クレヨンしんちゃん
ヘンダーランドの大冒険
Crayon Shin-chan
Adventure in Henderland
監督本郷みつる
脚本原恵一
本郷みつる
原作臼井儀人
製作プロデューサー
茂木仁史
太田賢司
堀内孝
『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』(クレヨンしんちゃん ヘンダーランドのだいぼうけん)は、1996年4月13日に公開された『クレヨンしんちゃん』の劇場映画シリーズ4作目。上映時間は96分。興行収入は約12億円。
キャッチコピーは『オラ、この勝負には絶対勝つぞ!!』。
目次
1 あらすじ
2 概要
3 登場人物
4 登場する地名・道具
5 キャスト
6 スタッフ
6.1 原画
7 主題歌
8 VHS・DVD
9 脚注
10 外部リンク
闇に覆われたどこかの国。ゴーマン王子がお姫様を救うため二人のオカマ魔女マカオとジョマに立ち向かったが、マカオとジョマの魔法によって、呪いをかけられてしまう。 しんのすけ達は、ふたば幼稚園の遠足で群馬に出来た新しい遊園地「ヘンダーランド」(設定では群馬県桐生市に所在)[1]に遊びに来た。そこでひまわり組のみんなとはぐれたしんのすけは、サーカスのテントの中でトッペマ・マペットという不思議なねじ巻き人形と出会う。彼女からヘンダーランドは、実は異世界の魔法使いであるオカマ魔女・マカオとジョマが潜む城であることを知るしんのすけ。トッペマはしんのすけにどんな願い事でも叶えられる魔法のトランプを手渡し、マカオとジョマの地球征服計画を阻止するよう協力してほしいと頼む。この時トッペマは、マカオとジョマの部下・チョキリーヌ・ベスタによって呪いをかけられ、夜の間しか姿を現すことが出来なくなってしまっていた。トッペマの必死の頼みを受けるしんのすけだが、怖がってその頼みを聞けず、結局トッペマとは決別してしまう。 数日後、ス・ノーマン・パーと名乗る雪だるまの様な男が春日部市を訪れた。程なくしてス・ノーマンは教育実習の先生としてふたば幼稚園に現れ子供たちの人気者となるが、しんのすけは偶然トイレでス・ノーマンと対峙した際、彼が魔法のトランプの存在を知っていることを知り、危機感を覚える。ス・ノーマンは野原家にまで強引に押し入り、しんのすけはス・ノーマンは悪者だと訴えるも、ス・ノーマンに言葉巧みに騙されているみさえとひろしはしんのすけの言葉を信じてくれない。 みさえとひろしを睡眠薬で眠らせた上で、深夜にとうとう本性を現したス・ノーマンはしんのすけから魔法のトランプを奪おうと襲い掛かる。だがその時、しんのすけがトッペマから教わっていた呪文「スゲーナスゴイデス」を唱えると、しんのすけにとっての他でもない三大ヒーロー、アクション仮面、カンタムロボ、ぶりぶりざえもんがトランプの中から助けに現れた。しんのすけは3人と力を合わせ、何とかス・ノーマンを追い払う。しかしス・ノーマンは退散する際、野原家のポストに突然出て行ったお詫びの手紙と共にヘンダーランドの招待券を残していった。 翌日、野原家はその招待券を持ってヘンダーランドへと遊びに行くことに。しんのすけはなおもひろしとみさえにス・ノーマンに騙されていると訴えるがそれは夢の話だと相手にされない。ヘンダーランドに着きひろしとみさえがはしゃいでいる間も、自分の言うことを信じてもらえないしんのすけは全く楽しめなかった。帰宅時になってようやくしんのすけは安心するが、ひろしとみさえはトイレに行った間にマカオたちに捕まり、人形とすり替えられてしまっていた。帰宅後、ひろしとみさえに化けた人形はしんのすけに襲いかかるが、そこにトッペマが現れ二人を撃退。 一度は恐怖からトッペマの頼みを断ってしまったしんのすけであったが、ひろしとみさえの危機から遂に覚悟を固め、二人を助け出すためにヘンダーランドへ向かう。 タイトルは原作者の臼井儀人が付けた。この作品から臼井は映画制作から関係を薄くしていて、原作漫画も描かなくなった。2009年に臼井が死去したため、この作品が臼井が制作側として直接的に関わった最後の作品となった。また、監督の本郷みつるは本作公開の半年後に降板し、次作より原恵一に交代した[2]。 本作で流れたBGMは後にテレビアニメでも何度か使われたことがある。さらに本作に登場するキャラクター「ス・ノーマン・パー」は「クレしんパラダイス! メイド・イン・埼玉」や、テレビアニメに何度も登場したりと本作のテレビアニメへの影響は大きい。 野原家の長女・ひまわりが登場しない最後の作品である。
あらすじ
概要
登場人物
トッペマ・マペット
からくり人形の女の子。快活でさっぱりとした性格。ヘンダーランドのサーカス劇場で偶然しんのすけと出会い、助けを求める。ぜんまい仕掛けなので、一定時間立つと機能が停止してしまう。そのため他人にぜんまいを巻いてもらう必要がある。チョキリーヌから魔法のトランプを奪った直後、チョキリーヌの呪いを受け、その呪いのせいで夜にしか存在できなくなってしまう(昼の間は何も見えないし、何も感じる事ができない状態)。物語後半、チョキリーヌとの決死の攻防戦の末に致命傷を負い、しんのすけに後を託し消滅してしまった。その正体は人形で、中にメモリ・ミモリ姫の心が宿っていた。マカオとジョマ打倒後、元のメモリ・ミモリ姫の体に戻る事になる。「クレヨンウォーズ」ではヒエール・ジョコマンが持っている人形として登場している。DVDの設定資料によると、緑色の髪らしきものは帽子であり、トッペマの本当の髪型はショートヘアである。
メモリ・ミモリ姫
ヘンダーランドの王女。マカオとジョマに囚われ、心と体が別れているため動かない。そのため、心はトッペマに写っていた。普段はからくり人形としてサーカス劇場の舞台裏に置かれている。物語の終盤でマカオとジョマ打倒後に復活。その魔力は相当なもので、ス・ノーマン・パーをあっさりと退け、危機的状況にあった野原一家、呪いをかけられていたゴーマン王子を軽々と救っている。同一人物といえるトッペマと比べると非常に落ち着いた物腰。決着後はしんのすけに自身の正体を明かして感謝のキスを贈り、ゴーマン王子と共にヘンダーランドごと故郷へと帰っていった。
ゴーマン王子
ヘンダーランドの王子。冒頭に登場するがマカオとジョマの呪いをかけられ、ス・ノーマン・パーの姿に変えてしまう。しかし終盤メモリ・ミモリ姫に呪いを解かれて元の姿へ戻り、メモリ・ミモリ姫と共にヘンダーランドごと故郷へと帰っていった。
マカオとジョマ
しんのすけの世界を支配するためにやってきた二人のオカマ魔女。丸刈り頭の方がマカオ、髪をお団子に結っている方がジョマ。ヘンダーランドを根城としている。二人ともバレエを得意とする。魔法も使えるが、ヘンダー城は魔法の中心のためにそれらは使えない。ゴーマン王子の国の世界を支配したあと日本にやってきたらしい。物語後半で城に乗り込んできた野原一家とダンスで勝負するも僅差で敗北し、ババ抜きで勝負。結果は彼らが勝利するが、その直後にしんのすけが魔法のトランプのジョーカーのカードから現れた精霊からマカオ達の弱点と彼らを倒す方法のジョーカーをステンドグラスにかざすという事を聞きだしてしまう。城自体が魔法の中心であったため自身の魔法が使えず最後はしんのすけを止めようと野原一家と追いかけっこを繰り広げるも後一歩のところでしんのすけを止められず、二人揃って消滅した。追いかけっこの際ひろしの名刺をジョーカーのカードと間違えて取りに行くなど間抜けな一面も見せた。「クレヨンウォーズ」にも登場している。
クレイ・G・マッド
マカオとジョマの部下。普段はシルクハットにタキシードといった風貌で、ヘンダーランドサーカスの団長を務めている。正体は青い毛並みの狼男。じゃんけんのグーがモチーフ、隻眼でグーの描かれた義眼をはめている。