。このBBAという名称は、ビーダマンの大会運営団体JBA(Japan B-daman Association)の名称に揃えている。『メタルファイト ベイブレード』ではWBBA(World Beyblade association)が行う。『ベイブレードバースト』では、wbba.(world beyblade battling association.)が運営となる。

ベイブレード本体にシューターとワインダーが付属したスターター、本体のみのブースター、ランダムで数種類の内どれかが当たるランダムブースター、スタジアムなどが入っているセットという形式で販売される。この売り方はカードゲームのデッキ構築の仕組みを活用したもの[5]

アニメのサウンドトラックやDVD、ゲームなど、商品のおまけにもなることがある。

全世界出荷数は、1999年発売の第1世代が約1億6000万個(売上1650億円以上)、2008年発売の第2世代『メタルファイト ベイブレード』が約1億9000万個(売上2000億円以上)[6]
第一次ブーム

初めのうちは『月刊コロコロコミック』や小学館の学年別学習雑誌と組んで商品記事と漫画を連載し、通常の男子系玩具と同様の売り方をしていた。2001年1月開始のアニメ『爆転シュート ベイブレード』が爆発的人気の起点となり[7]、全国の小学生の間に大流行した。

最盛期には、

バラエティ番組に登場する

ゲームセンターの景品になる

懸賞の商品となる

起源であるベーゴマの売り上げが急上昇する

アメリカ韓国を初めとする日本国外でも発売される

通常は玩具を扱わないコンビニエンスストアでも販売される

どこに行っても手に入らない程の品薄状態が約半年間続く

全国大会が国技館で開催される

などの事象があった。

当時、早期退職制度を実施するほどの赤字に苦しんでいたタカラの経常利益は、2001年には過去最高を記録。ベイブレードはその年の上半期だけで1500万個以上を売り上げた。タカラが出した次世代メンコ『BANG!』にも、売り上げを後押しするために後期商品にはベイブレードのキャラクターが使用されている。

長期シリーズの常として徐々に熱気が沈静化、TVアニメシリーズ(末期は『爆転シュート ベイブレード Gレボリューション』)が2003年12月に終了と共に流行も終息を迎え、国外の売れ行きも低下していくこととなる。さらに従来型と互換性を持たないヘヴィメタルシステムの不振が決定打となり、2004年の中期決算でタカラは赤字を計上してしまう。かつて品薄で騒がれたベイブレードも、末期には100円ショップで投げ売りされるようになっていた。そして2005年2月発売のHMSランダムブースターACT.5をもって、5年7ヶ月続いたベイブレードの商品展開は一旦終了となる。
第二次ブーム

2008年4月9日、タカラトミーは2008年8月頃から約4年ぶりの商品展開を再開する見込みと発表。2008年8月9日から『メタルファイト ベイブレード』として新シリーズを発売した。メタルファイトシリーズは、以前にあったヘヴィメタルシステム同様、主要パーツが金属製である。また、2009年4月より約5年ぶりのベイブレードの新作アニメの放送が開始され、再び人気に火がついた。メタルファイトシリーズはこの年の「日本おもちゃ大賞」を受賞し、一躍ヒット商品となる。さらに、2010年8月より約8年ぶりのベイブレードの新作アニメ映画が上映されたことで、さらに人気が増した。

2010年からは日本国外での展開も始まり、『Beyblade Metal Fusion』の名称で商品展開が行われた。タイトルロゴの左上方には「ベイブレード」と日本語表記が組み込まれている。商品は『爆転シュート ベイブレード』や『トランスフォーマー』同様ハズブロ社によって取り扱われており、機械的デザインの円筒形ベイケースやポータブル式展開型スタジアムなど日本未発売の商品も登場している。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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