ベイジル・ラスボーン
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ベイジル・ラスボーン
Basil Rathbone

本名Philip St. John Basil Rathbone
生年月日 (1892-06-13) 1892年6月13日
没年月日 (1967-07-21) 1967年7月21日(75歳没)
出生地 トランスヴァール共和国ヨハネスブルグ
死没地 アメリカ合衆国ニューヨーク
国籍 イギリス
身長187 cm[1]
職業俳優
ジャンル映画・テレビ
活動期間1921年 - 1967年
配偶者Ethel Marion Foreman (1914 - 1926) ※離婚
Ouida Bergere (1926 - 1967)
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フィリップ・セイント・ジョン・ベイジル・ラスボーン(Philip St. John Basil Rathbone、1892年6月13日 - 1967年7月21日)は、トランスヴァール共和国(現在の南アフリカ共和国北部)ヨハネスブルグ出身のイングランド人で、主にアメリカで活躍した俳優。アメリカでは最高のシャーロック・ホームズ俳優として高名である。怪奇ホラーのスターとしても知られる。
経歴

イギリスで教育を受けた後、1910年代にイギリスの舞台で俳優として活動を始め、第一次世界大戦への従軍を挟んで、1920年代にはアメリカに渡り、ブロードウェイの舞台に立つようになる。その後、ハリウッドにおいて『ロミオとジュリエット』(1936年)、『放浪の王者』(1938年)でアカデミー賞助演男優賞にノミネート。『フランケンシュタインの復活』(1939年)では、ボリス・カーロフベラ・ルゴシの2大怪奇スターを脇に配して主演するなど、トーキー映画初期のスターの一人であった。

1939年、『バスカヴィル家の犬』の映画化作品でワトソン医師役のナイジェル・ブルースと共にシャーロック・ホームズを演じ、以降、1946年まで14本の映画でブルースとのコンビでホームズを演じた、その後もラジオドラマ等でホームズを演じ、アメリカでは最高のホームズ俳優として、現在に至るまで伝説的存在である。

ホームズの台詞として有名な「Elementary, my dear Watson. (初歩的なことだよ、ワトソン君)」はウィリアム・ジレットが脚色と出演を務めた舞台用に『背中の曲がった男』から引用した台詞であるが、ベイジルが映画で多用したことでホームズの決め台詞として定着した。

しかし、彼自身はホームズの人気が先行することに不服だった。彼は、ラスボーンでなく「シャーロック・ホームズ」のサインをもとめられる様な扱いに耐え続けなくてはならなかった。ワーナー・ブラザース社とラジオの放送局との契約が同時に切れたのを好機として、ホームズ役を降板、多くのファンとナイジェル・ブルースを嘆かせた。

その後、ハリウッドでいくつかのシェイクスピア映画に主演、俳優として一定の成功をおさめると、ホームズもまた自分の重要な役歴のひとつとして受け入れるようになり、いくつかのラジオドラマでホームズ役を演じている。

夫人との結婚記念日を記念したオリジナルの舞台が、ホームズを演じた最後になった。この時、ナイジェル・ブルースにもワトソン役を依頼し、ブルースもおおいに乗り気だったが開幕の数週間前に病に倒れ(1953年没、58歳)、名コンビの復活は果たされなかった。
主な出演作品

公開年邦題
原題役名備考
1925新妻の秘密
The Masked Brideアントワーヌ
1926死線を潜りて
The Great Deceptionリジオ
1930近代恋愛帖

The Lady Surrendersエドワード
1935孤児ダビド物語
The Personal History, Adventures, Experience, & Observation of David Copperfield the Younger マードストーン氏
アンナ・カレニナ
Anna Kareninaカレーニン
ポンペイ最後の日
The Last Days of Pompeiiピラト
嵐の三色旗
A Tale of Two CitiesMarquis St. Evremonde
海賊ブラッド
Captain BloodLevasseur
1936ロミオとジュリエット
Romeo and Julietティボルト
沙漠の花園
The Garden of Allahフェルディナンド・アンテオニ伯爵
1937血に笑ふ男
Love from a Strangerジェラルド・ロヴェル
告白・殺意の瞬間
Confessionマイケル
トヴァリッチ
TovarichDimitri Gorotchenko
1938マルコ・ポーロの冒険
The Adventures of Marco Poloアフメド
ロビンフッドの冒険
The Adventures of Robin Hoodガイ・オブ・ギスボーン
放浪の王者
If I Were Kingルイ11世
突撃爆撃隊
The Dawn Patrolブランド
1939フランケンシュタインの復活
Son of Frankensteinウォルフ・フォン・フランケンシュタイン男爵
恐怖のロンドン塔
Tower of Londonリチャード(グロスター公)
バスカヴィル家の犬
The Hound of the Baskervillesシャーロック・ホームズ
シャーロック・ホームズの冒険
The Adventures of Sherlock Holmesシャーロック・ホームズ
1940快傑ゾロ
The Mark of Zorroエステバン・パスケレ
1942シャーロック・ホームズと恐怖の声
Sherlock Holmes and the Voice of Terrorシャーロック・ホームズ
シャーロック・ホームズと秘密兵器
Sherlock Holmes and the Secret Weaponシャーロック・ホームズ
1943ワシントンのシャーロック・ホームズ
Sherlock Holmes in Washingtonシャーロック・ホームズ
シャーロック・ホームズ 危機一髪
Sherlock Holmes Faces Deathシャーロック・ホームズ
シャーロック・ホームズ 蜘蛛女
The Spider Womanシャーロック・ホームズ
1944世紀の女王
Bathing Beautyジョージ・アダムス
シャーロック・ホームズ 死の真珠
The Pearl of Deathシャーロック・ホームズ
シャーロック・ホームズ 緋色の爪
The Scarlet Clawシャーロック・ホームズ
情炎の海
Frenchman's Creekロッキンガム公
1945シャーロック・ホームズ 恐怖の館
The House of Fearシャーロック・ホームズ
シャーロック・ホームズ 緑の女
The Woman in Greenシャーロック・ホームズ
シャーロック・ホームズ アルジェへの追跡
'Pursuit to Algiersnシャーロック・ホームズ
1946シャーロック・ホームズ 闇夜の恐怖
Terror by Nightシャーロック・ホームズ
シャーロック・ホームズ 殺しのドレス
Dressed to Killシャーロック・ホームズ
1954豪傑カサノヴァ
Casanova's Big Nightルシオ/ナレーター
1955俺たちは天使じゃない
We're No Angelsアンドレ
1956ダニー・ケイの黒いキツネ
The Court Jesterサー・レイヴンハースト
悪魔の生体実験
The Black Sleepサー・ジョエル・カドマン
1958最後の歓呼
The Last Hurrahノーマン・キャス・シニア
1962魔法の剣
The Magic Swordロダク
黒猫の怨霊
Tales of Terrorカーマイケル
1965原始惑星への旅
Voyage to the Prehistoric Planetハートマン教授
1966ヘブンリービキニ
The Ghost in the Invisible Bikiniレジナルド・リッパー

備考

シャーロック・ホームズ役を演じた時期が主に第二次世界大戦中であった為に、日本では1本も劇場公開されなかったのみならず、テレビ放映の記録もない。その為、日本ではホームズ俳優としての認知度は高くない。21世紀になって、オリジナル作品『シャーロック・ホームズの殺しのドレス』(1946年)が廉価版DVDとしてリリースされた。
脚注^ “ ⇒How tall was Basil Rathbone” (英語). How-Tall.com. 2014年3月2日閲覧。

外部リンク.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、ベイジル・ラスボーンに関連するメディアがあります。


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